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ウメハラ自伝漫画2巻PV映像制作裏話 伝説の電波実況再現という謎の挑戦
動画の公開日は2015年6月24日!制作したPVはこちらです
私にとって憧れの梅原大吾さんの自伝漫画
"ウメハラ FIGHTING GAMERS!"
今回は2巻PVで何故か…"電波実況再現"に取り組んだ謎プロジェクトの裏側を書いていこうと思います。よろしくお願いします。
1巻PV制作時の裏話noteはこちらです
◆全ては担当編集さんの無茶振りから始まった
1巻のPV制作後、漫画担当編集宮川さんより
「2巻PVも引き続き制作お願いします!」とありがたい連絡をいただき、私は二つ返事でOKして、制作の打ち合わせにKADOKAWA本社に向かいました。
担当編集宮川さんは打ち合わせの開口一番こう切り出しました
宮川「松浦さん、電波実況って知ってます?」
私「えっ?はい…もちろん知っておりますが…」
言わずとしれた伝説の動画、がまの油氏によるウメハラさんのギルティギアの試合実況動画である。
何がどう噛み合ってこのような奇跡の実況動画が生まれ、拡散され、ミーム化したのか…
当時のシーンを知らない私には謎に包まれている点は多いですが、この実況のテンション・内容・熱・狂気は人々を魅了してやまないことだけは事実です。
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宮川「最近、海外大会で海外のコメンテーターがあれをパロディしてるのご存知ですか?」
私「はい、あれ面白かったですよね」
大会中ウメハラさんのスーパープレイに高まった海外のコメンテーター(実況者)の方が「ウメハラガァ~!!」とウメハラさんのコンボ中に叫んだことで、「電波実況って海外まで広まってるんだ!」と、
"電波実況"が改めて界隈で話題になっていたのでした。(2巻PV冒頭のスタンフェストの部分です)
宮川「あれを…2巻のPVでやってみたいんですよね~」
私「?」
宮川「がまの油さんにオファーしてみようと思うんですけど…松浦さんどう思いますか!?絶対おもしろくなると思うんですけど!!」
私「????」
ちょっと何を言ってるかわからなかったが、宮川さんはニコニコしていた。だがその目は笑ってはいませんでした。そういう人なのでした。
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しかし、逆に私のような"格ゲー大好き層"からは出ない意見かもしれないと感じましたし、そして素直な意見・欲求・訴求…。
何よりもその熱にあてられた私は"それ、見てみたいな"と思ってしまいました。
私「もし、ですけど…がまの油さんに引き受けてもらえたら…おもしろくなりそうっすね!」
正直、"電波"というややネガティブなワードがついて広まったこともあり…電波実況自体を御本人がちょっと嫌がっているニュアンスを噂で聞いたことがあったので「受けていただけないだろうな」と思っていたのですが…
なんとしばらくして宮川さんから
「がまさんオファーにOKいただきました!」
との元気な知らせが届き・・・
この"電波実況再現プロジェクト"が始動してしまいました。
彼のこのまっすぐな情熱と行動力が
"後にスニーカー文庫編集長に出世した男"のパワーなのかもしれません
勉強になります…。
◆映像制作開始!ビデオコンテを作ります
まず我々は社内で映像の構成を練って、すべて仮の素材で、
ビデオコンテ(動画コンテ)を制作しました。
最初は絵コンテから作ることが一般的かもしれませんが…
弊社は初手からビデオコンテ制作しちゃうことが多いですね。
作り手もクライアントも双方がイメージしやすいので。
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当時の原宿にあった事務所の屋上でビデオコンテ用の撮影をしました。
実写撮影の勝手がよくわからず(今もあんまわかってないですけど…)手探りでした。手探りって楽しいですね。(被写体になってくれたスタッフが楽しかったかは謎に包まれています)。
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彼も今見るとやばすぎるくらい若い…9年前…若造すぎる…
こんな感じの仮素材を張り合わせて完成したビデオコンテで…
映像のイメージや演出・構成・展開をクライアントとも共有し、OKいただいたら…
そのイメージに沿って、いよいよホンモノの演者さんたちの素材収録へと移行します。
◆がまの油氏 ナレーション収録編
都内の収録スタジオで初めてお会いしたがまの油さんは、私達のこんな無茶振りオファーにも関わらず
「お声がけいただき、ありがとうございます・・・
上手く出来るかわかりませんが精一杯やらせていただきます・・・」
と死ぬほど低姿勢で接していただいて、私は感動してしまいました。
動画勢と呼ばれる私たち配信視聴者からすると、がまさんも"モニターの向こうの存在"…!
