Intel 3rd Gen Ice Lake-SP Xeon CPU With 14 Cores & 28 Threads Benchmarked – Early 10nm+ ES CPU Performance Results Are Here!(WCCF Tech)
第3世代Xeon Scalable Processorとなる予定の“Ice Lake-SP”であるが、その“Ice Lake-SP”の14-core/28-threadのES品を用いたベンチマークがリークした。
現時点でIntelからもたらされている公式情報によると“Ice Lake-SP”は10nm+プロセスで製造され、CPUコアのアーキテクチャは“Sunny Cove”となる。
使用されたのは14-core/28-threadのXeon Silver 4300 seriesになるであろうモデルの模様で、周波数は2.00GHz/Boost 4.00GHzとWCCF Techには説明があるが、ヒートスプレッダの刻印は“QSTN 2.20GHz”とある。
使用されたES品のスペックは以下の通りである。
第3世代Xeon Scalable Processorとなる予定の“Ice Lake-SP”であるが、その“Ice Lake-SP”の14-core/28-threadのES品を用いたベンチマークがリークした。
現時点でIntelからもたらされている公式情報によると“Ice Lake-SP”は10nm+プロセスで製造され、CPUコアのアーキテクチャは“Sunny Cove”となる。
使用されたのは14-core/28-threadのXeon Silver 4300 seriesになるであろうモデルの模様で、周波数は2.00GHz/Boost 4.00GHzとWCCF Techには説明があるが、ヒートスプレッダの刻印は“QSTN 2.20GHz”とある。
使用されたES品のスペックは以下の通りである。
◇Xeon Silver 4300 ES (Ice Lake-SP / 10nm+)
・14-core/28-thread
・L1 Inst 32KB/core, L1 Data 48KB/core, L2 1.25MB/core, L3 21MB (1.5MB×14)
・主な命令セット:~SSE 4.2, AVX, AVX2, AVX512, FMA, AES, SHA
・TDP165W
・最大動作温度:105℃
使用されているチップセットは“Lewisburg C621”とあり、“Skylake-SP / Cascade Lake-SP”で使用されているものと同じもののようである。プラットフォームは既報の通り“Whitley”で、SocketはLGA4189-5である。
計測されているベンチマークはCPU-ZのものとFritz Chessである。
CPU-Z | Single | Multi |
version 17.01.64 | 371.6 | 6363.0 |
version 19.01.64 Beta AVX-512 | 553.1 | 10038.4 |
Fritz Chess | Relative Speed | Kilo nodes/sec |
41.07 | 19715 |
Fritz Chessとはずいぶん懐かしいものが出てきているが、これについてはWCCF Techによると初代Ryzen 8-coreよりも少し良い程度と評している。
CPU-Z benchのスコアについてはAVX-512を有効にした場合は相応の速度が出るものの、AVX-512を使用しない場合は周波数の低さもあってか比較対象のCore i9 10850Kのスコアよりも低い。WCCF TechではMulti-threadのスコアはRyzen 9 3950Xと同程度と評しているが、AVX-512を使用できるversion 19.01.64 Beta AVX-512のスコアでの話のようである。
ちなみにたまたま起動していたRyzen 7 3700X機で他のアプリケーションのウィンドウを閉じずに雑に回したCPU-ZとFritz Chessのスコアが以下となる。
Fritz Chessは古すぎるのか8-threadしか認識されておらず、“Ice Lake-SP”のESより低いスコアである。一方、CPU-ZについてはMulti-threadはコア数で勝る14-core/28-threadの“Ice Lake-SP”が上回るが、Single-threadは周波数で優位なこちらのRyzen 7 3700Xが上回っている。
さらにヒートスプレッダをはがした写真も公開されている。同じLGA4189 processor(といっても互換性はないが)“Cooper Lake”と比較されており、“Cooper Lake”が28-coreのXCCで大型のダイであるのに対し、“Ice Lake-SP”のダイは明らかに小さい。パッケージはおそらく両者ともほぼ同等と推定されるため、そこから両者のダイの比を割り出すと今回の“Ice Lake-SP”のダイは“Cooper Lake”の約52%と出てくる。“Cooper Lake”のダイは“Cascade Lake-SP”のXCCのダイとほぼ同等のダイサイズと推定されるため677~698mm2となるだろう。そしてここから割り出すと今回の“Ice Lake-SP”のダイサイズは354~365mm2程度と推定される。
11月中旬頃に“Ice Lake-SP”の3種類のダイについての情報があった。その情報によると“Ice Lake-SP”もこれまでのXeonと同様、下から順にLCC, HCC, XCCがある。そしてコア数とダイサイズはLCCが16-coreで370mm2、HCCが28-coreで505mm2、XCCが42-coreで640mm2と説明されていた。今回のものは14-coreであるため、順当に行けばLCCのダイを用いたチップとなるが、割り出された354~365mm2という数字はLCCのダイサイズとされる370mm2に近く、今回使用されたES品はLCCのダイを用いたものと推測される。実際今までのXeon SilverはLCCないしはHCCのダイが主に用いられており、今回のものがXeon Silver 4300のES品という話とつきあわせても矛盾するものではない。
