「映画化するわ」「やっぱやめるわ」の無限ループはいつ終わるの? AKIRA信者がハリウッド実写版AKIRAの無期延期にブチギレている話:編集部員のつぶやき
「再アニメ化があるから良いじゃん」とかいう問題じゃないんだよ!!
編集部員のつぶやき
この記事は、普段あまり表に出ないねとらぼ編集部員が、思い立った時に日々の出来事をゆるく書き綴る不定期コーナーです。
2021年に公開予定だったハリウッド実写版「AKIRA」が無期限延期になったらしい。今年は“東京オリンピックを翌年に控えた2019年”だと言うのに、なぜそんなことになるのか。責任者に問いただす必要がある。責任者はどこか。
知っている人は知っているだろうが実はこの映画、10年以上前から制作が何度も報じられ、その度に見送りが続いてきた経緯がある。今回無期延期となった理由についてはキャスティングや脚本の問題が報じられており、監督を務める予定だったタイカ・ワイティティは、「AKIRA」ではなく「マイティ・ソー」第4作の制作に着手するという。
筆者は自他共に認める「AKIRA」信者だ。初めて「AKIRA」に触れたのはケーブルテレビで放送していた映画版「AKIRA」で、当時中学生だった筆者はラストシーンの「僕は、鉄雄」という一言に脳天をぶち抜かれるような衝撃があった。それまでの自分はその瞬間に死んでしまい、そこから別な人生が始まったかのような気分だった。
映画を見た後は、すぐに市立図書館に漫画版「AKIRA」を借りに行って読みあさり、レンタルビデオ屋に行ってDVDを借りて何度も見た。自分の部屋には「AKIRA」のポスターやTシャツを飾り、1万円もする「AKIRA DVD SPECIAL EDITION」をなけなしの小遣いで買った。
「AKIRA」オタクと化した筆者は、その後も「AKIRA」関連の情報をあさり続け、問題の「ハリウッド実写版」も2ちゃんねるの「AKIRA」スレッドでウワサが持ち上がった当初から見て応援していた。だからこそ言いたい、「もういい加減にしてくれ」と。
文字通りの「終わったコンテンツ」
言うまでも無いだろうが一応説明すると、「AKIRA」は1982年から1990年まで連載していた大友克洋氏によるSF漫画(及び映画)だ。今や漫画界のレジェンドである大友克洋の名を世界に知らしめることになった作品であり、1988年には連載途中でありながら大友克洋氏自身が監督を務める形でアニメ映画化し、こちらも世界中で大ヒット。漫画版の評価はもちろん、アニメ映画版の評価も非常に高く、「ジャパニメーション」という言葉を広める立役者になった作品ともいわれているらしい。最近では作中で描かれていた「2020年の東京オリンピック」が現実のモノとなったことで話題を呼んだ。
この作品には熱狂的ファンが多く、先述の通り筆者もその中の1人である。「人生最高のコンテンツは何か」と問われれば「AKIRAしかない」と即答するし、その他のコンテンツは「AKIRA」の素晴らしさの前では路傍の石ころ同然になり、対抗馬は一切存在しないと思っている。良く「格闘ゲームの記事を書いてる人」みたいな扱いを受ける筆者だが、何を隠そう格闘ゲームをプレイするきっかけになったのは「ザ・キング・オブ・ファイターズ」の「K9999」である。「K9999」を操作したいがためにゲームセンターの筐体に100円を入れたあの瞬間は、きっと生涯忘れない。
※「K9999」と「AKIRA」の関連性については詳細に説明することが難しいため、各自で調べていただきたい。
「AKIRA」に出会ってからもアニメ、漫画、映画、音楽、小説など人並みに嗜んできたつもりだが、「AKIRA」のように脳天をぶち抜かるような作品に出会うことはなかったし、今後そうした作品に出会える可能性は絶望的なほど低い。
このように(少なくとも筆者のような熱狂的なファンにとって)「AKIRA」は天下無敵の最強コンテンツであるわけだが、長らくファンを苦しませてきた絶対的な欠点が一つだけ存在した。「AKIRA」は文字通りの意味で“終わったコンテンツ”だったのである。
そもそも、連載開始時期が40年近く前であり、映像化すら30年以上前。当然続編が描かれることもない(おそらく、多くのファンは望んですらいないが)ので、「供給」と呼べるものはまれにリリースされる関連書籍やグッズ、あとは渋谷のアートウォールや大友克洋が超不定期に出す「AKIRA」とは無関係の新作などであり、「AKIRA」信者を心の底から満足させるようなものはなかった。当然の流れとして、「AKIRA」信者たちは「AKIRA」絡みのコンテンツが発表されることを渇望し続けているのである。
裏切られ続けた「実写映画化」報道
そして「AKIRA」作中の年代と同じ2019年、とんでもない報道がなされた。「ハリウッドで実写版『AKIRA』が本格始動した」というのである。ハリウッド実写版は、2000年代からウワサが出ていたが何度も何度も立ち消えていき、具体的な動きを見せることはなかったという不遇の映画だった。「シネマトゥデイ」で“AKIRA実写版”関連の情報を検索すると、2002年に「実写映画化決定」、2007年には「監督決定か」、2009年には「中止されていなかった」、2010年には「制作再始動」、2011年には「ワーナーがゴーサイン」、2012年には「またも制作中断」……。こんな調子の報道が数十件、2019年まで続く。
