ラジオ・アプリ TUNEINとAppleMusicで聴ける海外のジャズ系ラジオ局のおすすめ20
インターネットでラジオを聴くアプリってことになると、日本ではradikoが一般的ですが、海外ではTUNEIN radioが有名です。
TUNEINはradikoと違ってタイムフリーはありませんが、エリア規制がないので基本的にエリアフリーで、どこの国の放送局でも無料で聴けます。
なので、世界中のラジオ局の放送をリアルタイムで聴くことができます。
しかも、公共放送(=NHKみたいな局)など海外の最高なクオリティのラジオ局が聴き放題です。
このTUNEINは2019年からAppleMusicにも組み込まれていて、ステーションを検索するとTUNEINで聴けるラジオ局をAppleMusicでも聴くことができます。
以下、アメリカ、イギリスから北欧まで、おススメのジャズ系ラジオ局をご紹介します。
ジャズ専門局だけじゃなくて、ジャズもかかるジャズ・リスナーにおすすめの局と言った感じのセレクトになります。TUNEINで片っ端からお気に入り登録してその日の気分で選ぶといいです。
ちなみに柳樂がやってる鎌倉FMのジャズ番組もTUNEINとAppleMusicで聴くことができますので、何卒。
※鎌倉FMはサイマルラジオのみになってしまいました…
◉WBGO(アメリカ・ニュージャージー)
アメリカのニュージャージーを拠点に放送しているWBGOはおそらく世界最高のジャズ専門局です。新旧織り交ぜた選曲で、新譜もしっかりかかります。NYタイムズの元記者で、ジャズ・ジャーナリストのネイト・チネンがここのメディアでの編集長を務めています。
◉WWOZ(アメリカ・ニューオーリンズ)
アメリカ南部のルイジアナを拠点にしているジャズ局です。ニューオーリンズのシーンに根差したラジオ局として知られていて、地元のミュージシャンや地元出身のミュージシャンとも密な繋がりがあり、それらのミュージシャンを超プッシュしているので、超濃厚なニューオーリンズ音楽を聴くことができます。
◉dublab(アメリカ・ロスアンゼルス)
アメリカのLAを拠点にするインターネット・ラジオ局です。カルロス・ニーニョが関わっていたことでも知られていて、ジェフ・パーカーがDJを務めたり、LAのアーティストが出演することも。ブレインフィーダーやストーンズスロウ、インターナショナル・アンセム周辺のLAのシーンに関心がある方にお勧め。
※オールジャンルでジャズ以外もかかる。
※TUNEINでは聴けませんが、dublabは日本版もあります。
◉Jazz FM 91(カナダ・トロント)
カナダの公共放送のジャズ・チャンネルです。新旧のジャズを織り交ぜた選曲の幅広さやセンスが抜群。基本的には尖ったことはしないんですけど、イギリスの番組も流していたりすることもあり、アメリカの番組ではなかなかかけないようなUKジャズがかかったりするのも魅力です。実は最もバランスがいいのはここかもしれないと感じて、よく聴いてます。
◉KMHD(アメリカ・ポートランド)
メディアでもよく名前を見かけるポートランドですが、街だけじゃなくて、ラジオもかなりおしゃれです。アメリカのラジオ局の中ではかなりバランスが良くて、オーセンティックから新譜、ハイブリッドなクラブ系まで幅広い番組を用意してます。
◉Worldwide FM(イギリス・ロンドン)
ジャイルス・ピーターソンが主催するインターネット・ラジオ局。ジャイルスはBBCでもパーソナリティを務めていますが、そこよりももっとアンダーグラウンドな選曲も行っていて、インディペンデントなアーティストをサポートしているラジオ局ってイメージ。ロンドンで起きていることを掴むなら必聴と言った感じ。国内外の様々なアーティストがゲスト出演したり、豪華な放送もけっこうあります。
※オールジャンルでジャズ以外もかかる。
◉BBC Radio 6(イギリス・ロンドン)
イギリスの公共放送の音楽チャンネル。ジャイルス・ピーターソンも番組を持っています。BBCは普通に最高なのでぜひ聴いてみてください。
※オールジャンルでジャズ以外もかかる。
※BBCの解説記事ありました。
◉NTS(イギリス・ロンドン)
イギリス屈指のインディペンデント・ラジオ局。アーティストがパーソナリティを務めることでも知られていて、ジャズ系ではヌバイア・ガルシアやナラ・シネフロの選曲が放送されたこともあります。ちなみに日本人でも細野晴臣、食品まつり/Foodmanが番組を担当していたこともあります。
※オールジャンルでジャズ以外もかかる。
◉Balamii(イギリス・ロンドン)
こちらはロンドンの南側ペッカムを拠点にしているインディペンデントなラジオ局。2010年代後半から注目されているサウスロンドンのシーンを盛り上げたラジオ局でもありました。UKジャズの若手をプッシュしたレコード屋Yam Records周辺の人たちが出演していて、マックスウェル・オーウィンやヌバイア・ガルシア、ジョー・アーモン・ジョーンズあたりもまだ無名だった10年代後半にはよく出ていました。そういったサウスロンドンの若手によるラジオ局と言えると思います。
※オールジャンルでジャズ以外もかかる。
◉KUVO(アメリカ・コロラド州デンバー)
アメリカのジャズ専門のラジオ局で時代もスタイルも幅広くかかりますが、もともとヒスパニック系のラジオ局として設立された経緯もあり、明らかにラテンジャズが流れる確率が少し高めなのが面白いです。
◉WDCB(アメリカ・シカゴ)
