「青春18きっぷ」改悪反対署名、約3万4千筆 JR東日本が受取拒否で、「殿様商売だ」と怒りの声も
11月26日から発売が開始された2024年冬季分の青春18きっぷ。この冬季分から青春18きっぷのルールが大きく変わった。この変更が発表された10月24日には、これまでの青春18きっぷの利用者からは「使い勝手が悪くなる改悪だ」とSNS上では大きな騒動となり、この日の夜には「JR旅客6社に対し、青春18きっぷを従来の制度に戻すように要望する」オンライン署名活動が開始。12月2日までに約34,000筆の署名を集めて終了した。
署名活動を主催した坂井啓一さんは、署名終了直後に「これからJR各社へ署名とコメントを提出する準備に入り、当方から確実に責任を持って、JR旅客6社全社に紙媒体と電子データでの署名提出を計画している。提出の準備などが進みましたら、あらためて発表する」としていたが、12月5日にJR東日本から「直接ご提出いただく窓口の用意がございません」として署名の受け取りを拒否されたことを公表した。
坂井さんによると、「高輪ゲートウェイ駅名撤回運動、米坂線復旧活動、京葉線快速存続活動など、芸能人、地域住民、議員からの署名は受け取られるようだが、私どものような一般人へは塩対応のようだ。今後の対応については、現在検討中」として、JR東日本の対応について困惑している様子だ。
こうしたJR東日本側の対応を受けて、SNS上では署名参加者などから、「これはもう異次元レベルでアウト。お客様の署名を受け取らないというのは『私たちは殿様商売です』とお気持ち表明したということ」「ひどい話だ。署名活動をマスコミも結構取り上げているけどね。まぁ、『使わざるを得ないインフラ』だから、高飛車に出たってどうってことはない、と思い上がっているんだろうね」「『多くのお客様の意見を参考とさせていただきながら』って言う割には約3万4千人の意見は拒否するJR東日本」などの怒りの声が相次いで投稿されている。
これまでの青春18きっぷは全国のJR線の普通列車に春・夏・冬休み期間中の任意の5日間で利用でき、複数人でのグループ利用もできたが、この冬の発売分から自動改札利用ができるようになるものの、「連続する3日間用」と「連続する5日間用」の2種類の販売に変更され、これまでの青春18きっぷの良さであった自由度が失われてしまったことから、利用者の大きな反発を招いた。署名活動についてはネットニュースだけではなく、産経新聞やテレビ朝日といった大手メディアでも取り上げられていた。
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