連載『シンガポール紀行』を書き終えて、数日が経ったある日のこと。
いつものように出勤してメールをチェックしていると、

「ピコン♪」

と、新しいメールの受信を知らせる通知音が聞こえました。
メールを開いてみると・・・

こ、これは・・・

あの時のマーライオンとの会話は夢の中の1シーンだと思っていたのですが、なんと夢ではなかったの？！（詳しくは、『シンガポール紀行』第4回「シンガポールで見つけた日本のもの！」の巻をご覧ください。）

何だか急なお話だし、有無を言わさず私は京都に行く前提になっているし、でもマーちゃんがどういう子か気になるし、私も京響を聴きに行きたいし。

よし、じゃあ、京都へ行こう！

・・・ということで、始まります！『京都紀行』！

この連載は、京都を初めて訪れたマーライオンのマーちゃんとの旅の思い出を綴り、京都や京都市交響楽団の魅力を発信していくコーナーです。
一体どんな旅が待っているのでしょうか。

それでは間もなく出発です！

マーライオンのマーちゃん、京都駅に現る！

京都駅に到着しました。
この日の最高気温はなんと38度。外に出るのをためらうほどの暑さです。
お天気は申し分のない青空で、太陽がこれでもかと京都の街をギラギラと照らしています。

駅中の京都総合観光案内所「京なび」の前を通りかかると、入口に置かれているサイネージにAOWの案内が！

待ち合わせの時間まで少し時間があったので、駅中のカフェでかき氷をいただきました。幻のメロンである京都府京丹後市産「新芳露」（しんほうろ）のソースが、たっぷり果肉と一緒にふわふわ氷にON！美味しかったです😋

さてさて、待ち合わせ場所の新幹線中央口で待っていると、

「Hi！あなたが、あすか？」

と、可愛らしい声が聞こえました。顔をあげると・・・

あすか：「そう！あなたがマーちゃんね」

マーちゃん：「そうだよ。初めての京都、来ちゃった！よろしくね」

あすか：「ようこそ日本へ、そして京都へ！よく私だと分かったね」

マーちゃん：「マーライオンさんが写真を見せてくれた」

あすか：「写真？」

マーちゃん：「うん。なんかね、大雨の中、お隣のモスバーガーのお店を熱心に撮影していた人がいて、不思議な人がいるもんだなと思って、マーライオンさんが記録に撮ってたんだって。で、それがあすかだって判明したから、『これを参考にして探して』って」

あすか：「へ、へえー・・・（ちょっと、マーライオンさん？）」

マーちゃん：「早速だけど、お腹空いた！どっか案内して」

あすか：「ああ、そうよね。何食べたい？」

マーちゃん：「僕、日本食を食べたことがないんだよね」

あすか：「じゃあ、せっかく京都にいるんだし、お蕎麦を食べようか」

マーちゃん：「OSOBA？初めて聞いたけど食べてみたい」

あすか：「では、お店を探してみましょう！」

マーちゃん、鴨南蛮そばを食べる

マーちゃん：「あすか、お蕎麦ってなあに？」

あすか：「日本でよく食べられている麺だよ。マーちゃんの国、シンガポールでは『ラクサ』を食べるよね？ラクサで使われている麺はお米からできているんだけど、お蕎麦は『ソバ』という植物の実を粉状にした蕎麦粉からできているの」

マーちゃん：「へえー」

あすか：「私は京都に来たら、いつも鴨南蛮そばを食べるんだ」

マーちゃん：「カモナンバンソバ？」

あすか：「鴨はアヒル、南蛮はネギのこと。鴨肉はシンガポールでもお馴染みよね。あ、来た来た」

店員さん：「お待たせしました。鴨南蛮そばでございます」

マーちゃん：「わあ、スープが透き通っていて美味しそう！」

あすか：「ラクサのスープはココナッツミルクがベースになっているもんね。お蕎麦は、かつお節などから取ったおだし、醤油、砂糖、塩などを混ぜ合わせた『おつゆ』と一緒に食べるんだよ。それでね、京都は『九条ねぎ』が有名で、シャキシャキ感がたまらないの。それでね、・・・」

マーちゃん：「ねえねえ、説明は後にして早く食べようよー。冷めちゃうよー」

あすか：「ああ、そうだね。それでは、いただきます！」

マーちゃん：「いただきまーす！」

目をキラキラさせながら「美味しい！」と笑顔なマーちゃんなのでした。

マーちゃん、抹茶を飲んでみる

先ほど一人で甘いものをいただきましたが、京都駅にはお茶屋さんもあるので、マーちゃんに体験してもらおうとお店に入ってみました。

マーちゃん：「ねえねえ、これなあに？」

あすか：「これは抹茶と和菓子だよ」

マーちゃん：「MATCHA！僕も知ってるよ！」

あすか：「抹茶は海外でも知られるようになってきているよね」

マーちゃん：「抹茶味のお菓子、美味しいんだよね。飲んでみたい！」

あすか：「え、マーちゃんにはたぶん苦いと思うけど・・・」

マーちゃん：「そうなの？大丈夫〜、僕、子どもじゃないから。お茶好きだし」

あすか：「どうかな？じゃあ、和菓子と一緒にいただきましょう」

マーちゃん：「これお菓子なの？お花みたいで綺麗だね〜」

あすか：「そうだね。食べるのがもったいないくらい」

マーちゃん：「まあ、とりあえず。抹茶をいただくね！」

あちち！と言いながらゴクリと一口。

「・・・え？？？」

目を点にし、とても困惑した様子のマーちゃんなのでした。

マーちゃんとの旅は続く・・・

次回は京都タワーと絵付けを体験します！お楽しみに♪

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