俺たちのエンタメ
あんたは、なんかのエンタメを楽しんでいるかい?
実際、星の数ほどのコンテンツが俺たちの周りには溢れている。
その一つ一つが練り込まれ、俺達に届くようにと必死で計画されたものに違いない。
そして、今俺たちがいるのはSNS全盛の一億総発信者である世界だ。俺たちは全員がエンタメを享受しつつ、全員がエンターテイナーである世界だ。
そんな中で、俺たちはどうやって人を楽しませていけばいいのか?
今回は、自分が人を楽しませようと考えるにあたって、そのやり方ってやつを考えて見る話だ。
あんたも、いっしょに考えてみてくれよな。
エンターテイメントとアイディア
1年以上前のキングコング西野さんのオンラインサロンの記事ってのが、サロンのメンバーなら自由に使っていいっていうんで、過去の記事を読み漁ってみた。
気になるようなら、こっちから入会してみてくれな。月1000円でわりかしオモロイ体験が出来る気がしているよ。
で、今回気になったのはそんな記事の中のこのフレーズだ。
「自分が出したアイデアは何も新しくない。思いついたアイデアが世の中にないのだとしたら、そこには『ない理由』がある」
出展:西野亮廣エンタメ研究所
つまり、イベントを起こすにあたって、自分が出したアイディアってやつを、第三者目線で一度考えたほうがいいって話だ。
アイディアってやつは、思いついた瞬間は自分の中で光り輝くもんだよな。
でも、そのアイディアってのが世の中にまだないってあんたが思うようなら、それをきちんと検証してみることが大切ってことな。
世の中に本当に無いって言うなら、それには理由がある。
・「需要がない」
・「誰も需要に気づいていない」
そのどっちかだよな。
そのどちらにしても、そのアイディアをそのまま形にするだけでは誰にも伝わらない。そりゃ、その需要ってやつに誰もニーズを感じていないんだからアタリマエだよな。
だから、そのアイディアを形にするにあたっては、当然あんたが感じたアイディアの可能性ってやつに、世の中の人々に共感してもらえる仕組みが必要になる。
西野亮廣さんは、現時点でもいろんなことをいっぺんにやっている。でもその各々の行動には因果関係があって、絶妙に周りの人間を巻き込んで行く工夫がされている。
参加型エンタメ
その最たる例が「ものづくりの過程」そのものを参加型のエンタメとして提供しているってことだ。
例えば、西野さんは出身地の川西に美術館を作ろうとしている。
そのためのクラウドファンディングも立ち上げている。
クラウドファンディングっていうと、「なんじゃそりゃ?」ってあんたは言うかもしれないよな。
ざっくり言えば、「俺、コレやりたいんだけど、出資してくんない?」って仕組みだ。
それだけ聞くと、なんか胡散臭いよな?
じゃあ、こうならどうだ?
「俺、コレやりたいんで、出資してくれたらこんなお返しをするんで、出資してくんない?」
こうなってくると、ちっと響きが違うよな。お返し、すなわち何らかの商品を提供してくれるっていうなら、それは出資っていうよりも予約販売だもんな。
この「お返し」ってやつに上記の西野さんのクラウドファンディングでは、こんなものが用意されている。
・【美術館建設予定地に入れる権】
・【プペル美術館決起集会】
・【子供100人を無料招待できる権】
つまり、お金を出資してくれれば、この美術館の造り手側に混ぜてあげますよって「お返し」だ。
普通に考えたら、「なんでお金払って労働せなならんのや」とイカサマ大阪弁で感じるところだよな。
でもさ、ちっと考えてみようぜ。
なんでプラモデルって商品が売れるのか?
例えばガンプラだが、ガンダムのフィギュアをそのまま売ればいいと思うところに対して、プラモデルの形をとることで、ガンダムというコンテンツが今も生き残っているって側面があるよな。
これだって、「なんでお金払ってプラモデルを作らなならんのや」ってイカサマ大阪弁であんたは感じるかい?
まあ、中にはプラモデルなんて微塵もオモロくないって思うやつもいるとは思うが、それでもプラモデルの需要ってのは確実にある。
なぜか?
それは「作ること」ってのがエンタメそのものだからだ。
その「作る」エンタメをクラウドファンディングの仕組みで「予約販売する」ってのが西野さんが作った巻き込み型エンタメなわけだ。
みんなを巻き込むために必要なもの
じゃあ、俺たちが人を楽しませるために、「俺と一緒に考えてみね?お金くれたら混ぜてあげるよ」っていきなり言っても、「馬鹿か」で終わる。
おんなじことを西野さんが言ったら、それなりに人が集まる。
何が違うのか?
「信用」だ。
つまり「この人はオモロイことをやってくれる」って確信を多くの人が持ってくれるって状況だ。
実際に西野さんはこの信用ってやつをものすごい勢いで作り込んでいっている。
さっきの美術館のことにしたって、美術館を作って、そこに人が集まって、それで収支がとんとんになるためには途方も無い時間と資金が必要になる。
実際、美術館の建設予定地の土地代だけでも、西野さんのキャッシュフローはカツカツになってしまっていて、常に火の車って状況だ。
それでも突っ込んでいく西野さんの行動を見て俺たちは「エンタメの規模を拡大しようとしている」って実感できるわけだ。
そこまでではないにせよ、俺たちは俺たちが何者で、俺たちがどんな楽しみをみんなに提供したいかってことを形にしていく必要がある。
なあ、あんたはどう思う?
これから俺たちはどんなオモロイことやっていこうか?