当時がまさんが運営していたNSBや海外配信などを視聴させていただいていた身からすると、私にとっては、ちょっとした芸能人より芸能人なのです。
そんながまさんとお仕事出来ることで、私も恐縮しきりでしたが・・・
収録ブースに入っていただき、テストで「一回声出ししてもらえますか~」とゆるく通しでお願いして、声を出していただいた瞬間に感動してしまいました。
「ホ・・・ホンモノや・・・・!」
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当たり前ではあるのですが…御本人が叫んでいただいた瞬間、モノマネでは出せない謎の厚みが我々を包み込みました。
同席いただいていたKADOKAWAの編集チームの面々とも顔を見合わせて
「す・・・すげ~!!」と感動を共有してしまいました。
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そりゃそうだ
そんながまさんの本物度数にあてられたのか・・・私も
"がまさんを滑らせてはいけない"という思いや
"半端なものではファンは納得しない"という謎の使命感に駆られ
演出指示もヒートアップしていきました。
そこで行われたのは・・・なんとも奇妙なナレーション収録でした。
「もうちょい元のがまさんに近づけてください」
「そこは尻上がりでお願いします」
「壇上で決勝の実況だと思っていただければいいのでは」
「もっと裏返ることできますか?」
などと失礼ながら色々と要望させていただいた記憶があります・・・。
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ここのイントネーションがちょっと違うなどと指摘する会議 謎です
予定していた全ての収録が終わった後、がまさんの御本人のクオリティに感動してしまった我々は調子に乗ってしまい…
「がまさん節で"KADOKAWAァー!"ってのも言ってもらったら面白いんじゃないでしょうか」
と思いつきの無茶振りをすると
「や…やってみましょうか」と言っていただき、トライしていただきました。
ええ…正直、断れない雰囲気作りは完成していたと思います。
そちらがPVの最後に収録させていただいた"KADOKAWA絶叫"となっております。
中々社名を絶叫したことのある人間は少ないのではないでしょうか…。
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本当にすみませんでした…ありがとうございました
なんとも不思議な経験となりました。
ご協力いただいたがまの油さん、本当にありがとうございました。
◆ウメハラ氏 実写撮影編
そして別日、ウメハラさんの実写パートの撮影となりました。
(ウメハラさんが遅刻してきたか時間通りに来たか覚えてません)
撮影前に、本日これからする撮影の打ち合わせを行いました。
事前に撮影して編集したビデオコンテをお見せしました
「画面端で本を拾ってもらって…」
「こんな感じで驚いてほしいんです」
「そんでトコトコ歩いてドワ―って感じです」
今でこそ「面白おじさん」のイメージもあるウメハラさんですが、当時は
クールで、ミステリアスで、神格化されていたような面もあり…
こんなオファーに対して怒ったりされたらどうしよう…と思っていたのですが…
我々の熱意が伝わったのか、それともウメハラさんの「一刻も早く終わらせたい」という強い意思が勝ったのか、真相はわかりませんが、
撮影に対して非常にアグレッシブにご対応いただき、とてもスムーズに撮影完了することができました!!
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※特に弊社から脅迫行為などは行っておりません
撮影は角川本社の脇の小路で撮影しました。
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ウメハラさんありがとうございました…
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◆素材を合わせていろいろやって完成!!
そうやって大御所の撮影収録が無事に終了し、入手した素材をパソコンにぶちこ見みまして…
大会動画を入手したり、色んな許諾をとったり、SEつけたり、漫画に色塗ったり、字幕つけたり、タイミング調整したり、エフェクトつけたり…
ああでもない、こうでもないとこねこねした結果…
PVが完成しました!
個人的にも、今見てもとっても思い入れのあるシュールなPVが出来上がったのではないかと!!感じております。
こちらのPVはTOPANGA TVで初公開していただきました。
ウメハラさんもゲストとして一緒にPVを見ていただき、とってもドキドキしたことを覚えております。
当時の発表時のアーカイブがこちらです!いや~嬉しかったな~
というわけでウメハラ自伝漫画2巻PV映像制作裏話でした!
いや~思い出深いな~
しかし…前回からめちゃnote投稿期間があいてしまいました…恐ろしいことです。ななななるべくサクサクアップしていきたいと思っております!
よろしくお願いします!
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