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「マスクを外したがるのは反ワクチン」という雑な悪玉論。

5類移行を支持したりマスクを外そうとする人たちを十把一絡げに「反ワクチン」と呼ぶ自粛固執派に違和感を覚えたことはないだろうか。

たいてい「反ワクがマスクを外そうとしている」「5類移行は反ワク」という使われ方をするが、およそ8割の国民がmRNAワクチンを2回接種し、国民の半数近くが可能ならばマスクを外したいと回答している今、マスク拒否者を「反ワクチン」と呼ぶのは無理筋ではないか?

ワクチンの接種・拒否、マスクの堅持・拒否でマトリクス図を作ってみた

ワクチン推進・マスク堅持の自粛固執派の人は左上のA1グループ。
「反ワクチン」は、ワクチンを拒否する下の2グループ。国民の約8割が2回接種しているので単純に下の2グループは日本全体で20%という少数派である。

堀江貴文氏は以前から
「ワクチン拒否する人とは仕事しません。バカは説得して接種させます。マスクはしません」
と主張し多くの賛同を集めているように、A2グループはかなりの勢力と推測される(筆者もこの一群である)。

2021年には医クラが「ワクチン接種が進めばマスクを外せる」を合言葉にして接種を促し、多くの人々ができるならマスクを外したいと願って接種した。

そんな時代もあったねと

この人たちは固執派のようにマスクを全面支持しているわけではない。世間の目や勤め先のルールのせいで外せないだけで、世間の空気が変われば外そうとするのは当然だろう。
しかし解像度の低い自粛固執派にとってはマスク拒否・5類移行は「反ワクチン」なのだ。いくらなんでも雑すぎないか?

自粛固執派の言う「反ワクチン」とは?


マスクは一旦脇に置いておく。まず自粛固執派の言う「反ワクチン」とはなんなのか。
フォロワーのRTや、民度の低さで定評のあるTogetterのコメント欄を見ると彼らの脳内ではこのように分類されていると推測される。

作ってて馬鹿らしくなった。3回で接種をやめた筆者も面と向かって反ワク認定された

左側が正常な人が想像する世界。自粛固執派は2回接種でやめた人や小児の接種を見送った人も全て「反ワク沸いてて草」と揶揄する。

さらに接種直後に死亡した人がいること、厚労省が死亡を認定し給付金が支給されたこと。多くの認定待ちが控えていること。そしてワクチン後遺症者に苦しむ人々の話題は全て「反ワク沸いてて草」なのだ。
接種はしてもワクチンのデメリットを口にする者は「反ワク」となる。

ところで「ワクチン拒否者はゴキブリ」「90回接種しても大丈夫」とまで豪語した、あのワクチン界のスーパーアイドル村中璃子ちゃんが「4回目の接種はしません」と言いだした。
自粛固執派の人はこの件をどう解釈するのだろう。まさか璃子ちゃんでさえ反ワク認定してしまうのか。あるいは都合の悪い真実として耳をふさぐのか。
残念ながら璃子ちゃんに言及した固執派の声を探し出すことはできなかった…

猫組長も11回打った知人の話をしてたけど90回はすごい
HPVの頃は応援してた璃子ちゃん。ウソだよな?

ちなみに「そもそも自粛固執派はアホなので村中璃子を知らないんじゃないか?」という噂も根強い。
彼らは死亡や後遺障害の報道さえ知らないし、医クラやマスク教の伝道師が提示する、自分が心地よくなれる情報にしか興味がなさそうに思えるのは筆者だけだろうか。

厚労省は反ワクチン団体

厚労省のサイトにもワクチンの副反応で発熱すると明記してあるが、中には「37℃程度の発熱はあっても高熱は出ない、それは反ワクのデマだ」と主張する人も現れたようだ。

高熱は反ワクのデマだと信じている極北の方。しかもいいねがたくさん付いている。

保守系配信者の猫組長は厚労省の幹部から「注意書きをよく読んでください。僕はワクチンは打ちません」とアドバイスされた話をしているし、厚労省も反ワク団体で確定だと思っている。(猫組長が厚労省幹部の話をする動画を見たい人はDMください)

「反ワクチン」のせいにしたがる心理は100年前の敗戦国ドイツに在り


別の機会に詳しく書くが、自粛固執派は「日本すごい」論者である。

「世界で最も高潔な日本民族は、高い道徳心で自主的にマスクを付けた。世界唯一のコロナ戦勝国である。
この国家危急存亡の折、裏切り者の非国民がマスクを外そうとしている。無敵の我が国が勝利をつかもうとしていたのに、背後の卑劣な裏切り者のせいで敗北を喫してしまう」

これが彼らの世界観だ。
勘付いた人もいると思うが、これは第一次大戦直後からドイツ国内で広まり、やがてユダヤ人絶滅計画へと発展した「無敗のドイツ軍は国内のユダヤ人勢力に背後から刺された」という背後の一突き」論と同じである。

コロナ戦争は全ての国が敗北する戦勝国のない世界大戦だった。
莫大な戦費を費やしても敗北は必至。ならばある時点で継戦のデメリットを鑑みて降伏するしかない。敵(WW1における英仏露米・コロナ)の圧倒的攻勢に負けるべくして負けたのだ。

しかし無敵の我が国を信じた人々は納得ができない。
我々が敵に屈するはずがない。きっと裏切り者がいる。あの「反ワク」という奴らが元凶だ。奴らがマスクを外そうとしたせいだ。反ワクに死を!

そして今、残念なことに僕の友人を含む固執派の人たちが「感染対策を怠った者に死や苦痛が訪れますように」とヒステリックにSNSへ投稿し始めた。
第一次大戦敗北直後の1918年から一気に広まった「ユダヤ陰謀論」は25年後にユダヤ人絶滅計画へと至る。これでは100年前のドイツ人を全く笑えない。

今度の敗戦は玉音放送も、総統の自決もベルリン陥落もない


あの固執派の人たちはいつでも戦い続けるのだろうか。2040年頃になってもマスクに固執していれば天然記念物として面白いが、早ければ来年には支離滅裂な言い訳をして逃げ出すだすのではないかと予想している。
ユダヤ排斥政策を支持したドイツ国民の大半が「自分は加害者ではなく、情報に踊らされた被害者だ」と弁明したように。
(言い訳をするなら誠実なほうで「そがな昔のこと誰が知るかい」でトンズラする可能性が非常に高いと予想している)

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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