ダイサイズは14nmから10nmへの微細化でもう少し小さくなっても良さそうに思えるが、CPUアーキテクチャの変更に伴うCPUコアの大型化に加え、それ以上にI/O周りが面積を食っている模様だ。XCCとHCCは同等のI/Oを持つとされ、ダイの増加分はほぼCPUコアの増加分と見なせる。そしてその14-coreのCPUコア増加分の差は135mm2、おおざっぱに1-coreあたりの面積は10mm2弱と見ていいだろう。16-coreであれば160mm2程度がCPUコアの占める面積となり、残りがI/Oその他となる。LCCでは6割程度が、アンコアで占められることになる(かなりおおざっぱな計算なのはご容赦を。元の各ダイのサイズの情報が合っているという前提だが、派手にずれてはいないと思いたい)。
WCCF Techの記事の最後に“Ice Lake-SP”でもたらされる主な変更点が箇条書きにされている。6項目のうち4項目は10nm+への移行に伴うものだが、残りの2つは1st Gen Foveros 3D Stackingと2nd Gen EMIBとパッケージングに関するものとなっている。今のところ“Ice Lake-SP”がマルチダイになるという話は出ていないはずなのでこれらがどのように関わってくるのかは不明である(“Ice Lake-SP”の次の“Sapphire Rapids”はマルチダイになると言われており、FoverosやEMIBが大きく関わってくるだろうと予想される)。
(過去の関連エントリー)
“Ice Lake-SP”のダイ予想―下から順に16-core, 28-core, 42-core(2020年11月13日)
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この記事へのコメント
INTEL曰く32コアのIce Lakeは64コアのAMD EPYCよりも高速らしいですね(笑)
実行性能ではなく、どこか切り出した局所的なパフォーマンスでしょうけど
実行性能ではなく、どこか切り出した局所的なパフォーマンスでしょうけど
2020/11/30(Mon) 12:45 | URL | LGA774 #-[ 編集]
>>177450
事実だとすると1コアあたりのスレッド数が多いとか(サーバ用途では有効)
AI性能やらAVXやらなんやらが有効な方面の話かねえ
ただ業務用の製品を売るのに得意分野の性能でアピールして
それを必要としている顧客に売り込むのは当たり前のことなので
局所方面の話だとしても本当に性能が出せるならそこを強調するのは別段おかしなことだとは思わんが
EPYCにしてもレイテンシのバケモノみたいな製品ではあるけど
サーバ用途だとレイテンシが大きくてもとにかく物理コアが多いと嬉しいという需要がふんだんにあるから
そういう方面に対してCCX構造を武器に物理コアの多いパッケージを安価に提供できるというのを強みにしてるわけだし
そういう製品と単純な物理コアの数で張り合っても互いに不毛という感じはあるしな
得意分野で住み分けして幅広い需要をカバーできるなら
ARMとか他のプロセッサのサーバ市場への参入の隙を無くせるわけだから
同じx86系でやってるIntelとAMD両社にとって益になるところも大きい
どのみちファブのキャパシティ的に全ての需要を一社でカバーするのなんて不可能なんだからなおさら
事実だとすると1コアあたりのスレッド数が多いとか(サーバ用途では有効)
AI性能やらAVXやらなんやらが有効な方面の話かねえ
ただ業務用の製品を売るのに得意分野の性能でアピールして
それを必要としている顧客に売り込むのは当たり前のことなので
局所方面の話だとしても本当に性能が出せるならそこを強調するのは別段おかしなことだとは思わんが
EPYCにしてもレイテンシのバケモノみたいな製品ではあるけど
サーバ用途だとレイテンシが大きくてもとにかく物理コアが多いと嬉しいという需要がふんだんにあるから
そういう方面に対してCCX構造を武器に物理コアの多いパッケージを安価に提供できるというのを強みにしてるわけだし
そういう製品と単純な物理コアの数で張り合っても互いに不毛という感じはあるしな
得意分野で住み分けして幅広い需要をカバーできるなら
ARMとか他のプロセッサのサーバ市場への参入の隙を無くせるわけだから
同じx86系でやってるIntelとAMD両社にとって益になるところも大きい
どのみちファブのキャパシティ的に全ての需要を一社でカバーするのなんて不可能なんだからなおさら
2020/12/01(Tue) 14:00 | URL | LGA774 #-[ 編集]
177476に言いたいこと言われてた
x86市場自体が尻すぼみになったら共倒れですからねえ。Intel vs AMDみたいな視野狭窄に陥ってる輩には理解できなさそうですが…
x86市場自体が尻すぼみになったら共倒れですからねえ。Intel vs AMDみたいな視野狭窄に陥ってる輩には理解できなさそうですが…
2020/12/02(Wed) 03:35 | URL | LGA774 #-[ 編集]
ARM vs x86とか視野狭窄もいいとこだな
EPYCなんてARMとx86で互いに得意分野で補ってXeonでは手の届かないセキュリティ堅牢性を会得してるのに
EPYCなんてARMとx86で互いに得意分野で補ってXeonでは手の届かないセキュリティ堅牢性を会得してるのに
2020/12/02(Wed) 20:25 | URL | LGA774 #-[ 編集]
>>177524
そういやIntelも車載向けのAtomがARMと混載みたいな話が出てたけど
サーバ方面でもAMDのEPYCがその種の仕様を取り入れてるのだとすると
今後はx86とARMの混載がわりとトレンドみたいになっていったりすんのかな?
そういやIntelも車載向けのAtomがARMと混載みたいな話が出てたけど
サーバ方面でもAMDのEPYCがその種の仕様を取り入れてるのだとすると
今後はx86とARMの混載がわりとトレンドみたいになっていったりすんのかな?
2020/12/02(Wed) 23:21 | URL | LGA774 #-[ 編集]
ARM混載というより、x64にプログラマブルな補助機能を付加するためにARM積んでる
2020/12/04(Fri) 10:26 | URL | LGA774 #-[ 編集]