ドジャースの前にワールドシリーズ連覇に挑んだチームは、どこで力尽きたのか。今世紀の連覇はまだ皆無

1998~2000年のニューヨーク・ヤンキースを最後に、ワールドシリーズ連覇は途絶えている。昨年のワールドシリーズを制したロサンゼルス・ドジャースは、今年も優勝すると、今世紀初の連覇となる。
2001~23年にワールドシリーズ優勝の23チーム中、過半数の12チームは、翌年のポストシーズンにたどり着くことができなかった。そのうちの6チームは、ワールドシリーズ優勝の翌年に、レギュラーシーズンで負け越している。
2002年に優勝のアナハイム・エンジェルスが2003年は77勝85敗、2006年に優勝のセントルイス・カーディナルスが2007年は78勝84敗、2012年に優勝のサンフランシスコ・ジャイアンツが2013年は76勝86敗、2013年に優勝のボストン・レッドソックスが2014年は71勝91敗、2019年に優勝のワシントン・ナショナルズが2020年は26勝34敗、2023年に優勝のテキサス・レンジャーズが2024年は78勝84敗だ。2015年に優勝のカンザスシティ・ロイヤルズも、翌年の勝ち越しはならなかった。レギュラーシーズンの最後に4試合続けて敗れ、2016年は81勝81敗に終わった。
今世紀初の連覇に最も近づいたのは、2008~09年のフィラデルフィア・フィリーズだ。2008年に続き、2009年もワールドシリーズまで勝ち上がり、そこでヤンキースに連覇を阻まれた。このシリーズのMVPに選ばれた松井秀喜は、6試合で打率.615(13打数8安打)と出塁率.643、3本塁打、8打点、OPS2.027を記録した。

ちなみに、今世紀に入ってから、2年続けてワールドシリーズに進出したのは、2008~09年のフィリーズだけではない。ただ、他のチームは、その2年目も連覇にリーチをかけてはいなかった。2014~15年のロイヤルズと2021~22年のヒューストン・アストロズは、2008~09年のフィリーズと順序が違い、ワールドシリーズ敗退の翌年にワールドシリーズ優勝だ。2010~11年のレンジャーズと2017~18年のドジャースは、2年続けてワールドシリーズで敗れた。
なお、ドジャースは、20世紀のワールドシリーズ連覇も皆無だ。他のチームが成し遂げたこれまでの連覇については、昨年11月にこちらで書いた。