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RADWIMPS、ゆず…“愛国ソング”と叩かれても、なぜ彼らは歌うのか

(山野車輪/文 連載第第33回)

RADWIMPS「HINOMARU」、ゆず「ガイコクジンノトモダチ」へのバッシング

カップリング曲「HINOMARU」が話題のRADWIMPSの通算22枚目のシングル「カタルシスト」

 6月8日に発表されたRADWIMPSのシングル「カタルシスト」のカップリング曲「HINOMARU」が、波紋を呼んでいる。「この身体に流れゆくは 気高きこの御国の御霊」「さぁいざゆかん 日出づる国の 御名の下に」などの歌詞が、“一部の人”にとっては不快であるようだ。  4月に発売された、ゆずのアルバム『BIG YELL』に収録された「ガイコクジンノトモダチ」も、「なのに 国歌はこっそり唄わなくっちゃね」「だけど 君と見た靖国の桜はキレイでした」などの歌詞が、“一部の人”およびマスメディアからの批判にさらされた。  平成30年の今年、「愛国ソング」と称される楽曲が立て続けに話題となっているが、椎名林檎が2014年に発表したシングル「NIPPON」や、2011年にインターネット上で発表されたVOCALOID初音ミクの人気ボカロ曲「千本桜」なども、“一部の人”から「愛国ソング」と叩かれていた。  もっとも、椎名林檎は批判にも全く動じず、「千本桜」は二次作品制作も盛んに行われ、CMソングへの起用や、有名アーティストによるカヴァーも行なわれていて、拡散しまくっている。そのため、批判は自然と沈静化した。

「NIPPON」が収録された椎名林檎のアルバム『日出処』(2014年)

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なぜ「愛国ソング」は批判されるのか?
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(やまの・しゃりん)漫画家・ジャパメタ評論家。1971年生まれ。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)シリーズが累計100万部突破。ヘビメタマニアとしても有名。最新刊は『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書)

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ジャパメタの逆襲

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