にののシステム科学講座

発達障害、家族、生活のあれやこれやをテーマにレポートします。

「ストレスたまったらいつでも話を聞くよ!」その言葉が大きな力に。(自閉症啓発デーコラボ記事)

4月2日は世界自閉症啓発デー。

毎年4月2日から8日を発達障害啓発週間として、シンポジウムの開催やランドマークタワーのブルーライトアップ等の活動が行われています。

そんな訳で、私もツイッターでフォローさせて頂いているなないおさん( )の素晴らしい企画にのっかり自閉症啓発デーコラボ記事を書かせて頂きました。

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はじめに

私の長女(6歳)は、軽度の自閉症スペクトラム症(以下「ASD」。)、次女は注意欠陥・多動性障害(ADHD)と診断をされており、2人とも定期的に児童精神科に通院しています。

2人は診断された直後から児童デイサービスに通所し療育を始めました。

けれども、この頃はまだ長女の特性を理解していなかったので、療育の必要性についてピンとはきていませんでした。

しかし、専門家による療育を始めるようになると、次第にこれまで気づかなかった長女の「困り事」=特性が見えてくるように。

 

長女は不安を感じやすい

長女は不安になると、その不安について言葉で説明することができません。

本人も自分の中にモヤモヤとした嫌な気持ちがあるとは感じているのですがそれをどう訴えれば良いかわからないのです。

そのため、非常に不機嫌となり、何かと理由をつけてはやるべきこと等を拒否し、不機嫌な様子になります。

それを見た周囲の人は機嫌が悪い理由が理解できないために長女の態度に困惑し、その対応に苦慮します。

 

私もそうでした。

 

けれども、療育者からアドバイスを貰うようになってからは、徐々に長女が不安になる理由を推測または理解できるように。

長女は初めてのことに直面すると、見通しを持てない限り固まって動けなってしまうことがあるので、 そのことを長女の保育園に伝えました。

でも、不安で固まっている状態の時は基本大人しいので見過ごされてしまいます。。

そのせいか、保育活動の中で何か問題はなかったかと保育士に聞いても「大丈夫ですよ〜」と言われ…。

その度に「大丈夫に見えただけなんじゃないの〜」と突っ込みたくなる衝動を押さえます。

 

表面的な行動だけで評価すれば「大丈夫」かもしれない。

でも、本人の心の中の大きな不安の渦を想像してもらうにはどうしたらいいのだろう。

この不安の渦が大きくなれば、本人は本人が本来持っている力を発揮できず、イキイキとした生活をすることだってできなくなるかもしれないのに。

 

「大丈夫に見える」けど「大丈夫ではない」

これをどう伝えればわかってもらえるのだろうか。

 

長女の今後の生活のために私が出来ることを考えだすときりがありません。

 

自分の気持ちがわからないことも長女の「困り事」

そもそも不安の原因を自己理解していれば、その解消法を見つけやすいものを、実は長女自身も不安の原因をわかっていません。

それも、発達障害である長女の「困り事」なのです。

原因がわかれば、不安になる原因を取り除くことを考える事ができるけれども、長女はそれができないのですから。

 

支援者は本人の気持ちを大人が代弁することで、本人に自分の気持ちを自覚してもらうことが大切だとアドバイスをくれるのですが、

残念ながら私に余裕がない時は、長女の気持ちを慮ることができないこともしょっちゅう。

 

長女を理解したい気持ち、そして保育者に長女の特性を理解して貰えるよう伝えたいという思いがあるけれど、それが上手くいかないもどかしさと苛立ち。

療育者に支えて貰うことがなければ、先が見えずに足踏みする毎日だったかもしれません。

 

 人に言えない悩み

 長女の主治医は診断時に「将来長女の診断が消える可能性がある」と言いました。

*これは、長女のASDが治るという意味ではなく「社会生活上、支援が必要になるような特性による困り事が少なくなるかもしれない」といった意味です。

そのため、長女が児童精神科に発達障害と診断され、通院していることは、将来への影響を考慮して、長女の保育者や入学先の小学校以外に話すことは今のところ殆どありません。 

とは言っても、私は常に姉妹の発達障害に関する心配等で頭がいっぱいです。

それにも関わらず友人知人と合えば、あえてその部分を避けて話しをしなけれはならない。。

そんな器用なことはできず、自然にプライベートで人と会う機会は減りました。

 

別にそれでも良いと思っていました。

特に寂しいという気持ちがある訳でもなかったし、実際、療育への送迎と仕事を両立させるために忙しい毎日を送ることになったので。

 

 

親友に打ち明ける 

ママ友とは距離を置くようにはなっていましたが、久しぶりの親友からの誘いとなれば会いたい気持ちもあり、久しぶりに親友と会うことに。

そして、子どもが発達障害であることを打ち明けました。

親友は、これまで発達障害児と関わる機会が度々あったようで、特に驚いた様子もなく私の話を真摯に聞いてくれました。

そして、アドバイスめいたことは一切言いませんでしたが、最後にこう言いました。

「ストレスたまったら、いつでも話しを聞くからね!」

 

私は話が重くならないようさばさばと話したつもりでしたが、親友は私の苦労や密かに鬱々としていた気持ちを察してくれたようです。

 

ただ話しを聞き、気持ちに寄り添って欲しい。

 

私自身さえ無自覚だったこの欲求に気づいた親友に驚きました。

 

おわりに

親友の言葉が心にしみてウルウルする私はやっぱり寂しかったのだと思います。

人に話すことでため込んでいた気持ちが解放される効果は本当に大きい。 

 

私の気持ちに寄り添ってくれる人が身近にいる。

そう思えることで毎日の生活に気持ちのゆとりができました。

 *子どもの不安を和らげるには気持ちに寄り添うことが大切なのですが、親友のおかげで自分も体験できたことも良かったです。 

 

では、最後に

親友よ、私の気持ちを分かち合ってくれて本当にありがとう!!

 

子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方 大全

子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方 大全

 

 *私が子どもの気持ちに寄り添う具体的な方法を学ぶのに欠かせない本。

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