もはやファンからは空想上の映画のように扱われていたが、くしくも「AKIRA」の設定と同じく“東京オリンピックを翌年に控えた2019年”に今回のような具体的な報道が出てくることに、多くのファンは運命的なものを感じずにはいられなかった。しかし、そんな期待を裏切ることになったのが、冒頭で書いたハリウッド実写版の無期延期報道だ。
マジで、マジで勘弁してほしい。「AKIRA」のファンは……っていうかもうぶっちゃけて言うと“俺は”、何年も何年も新たな供給を待ち続けてきたのだ。「スチームボーイ」の公開を待ち望み、『童夢』などの過去作をあさり、「FREEDOM」を「もう実質AKIRAみたいなもんだろ」と自分の脳をだましながら楽しんだが、もはや飢餓状態も限界だ。何度も期待を裏切られ続けてきたのに、なぜこんなことになってしまうのか。
「でも再アニメ化するからいいじゃん?」という声もあるだろう。だが、大友克洋信者を20年以上続けている筆者からすれば、「新作アニメの公開は10年ぐらい待つ必要があるかもしれない」とすら思っていて、速やかな供給は全く期待していない。そもそも、大友克洋が手掛けた「スチームボーイ」だって公開延期を繰り返し、何年も待たされてからようやく陽の目を浴びた映画なのだ。2012年発売の大友克洋を特集した『BRUTUS』には「大友克洋が新連載に向けて動いている」と書かれているが、ここ7年間新連載の具体的な話は出ていない。何よりも、10年以上待ち続けたハリウッド実写版がこのありさまなのだ。長編映画「ORBITAL ERA」を制作中の現段階で、「AKIRA」の新アニメに期待することは得策ではない。というか、今回の無期延期で俺の心はボロボロなのでもう裏切られたくない。
俺は20年前から「AKIRA」が大好きだが、オタクが強烈な偏見にさらされていたころには「アニメはオタクのもの」と見下され、2010年前後にようやくアニメが市民権を得たころには“女子高生が主人公のゆるふわアニメ群”が大好きな層に黙殺された。生まれる前に「AKIRA」の連載が始まっていた自分のような人間にとっては、今この時代こそが覇権を握るおそらく最後のチャンスなのだ。
もちろん「マイティ・ソー」シリーズの作品もファンも全く罪はないが、映画を見に行けばMCU作品の予告編が連発されるし、物販にはMCUグッズが「常設なの?」ってくらい常に販売しているし、大きめのシネコンに行けばほとんど常にMCU作品が上映されているので、正直言って「タイカ・ワイティティ監督も、もうアベンジャーズじゃなくてAKIRAにしません?」って思っている。
奇跡的に2020年の東京オリンピックが決定し、読んで字のごとく「時代が追い付いた」というのにこの期に及んで“無期延期”は酷くはないか。俺だって、他のオタクらと同じように映画館に足を運んだ回数を競いあったり、「AKIRA」のコンセプトショップで散財したりしたいのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
-
顔の半分は“ほぼすっぴん”→もう半分の仕上がりに驚がく 「マジで2次元」「これもう芸術だろ」と450万表示突破
-
辻希美、家族全員で焼肉に行き…… 長女・希空含む子ども4人の“ある行動”に杉浦太陽と「こんな時がくるとは」としみじみ
-
「す、すごい!」 6畳の子ども部屋を2人用にDIYしたら…… 50代主婦の“驚きのアイデア”に「スペース活用の魔術師ですね」
-
高橋ジョージ、20歳長女の手作り朝食に大満足「最高に美味しかった!」 11月に顔出し2ショット、離婚から8年
-
妹「やばくね」 LINEで送られた味噌汁の写真が本当にやばかった 「ジャイアンの料理」「料理失敗した時のお手本」
-
柴犬と山中湖沿いを散歩中、まさかまさかの“珍事”が…… 童話みたいな光景に「このコラボは初」「こんな浅瀬に来てくれるんですね」
-
ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
-
石に貼り付いた貝殻がオパール化! レアな宝石を熟練の技で磨いたら……とんでもない価値に「何という美しい石」「最高の物」
-
「まじ?」 ユニクロが教える海外大流行中のヒートテック着こなしに驚き&ツッコミ集まる 「どんどん流行ってくれ」
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
- 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
- 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
- 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
- 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
- コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
- 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」