【徹底レビュー】筑波大学の学生宿舎に約3年間住んでみた
こんにちは!筑波大学芸術専門学群4年次に在学しています、栄前田愛香です。
わたしは大学1年生から大学4年生の4月まで、筑波大学の学生宿舎に住んでおりました。
筑波大学の学生宿舎といえば、「監獄」「ノルウェーの刑務所の方がマシ」と時折話題になる場所です。
基本的には大学1年の1年間しか住むことはないのですが、わたしはここに約3年間住み、大学3年生の時には宿舎で展示企画までやりました。が、大学4年の4月で完全に退去し今はアパートに住んでいます。
宿舎生活約3年間で4部屋に住んだので各部屋のレビューを書いてみよう!と思いnoteの記事にまとめることにしました。是非ご覧ください!
1. 筑波大学学生宿舎って何
筑波大学学生宿舎とは、筑波大学構内に存在する学生用の宿舎です。
学生宿舎は基本的に大学1年生向けで、2年生以降はアパートに引っ越すことがほとんど。1年生も必ず住まないといけないわけではなくて、入学当初からアパートに住んでる学生の方が多いイメージ。
筑波大学構内の「平砂」「追越」「一ノ矢」「春日」の4エリアに68棟存在し、約4000の居室があります。
また、建造されてから約40年間全く改修されていない「未改修棟」と、10年ほど前に改修工事が入った比較的キレイな「改修棟」が存在します。
あと2017年度からはグローバルヴィレッジというシェアハウス形式の宿舎も存在します。(が、住んだことがないので本記事では扱いません。)めっちゃキレイ。
わたしはこのうち平砂1号棟、平砂6号棟、追越18号棟(いずれも改修棟)と、追越12号棟(未改修棟)に住んだことがあります(大学の都合で居室を移動させられるので毎年引越しを繰り返した)。
2. 2年生以降も宿舎に住む方法
大学1年次は、入学の手続き書類の中に学生宿舎の申込書類が同封されているので、記入して提出すれば確実に改修棟に入居することができます。
2年次以降は
・コミュニティリーダーになる
・特別事情の入居者募集に申し込む
・空室補充に申し込む
といった方法で住むことができます。
・コミュニティリーダーになる
これは、数部屋ごとに1部屋、お世話係として2年生が住んでいるというしくみです。コミュニティリーダーのお部屋の前にはホワイトボードがついていて、マメな人は1年生に向けたメッセージなどを書いています。が、特に仕事はなく、2年生でも宿舎に住みたい人がコミュニティリーダーになっているだけです。
・特別事情の入居者募集に申し込む
これは、病気や災害、実家の経済的理由があれば宿舎に住めるしくみです。選考には医師の診断書や罹災証明書、所得証明書が必要です。
・空室補充に申し込む
わたしはこの方法で宿舎に住み続けてきました。例年空室が発生しているので、入居者の追加募集を行なっています。毎年12月ごろに来年度の募集が出ます。
「2年の時も3年の時もこの方法で住めたし、来年度も大丈夫やろ」とタカをくくっていたのですが、何と2020年度は改修棟の空室補充がありませんでした。晴天の霹靂。未改修棟しか空室補充がなく、泣く泣く未改修棟の入居を申し込みました。
前述した、宿舎を会場にした展示企画は老朽化によって入居者募集を停止し使われなくなった未改修棟を会場にしていたので、どれだけひどい場所かは知っていたので覚悟して入居しました。それでもダメだった……!
その理由を含め、いままで住んだ4部屋を徹底的にレビューします。
3. 住んだ部屋のレビュー
写真の写りが部屋によって違うのですが、室内の備品や広さは基本どの部屋も同じです。ベッドと机と洗面台(とあとこの時代にそぐわない電話)がついてます。
インターネットも完備。wi-fi飛んでます。
部屋の広さは大学は6畳と言い張るのですがどう考えても4畳半くらいしかありません。
【レビュー】平砂6号棟 1階
立地:★★★☆☆
住み心地:★★★☆☆
(住んだ中で一番住み心地が良かった平砂1号棟 3階を星5つとした基準です。どうせ全ては筑波大学学生宿舎です。)
大学1年生(2017年度)でつくばに引っ越してきてはじめて住んだ部屋です。
平砂6号棟は平砂共用棟の目の前の棟です。わたしが授業で行くことの多い体育・芸術エリアには近く、便利でした。ただ、この時は大学構内のスーパーマーケットカスミ筑波大学店がまだ存在しておらず買い物とかは不便だったかも。駅前にイオンがまだ存在していたので結構駅前に行ってました。
5月に開催される宿舎祭では6号棟の裏がメイン会場となり、この3日間は騒音がヤバかったです。宿舎祭2日目の日、たまたま徹夜をしてしまったのですが寝ようと思ったら朝っぱらから枕元でバンドが演奏しているという最悪の事態。振動する窓ガラス……。
また、宿舎の1階は改修棟・未改修棟ともに割と地獄です。
虫がめちゃくちゃ出る(ここはGはあまり出なかったがクモがめちゃいた)のと、湿気がひどく濡れたところはそのままにしておくと全てカビます。
あと6号棟は外階段の建物ため、虫が多く、風が吹きっさらし、台風の時は階段が滝になっていました。
部屋の間取りですが、宿舎ではベッドを横置き(窓に対して平行に置くこと)できるかどうかが空間をうまく使えるかどうかの分かれ道となります。わたしが住んだ中で唯一ベッドを横置きできなかったのがこの部屋でした。
