「卒業保証しない」という発言だけなら単なる事実

記事タイトルの長さには制限があるので、しょうがないけどこのタイトルだけだと「卒業保証しない」がアカデミック・ハラスメントに該当する言動と思われるのではないかと防御的に考えてしまう。

兵庫県立大(神戸市西区)は19日、大学院生に暴言を浴びせるなどのアカデミック・ハラスメントをしたとして、工学研究科の男性教授(60)を同日付で停職3か月の懲戒処分にしたと発表した。

同大学によると、教授は2010年春から、指導を受け持つ男子大学院生に対し、研究テーマの内容を説明しないといった行動を繰り返した。院生は体調を崩し、同年10月に研究室の変更を申し出たが、教授は面談で「もう二度と目の前に出てくれるな」「卒業の保証はしない」と発言するなど、威圧的な言動を取ったという。院生は昨年3月に中退した。

院生は、教授とのやりとりをICレコーダーに録音しており、別の教員に相談した。教授は以前にも、学生の就職活動を巡ってトラブルを起こした経緯があり、昨年10月から指導教官を外されている。暴言については「言ったかもしれない」としているが、指導自体については「見解の相違だ」と話しているという。

清原正義学長は「ハラスメントの防止に努め、教育研究環境の改善に力を尽くす」と陳謝した。
(2012年3月20日11時27分 読売新聞)(注:強調はnext49)

うまく行っていない経緯があった上で、研究室の変更時に脅すような発言を言ったのが問題であったと。

ちゃんと研究しておらず評価の対象となるアウトプットがない状態ならば、私も「卒業保証しない」というし、普通に言っている。だって、保証できないから。受け持ち授業の中間テストや小テストの単位が芳しくない学生に「単位とれますか?」と尋ねられたら「単位は保証できない」というのと一緒。

別の話。教員とやりとりする際にICレコーダーで録音するのは良いと思う。防御的な意味でも、研究を円滑に進める意味でも有意義。我々の認識は先入観でどうとでも歪められるし、教員のしょうもない(と思える)話よりも、好きなドラマやゲーム、食い物の方に意識がいって、「あのおっさん(おばさん)何言っていたっけ?」となるのは世界を貫く黄金律。教員や先輩と相談するときは、常に筆記用具&ICレコーダー持参であるべきだと思う。

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