豊かジャズ文化があるシカゴのジャズ専門放送局。時代もスタイルも幅広いですが、選曲は明らかにシカゴを意識していて、シカゴのローカル・ミュージシャンの曲もかかります。マカヤ・マクレイヴン周りやアイザイア・コリアーもシカゴ枠って感じで選曲されるのがいいですね。
◉WDNA(アメリカ・マイアミ)
アメリカのフロリダ州マイアミのジャズ系ラジオ局。一回マイアミに行ったことがあるんですが、年中25度とかの最高の気候のリゾート地です。ラテン系の人が多く住んでて、うっかりカフェに入ったらメニューがすべてスペイン語だったり、テレビでスペイン・リーグのサッカーが流れてたりで、アメリカの中でも変わった文化圏みたいでした。ここでもラテンジャズの番組が多くて、選曲もかなりディープで、新しいラテンジャズもかかるのでかなり面白いです。
◉WPFW(アメリカ・ワシントンDC)
ワシントンDCのラジオ局で、もともとアフリカン・アメリカンのコミュニティのために設立されたラジオ局だそうです。選曲もそのコンセプトに沿っていて、ジャズが中心ですが、アフリカ音楽が多めだったり、アフリカン・アメリカンにとってのスタンダードを流す時間があったり、選曲はかなり個性的です。
◉DR P8 Jazz(デンマーク・コペンハーゲン)
挾間美帆が首席指揮者を務めていることでも日本ではお馴染みのデンマークのラジオ局DRにはもちろんジャズのチャンネルがあります。トーク部分はデンマーク語(?)なので何言ってるか全くわかりませんが、選曲が最高で、新旧のデンマークのジャズをはじめ、北欧のジャズがかなりかかりますし、北欧絡みってことでサヒブ・シハブなどのアメリカのミュージシャンの北欧録音音源もかかります。それこそニコラ・コンテがプレイしていたようなデンマーク産ハードバップ~モードジャズもかかるので超おススメです。
◉NRK Jazz(ノルウェー・オスロ)
ノルウェーの公共放送局のジャズ・チャンネルです。これもDR同様に北欧のジャズがかかります。オスロと言えば、ECMが多数レコーディングを行ったレインボウ・スタジオがある街ですから、ECMアーティストが数多く訪れてますし、ノルウェー自体ECM契約アーティストを多数輩出しています。そういうお国柄もあって、ECM度は割と高め。そして、ノルウェーと言えばジャズランド・レーベルとフューチャー・ジャズもありましたが、その周辺のブッゲ・ウェッセルトフトやニルス・ペッター・モルベル的なサウンドもかかります。
◉ABC Jazz(オーストラリア・シドニー)
オーストラリアの公共放送のジャズ・チャンネル。ここも幅広い選曲で、オーストラリアのジャズを織り交ぜています。オーストラリアと言えば、ハイエイタス・カイヨーテの成功やジャイルス・ピーターソンが選曲したオーストラリア新世代の編集盤『Sunny Side Up』といったトピックもある国なので、そういったハイブリッドなサウンドもかかります。これが公共放送なのかってセンスです。
◉NDR info Jazz Nacht(ドイツ・ハンブルグ)
NDRビッグバンドでもおなじみのドイツの公共放送だけにジャズも力を入れてます。もちろんドイツ関連が結構かかっていて、ACTレーベルあたりは割と多い印象です。
◉All Jazz Radio(南アフリカ・ケープタウン)
南アフリカのジャズ専門チャンネルです。南アフリカのジャズがかかります。UKのブラウンズウッドからリリースされた『Indaba Is』などを見てもわかるように南アフリカのジャズ・シーンは成長著しいんですが、ラジオも意欲的で、その熱気が伝わってきます。
◉NPO Radio 2 Soul & Jazz(オランダ・ヒルフェルスム)
オランダの公共放送。ジャズだけでなく、ソウル、ファンク、アフリカ、ラテンなども含まれていて、時代もスタイルもいろいろ。選曲のセンスがすごくいいので、おすすめ。
◉Jazz De Ville Jazz(オランダ・アムステルダム)
オランダのインディペンデント・ラジオ。主催するのは00年代に『Blue Note Trip』シリーズをヒットさせたDJマエストロ。ジャズDJ的なセンスはもちろん強めでクラブジャズ系もかかりますし、それに合わせたオーセンティックなジャズも多めです。クラブでジャズを聴いてた世代にはこれ以上ない番組かと思います。
◉Radio Bossa Jazz(ブラジル・サントス)
ブラジルのジャズ番組です。ジャズとボサノヴァ、ジャズ・ボッサがいい感じでブレンドされてて、他にない選曲だと思います。欧米のジャズ・ヴォーカリストが歌うジャジーなボサノヴァが混ざってたりして、ちょっとした発見があったりも。
◉Blue Bossa Nova Radio(ブラジル・リオデジャネイロ)
リオの放送局。ボサノヴァ多めですが、その中にジャズボッサやジャズサンバが入っている感じの選曲です。
◉REPREZENT(イギリス・ロンドン)
ロンドンのインディペンデントなラジオ局で、オールジャンルの選曲ですが、その中にUKジャズもそれなりに入ってきます。ここは"Sound of Young London"と謳っているようにDJもスタッフもほぼ若者です。若者の就労支援としても機能していて、ここで働いて音楽業界への道筋をつけることも少なくないんだとか。なので、選曲も若い世代のセンスで選ばれていると思います。UKではこういう場所にアディダスやナイキが資金提供しているそうです。
※オールジャンルでジャズ以外もかかる。
ジャズがかかるいいラジオ局を見つけたら、逐一追加していきます。
以下、メタル版を作ってくれた人がいたので、メタル好きの方は是非。
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