【レビュー】追越18号棟 4階
立地:★★☆☆☆
住み心地:★★★★☆
大学2年生(2018年度)の夏頃から住んだ部屋です。実は1年の終わりころに一旦宿舎からアパートへ引っ越したのですが、また戻ってきたため半端な時期から入居しています。
中途半端な時期に空室補充に申し込んだので、体芸エリアや本学エリアに少しでも近い平砂エリアには空室がなく、少し離れた追越エリアに入居することになりました。
買い物は100円ローソンやセブンイレブンが近くて意外と便利でした。また、この年の秋にカスミ筑波大学店がオープンし大変助かりました。ありがとうカスミ。
追越18号棟は中階段なので虫も少なくて快適でした。4階なので階段がちょっと大変でしたが、湿度に悩まされることもなく良かったです。
あと、奇数階に共用のキッチン、偶数階に洗濯機がついているタイプの建物でした。偶数階だったので料理したいときはちょっと不便。
【レビュー】平砂1号棟 3階
立地:★★★★★
住み心地:★★★★★
大学3年生(2019年度)のときに住んだ部屋です。
前年の12月に空室補充の掲示が出てすぐに申し込み、特に理由がなければ住んでいた部屋に住み続けることができるはずだったのですが、大学が「あなたの住んでいる追越18号棟は来年度から留学生用の宿舎にするから出て行け」というので居室を移動させられました。
結果としては一番住み良かった部屋です。
平砂1号棟は体芸エリアに最も近いうえに、目の前が平砂カスミなので買い物がめちゃくちゃ便利。
中階段の建物で3階だったので虫や湿度に悩まされることもありませんでした。
(筑波大学の学生宿舎にしては)言うことなし。完璧。
ちなみに上の画像は入居してすぐなのでベッドが縦置きになっていますがこのあと横置きにしました。面倒くさがって無理にやろうとするとインスタレーション作品みたいになってしまうので注意。
このあとベッドの脚を外してやり直しました。
【レビュー】追越12号棟 1階
立地:★★☆☆☆
住み心地:★☆☆☆☆
大学4年生(2020年度)の4月の1ヶ月間だけ住んだ部屋です。初めての未改修棟。
大学がなぜか「2020年度からは改修棟の空室補充はしません。」というので仕方なく未回収棟の入居を申し込みました。
写真を見てもらえればわかるように、かなり古い・汚いです!ほぼ廃墟。
なんなんだこの鏡は……(入居当日なので面白がっていて笑顔ですがこのあと泣きます)
しかも1階なのでカビや虫との戦いになることはこれまでの経験から覚悟して入居しました。
これだけ腹をくくっていたのに1ヶ月しか耐えられなかったのは、未改修棟は入居者の9割が留学生ということが原因でした。
基本的に宿舎では廊下にシューズラック以外の私物の放置は厳禁です。置くと掃除のおばちゃんが「処分しますよ!」という旨の紙をペタッと貼り付けます。
しかし、留学生の多い未改修棟は無法地帯。
全員私物を放置し全員廊下に洗濯物を干す世界。食品も放置され、調理された食べ物が数日廊下に置きっ放し……ということもありました。これが原因でニオイ(しかも独特なエスニックのニオイ)が発生し、廊下はGが走り回っているという状況。衛生に問題が発生しています。最悪。
居室内にもGが侵入しており、4畳半程度の室内にブラックキャップ10個置きました。幸いにも置いてからは姿を見ることはありませんでした。
また、入居2日目にしてシャワー室に閉じ込められました。ドアノブがゆるんでいたようです(管理事務室に報告済)。
シャワー室の衛生状況もよくなくて使いたくなかったので、平砂共用棟にある銭湯へ毎日通うことを心に決めました。が、引っ越したタイミングで女子風呂が改修工事で休業。数日間は以前に住んでいた平砂1号棟にシャワーを借りに行く生活を送りました。
新型コロナの影響でSTAY HOMEが叫ばれる昨今、「ここにSTAYするのは死を意味する」と確信したわたしは親に相談。4月下旬にアパートへの引っ越しを決めました。めでたし。
4. おわりに
筑波大学学生宿舎に約3年間住み、4つの部屋に住んだ経験と各部屋のレビューを書いてみました。
わたしの感覚では、改修棟は住めます。だが未改修棟、お前はダメだ。
未改修棟も、住んでいる人たちによっては治安の良いフロアもあるかもしれません。ただ、どこに住めるかは全く選択できないのですべては運です。未改修棟はやめておいたほうが吉。
改修棟の空室補充をしないということは、3年次以降は特別事情に当てはまらないと改修棟には住むことができないということを意味します。
特別事情に当てはまらなくても、アパートに住むのが難しいという学生は結構多いです。正直空室補充は大変ありがたかったです。筑波大学、どうにかしてくれ。
あと、感覚的には大学周辺の家賃3万未満の物件に住むくらいなら家賃1.9万円の改修棟に住んだ方がいろいろまだマシかなあ、とか思ったりします。
宿舎に関してはわたしはかなり詳しい自信があるので、新入生のみなさん何かわからないことがあればtwitterなどで気軽に話しかけてください!(もちろん宿舎に関係なくてもお話ししたい!わたしと友達になってくれ)
結局、宿舎になんか住まない人生が一番幸せです!君の大学生活に幸あれ。
参考
筑波大学学生宿舎に関する基本的な情報は以下が詳しいです!(でも大学は良いふうに書くから鵜呑みにするな!)