重量3.2キロ、総ページ数1328! 花嫁の欲望を解放させる最強の結婚ブートキャンプ『ゼクシィ』を、君は真面目に読んだことがあるか(1/2 ページ)
ゼクシィをまじめにレビュー。
今、おれの手元にはゼクシィ首都圏版2020年4月号がある。付録のくまのプーさん超BIGお洗濯ネットやブライダルフェアBOOKも合わせて重量およそ3.2キロ。あまりに重いので書店の店員さんが手提げ袋を二重にして持たせてくれた。にもかかわらず値段は1冊300円。タダで配っているのとほとんど変わらない。
先日おれは結婚した。そしてそれによって、普段は全く縁のないこの雑誌を読む機会が発生した。と言っても今すぐ具体的に結婚式をどうにかしようというわけではなく、話のタネにちょっと買ってみようか……300円だし……という程度の、軽い気持ちでこの雑誌を手に取っただけである。だがそこで目にしたのは、通常の雑誌とは全く異なる、ゼクシィにのみ見られる強烈な特徴の数々だった。
よく「ゼクシィは内容のほとんどが広告だから、あんなに安くばらまけるのだ」と言われることも多い。しかし総ページ数1328ページ、しかもその内容の全部が「結婚とその周辺情報とブライダルビジネスの広告」で占められている雑誌は、どのように成り立っているのか、おれには大いに謎だった。ということで、この文章では、ゼクシィがいかなる構造で成立しているのか、その特徴を順番に見ていきたいと思う。
驚異のスタッフ300人越え! まずは奥付で圧倒的人海戦術にビビれ!
ゼクシィを手に取ったら、まず見てほしいのは巻末の奥付である。出版業の人間はとりあえず何は無くともチェックするこの奥付、映画で言えばエンドロールのスタッフ一覧であり、どういった体制でその出版物が作られているのかを物語る重要なページだ。
圧倒されるのはそこに列挙されている人数の多さである。普通の雑誌だったら発行人と編集人の記載があって、編集者が4〜10人くらいいて、あとはデザインをやった人やカメラマンの名前が書いてあって……という程度のものだと思う。
しかし、ゼクシィの奥付は違う。
めちゃくちゃに人数も肩書きも多い。チーフ・エグゼクティブ・マネージャーに始まり、シニア・セールス・マネージャー、エグゼクティブ・マネージャー、エディトリアル・マネージャー、アカウント・マネージャーなど、おれが聞いたこともないようなマネージャー職が列挙され、それぞれに10〜20人程度の人名が並んでいる。
この奥付に列挙されている個人の名前は、ざっと333人(数えた)。さらにスペシャルサンクスとしてメディアハウスプロモーションなどの企業名が3つ並び、さらに末尾には「たくさんの先輩カップル&花嫁1000人委員会のみなさん」という一文が入る。花嫁1000人委員会……。この世には1000人の花嫁を集めた委員会があるのか……。
通常の雑誌であれば、10人も編集者がいればそこそこ大所帯というスケールなのに対し、ゼクシィは1000人単位である。3.2キロの雑誌を毎月刊行するには、かくも恐るべき人海戦術が必要なのだ。そして、この奥付の下段はウエディングドレスを着た女性のイラストが添えられ、そこにはこのような内容の中央揃えの文章が入っている。
「花嫁のみなさんへ ゼクシィを読んでくださりありがとうございます。おふたりの結婚準備に 少しでもお役に立てたら幸せです。 ゼクシィ編集部一同」
この文章からもゼクシィという媒体の特徴が読み取れる。
まず、ゼクシィをはじめブライダル業にとって最重要なのは「主役は結婚する2人であり、我々はそのお手伝いをさせていただく」という姿勢を何があっても崩さないことであるということがわかる。だからそこが雑誌の巻末の1ページだったとしても、ちゃんと余白を広めに取ってご挨拶の一文を載せなくてはならないのである。この「改まった姿勢で、お手伝いをさせていただく」というポーズは、この雑誌を文字通り最初から最後まで貫いている。
そして重要なのは、この文章が「花嫁のみなさんへ」で始まっていることである。「おふたりの結婚準備の役に立ちたい」と言っているにも関わらず、巻末に載っている文章の宛名は「花嫁のみなさん」なのだ。要するに、花婿(むこ)はこの雑誌の中では添え物、刺身のつま、バットマンとロビンで言ったらロビンの方という扱いであり、結婚する花嫁のサイドキックの役割しか与えられない。
これもゼクシィという雑誌、ひいてはブライダル産業の大きな特徴だと思う。基本的には結婚する男女のカップルを相手にした商売にも関わらず、最初から男の方を向いていない。これはおれがゼクシィを読んだ時の巨大な驚きの一つであった。
関連記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
-
「博物館行きでもおかしくない」 ハードオフ店舗に入荷した“33万円商品”に思わず仰天 「これは凄い!!」
-
家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
-
「マジかーーー!」 新札の番号が「000001」だった…… レア千円を入手した人が幸運すぎると話題 「555555」の人も現る「御利益ありそう」「これは相当幸運」
-
浅田真央、男性と“デート” 驚きの場所に「気づいた人いるかな?」
-
身内にも頼れず苦労ばかりの“金髪ギャルカップル”→10年後…… まさかまさかの“現在”に「素敵」「美男美女でみとれた」
-
海岸で大量に拾った“石ころ”→磨いたら…… 目を疑う大変貌に「すごい発見!」「石って本当にすてき」【カナダ】
-
トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
-
生後1カ月の保護子猫、後頭部を見るとあのアルファベットが……→9カ月の現在にびっくり 「プレミアム猫」「本当にPですね」
-
辻希美、17歳長女・希空に「ダサすぎるって」とツッコんだ格好
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」