『天候と4度のSCに翻弄されたオートポリス。88号車ランボルギーニが今季2勝目をマーク!!』

MOTOR THINGS 2024/11/01

10月19、20日に大分県のオートポリスにてSUPER GT第7戦となる『AUTOPOLIS GT 3Hours RACE』が開催された。本来なら19日に練習走行と予選を行うところ、雷を伴う大雨と濃霧の影響で19日の全ての走行セッションがキャンセルとなり、20日の決勝日に予選決勝を含めたプログラムを行うという異例の措置での開催となった。
予選方式も従来とは異なる各クラス30分間の専有セッションを行い、計測されたベストラップを採用する『計時予選方式』が採用された。

 20日の午前8時から行われたGT300クラスの予選は、気温12度、路面温度13度、霧が漂うセミウェットの中行われた。全車練習走行が行えていないことから、持ち込みセット一発勝負での予選。各車アウトインを繰り返し、タイヤのコンディションを計りながらセッションをこなしていく。セッション開始時にはほぼ全車がウェットタイヤを装着していたが、中盤にはドライタイヤで勝負に出るチームも出てくると、次第に路面が乾き始めるが残り6分で4号車GOODSMILE RACING & TeamUKYOのAMGがクラッシュしグラベル上でストップ。赤旗中断となり、熱をいれたタイヤが一度リセットされてしまう。セッションが再開されると各車が再度周回を始める。チェッカー掲示直前でアタックラップに入ったチームが続々とタイムを記録すると、6号車Team LeMansのフェラーリ296がトップタイムをマークしポールポジションを獲得。欧州勢では3番手には777号車D’station Racingのアストンマーティン ヴァンテージ、6番手にPACIFIC RACING TEAMのAMG、7番手に前回勝者の65号車K2 R&D LEON RACINGのAMG、9番手に87号車JLOCのランボルギーニ ウラカンが続いた。

 午後の決勝レースは気温は17度、路面温度は24度の曇り空の下でスタート。1コーナーで6号車フェラーリが先頭を守り切ったかのように思われたが、3番手スタートの777号車アストンマーティンに6コーナーで差されトップを譲ってしまう。スタート直後の激しいバトルを制した777号車アストンマーティンだったが、レース10周目になるとペースの良い96号車レクサスRC-Fにトップを奪われてしまう。すると背後から順位をあげてきたブリヂストン勢の65号車AMGと31号車レクサスLC500hと、777号車アストンマーティンの3台での2番手争いに。その後2番手を31号車レクサスに奪われるも、777号車アストンマーティン、65号車AMGの順で続いていく。

24周目にGT500車両のコースアウトによるFCY(フルコースイエロー)とSC(セーフティーカー)が導入される。29周目にSC解除となると、15番手スタートから5番手まで順位をあげていた88号車JLOCランボルギーニ ウラカンが、ここでさらに2台を攻略し3番手まで順位をあげる。

すると38周目に再びGT500車両がクラッシュしSCが導入される。43周目にレース再開となると、レース序盤に1回目のピットインを完了した2号車GR86がトップへ浮上し、国内勢2台と777号車アストンマーティン、65号車AMG、88号車ランボルギーニで3位争いが勃発。

62周目にさらにGT500車両がクラッシュすると3度目となるSCが導入され、クラスごとに隊列の組み直しが入り、現状のトップ10台を除いた、88号車ランボルギーニ、6号車フェラーリなど2回目のピットインがすでに完了している車両が大きくアドバンテージを得ることになり、トップ集団に踊り出る。

レース後半快調に2番手を走行しているように見えた6号車フェラーリだったが、2号車GR86に先行されるとレース残り23分で緊急ピットイン。フレッシュタイヤに交換するも9番手まで順位を落とし、戦線離脱となってしまった。

レース残り15分で61号車スバルBRZがクラッシュを喫し、FCYが導入されるとここで4度目となるSCが導入。レースはSC先導のままチェッカーとなり、終盤にトップにたった88号車ランボルギーニが優勝、欧州勢は4番手に7号車BMW M Team Studie x CRSのBMW M4、5番手に777号車アストンマーティン、6番手に65号車AMG、8番手に6号車フェラーリが続いた。

次戦第8戦は11月2、3に栃木県のモビリティリゾートもてぎにて開催される。

写真=南 博幸 Minami Hiroyuki / 鈴木華子 Suzuki Kako 文=鈴木華子 Suzuki Kako

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