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アップルが来年発売する新型iPhone SE第4世代はどんなスマホ? うわさをまとめてみた

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
ベースとなるiPhone 14(ただしカメラはシングルになる)。Appleより

 アップルは2025年3月にiPhone SEシリーズの第4世代を発売するとみられています。一体どんなスマホなのでしょうか? これまでのうわさからまとめてみました。

iPhone SE第4世代はシングルカメラになったiPhone 14

 iPhone SE第4世代は、iPhone 14の筐体がベースになると言われています。

 つまり、ディスプレイは4.7インチから6.1インチへと大きくなり、指紋認証Touch IDではなく顔認証Face IDになり、ホームボタンはなくなります。

 ただし、iPhone 14はデュアルレンズでしたが、iPhone SE 第4世代はシングルレンズのままです。

 このためiPhone 14がそのままiPhone SE 第4世代に流用されるわけではありません。

6.1インチの有機ELディスプレイ搭載

 iPhone SE 第3世代は4.7インチサイズの液晶ディスプレイでしたが、iPhone SE 第4世代は画面サイズが6.1インチへと大きくなります。

 また、画面も液晶から有機ELへとアップグレードされるとみられています。

充電ポートがUSB-Cに

 iPhone SE 第3世代はLightningポートを搭載していますが、iPhone SE 第4世代ではUSB-Cポートが採用されます。

 先日、EU圏でLightningポートを搭載したiPhoneの販売が終了されたことは記憶に新しいと思います。これはEUによる規制のためです。このためiPhone SE 第4世代では、規制に対応するためUSB-Cへと移行することになります。

カメラがiPhone 15と同等に

 iPhone SE 第4世代は、iPhone 15と同じ4,800万画素のカメラにアップグレードされると見られています

 また、自撮り用のインカメラも1,200万画素になるそうです。これにより、iPhone SE 第3世代と比べてカメラ性能は大幅に向上します。

指紋認証から顔認証へ

 iPhone 14がベースになるため、今までiPhone SE 第3世代ユーザーが親しんできた指紋認証はなくなります。ホームボタンが搭載されないためです。

 じつは筆者はiPhone SE 第3世代ユーザーです。指紋認証があること、そして本体が軽く、メインスマホとして扱いやすい点が気に入って使っています。

 サブスマホであるiPhone 16 Proの顔認証に不満はないものの、ポケットからスマホを取り出す動作の流れとして認証を解除できないとなると、乗り換えた場合は不満に思うかもしれません。

Apple独自開発のモデムチップを搭載

 これまでiPhoneにはクアルコム製のモデムチップが搭載されていましたが、iPhone SE 第4世代ではAppleが自社開発したモデムが搭載されると報じられています

 これにより、iPhoneの価格を下げられるほか、同じ独自モデムチップを搭載した他のAppleデバイスとの接続がスムーズになるとのことです。

 ただ、独自モデムチップを搭載したAppleデバイスはこのiPhone SE 第4世代が初めての端末になるため、出揃うまでは連携面のメリットは体験できないことになります。

Apple Intelligence対応

 Bloombergの報道によると、iPhone SE 第4世代はApple Intelligenceに対応するとのことです。つまり、A18チップと8GBのメモリを搭載します。スペックとしては、もはや廉価モデルとは言えないほどの性能になります。

 ただし、Apple Intelligenceについては日本で展開されていないため、その魅力は未知数です。

 すでに展開されている英語圏でも「まだまだ」といった感想が多く、“Apple Intelligence対応”はそこまで強い魅力にはならないでしょう。

価格は少し値上げされるかも

 気になる端末価格ですが、現行モデルと同じく429ドルか、もしくは約10%ほど値上がりすると予測されています。この場合の価格は470ドル前後と言われています。いずれにしても、Appleは価格を500ドル以下に抑えると見られています。

 日本円価格については、Appleが先日iCloudの料金を値上げしたこともあり、円安の傾向が続くなかで価格が少し高めに設定される可能性があります。

 現在のiPhone SE 第3世代は62,800円から販売されていますが、値上げがある場合、68,800円または69,800円になるかもしれません。

iPhone SE 第4世代は買いなのか?

 これからiPhoneを購入しようと考えているユーザーにとっては、iPhone SE 第4世代はとても魅力的な端末だと言えます。

 Apple Intelligenceにも対応しているため、Appleも長くサポートしてくれると考えられます。

 一方、現行のiPhone SE 第3世代を使っているユーザーにとっては、乗り換えるメリットはあまりなさそうに見えます。ホームボタンによる指紋認証が必要、もしくはコンパクトなiPhoneを好むユーザーには、6.1インチサイズになるiPhone SE 第4世代には魅力を感じにくいかもしれません。

 まだしばらくiPhone SE 第3世代を使い続けたいと考えるユーザーは、バッテリー交換などのメンテナンスを今のうちに行っておくのが良さそうです。

 いずれにしても、うわさ通りであればiPhone SE 第4世代の詳細は2025年3月に明らかになるでしょう。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は [email protected] まで

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