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映画や本の感想など。ネタバレ全開なので、ご注意ください。

『ラストエンペラー』を映画館で観たら、感動しすぎて脳汁がドバドバ出てしまった

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本日、ヒューマントラストシネマ渋谷で『ラストエンペラー』を観てきた。正直なところ、ネットでチケット予約した直後から「チケット取っちゃったけど、渋谷まで行くのダルい…」と及び腰になっていた。『ラストエンペラー』ならブルーレイ持っているから、いつでも観られるし。でも、スクリーンで観賞できる機会を逃すのは勿体ないしなぁ、などと考えながら、えっちらおっちらと電車を乗り継いで渋谷に向かったのだった。

 

 

そもそも私は重度のインドアで、映画も家で観賞するのが好きなタイプ。おかげで劇場公開が終わった後で作品を観賞しては「これは大画面で観るべきだった!」と後悔することが多い。『モアナと伝説の海』や『シング・ストリート』などがこれに当たる。

そんな後悔をしつつも、「良い作品は家で観たって良いものだ」という持論は崩れないまま、今日に至る。

※そんな映画館で観るべきだった『モアナと伝説の海』感想記事はこちら。

nhhntrdr.hatenablog.com

 

 

 

話が長くなった。そういうわけで重い腰を上げて渋谷に行ってきた。で、初めて『ラストエンペラー』をスクリーンで観賞してきたわけである。

結論。すごく良かった!鳥肌立った!

『ラストエンペラー』がここまで「劇場で観るべき」な映画だったとは!

 

当たり前だが、映画館の中では映画を観ること以外は何もできない。スマホを見ることも(たまに見てる奴いたりするけど)、誰かとしゃべることも(たまにしゃべってる奴いたりするけど)できない。

※映画上映中にしゃべりまくる客について、恨み節たっぷりに書いた記事。

nhhntrdr.hatenablog.com

 

おかげで集中力散漫な私ですら全神経を映画に集中せざるを得ない。かくして私は163分間、視覚と聴覚のすべてを『ラストエンペラー』に注ぎ込むことができるわけだ。清朝の末期から中華民国、満洲国、中華人民共和国と目まぐるしく変化する時代を溥儀と共に体感し、時の流れに対する人間の無力さに絶望し、最後は主を失った紫禁城・太和殿の玉座を目にしながら無常感に包まれる。そんな中でスタッフロールと共に流れるのが坂本龍一作曲のテーマ曲。早々にスタッフロールは終了し、「THE END」の文字が画面に映し出される。やがて画面は暗転し、テーマ曲だけが鳴り響く。

真っ暗な劇場内で、ただテーマ曲だけが流れていたあの瞬間、私は多幸感に包まれていた。こんな贅沢な時間があって良いのかと思ったぐらいだ。163分かけて溥儀の人生をたどった余韻を残したまま、五感のすべてをテーマ曲を聴くことに捧げていたあの瞬間。今思い出しても鳥肌が立つ。

 

もちろん、テーマ曲自体が文句なしの名曲だし、ラストシーン自体も素晴らしいわけだから、ブルーレイでいきなり該当部分だけを観ても、それなりに感動はできる。

だが、劇場という空間の中、作品観賞のために全神経を使った末、最後に暗闇の中でテーマ曲だけが流れるに至ったあの瞬間の感動は、家での観賞では得られないものだと思う。

 

やっぱり映画館での観賞は良い!と再認識した。きっと今後も、何かと理由をつけては劇場へ行かず、サブスクに作品が来るのを待つのだろうけれど、たまにはこれほどの感動を味わいに外へ出るべきだなと思う。

特典で甘粕さんのポストカードももらえたし、今日は本当に大満足。来週からは『戦メリ』最後の大規模上映も始まる。これもめちゃくちゃ楽しみなので、しばらくは映画館行脚が続きそうだ。

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『ラストエンペラー』ネタバレ感想書きました。

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