経団連会長に日生の筒井義信氏 金融機関から初、5月就任
経団連の十倉雅和会長(74)は17日、後任に日本生命保険の筒井義信会長(70)を起用する方針を明らかにした。金融機関からの起用は初めて。早ければ年明けの会長・副会長会議で正式に内定し、十倉氏の任期満了となる来年5月末の定時総会を経て就任する予定。 十倉氏が東京都内で記者団の取材に応じた。 経団連会長は従来、製造業出身者が就任するケースが大半で、今回の人事は転換点となる。筒井氏は2023年から経団連副会長を務めていた。 経団連会長の任期は2期4年が通例で、筒井氏は29年まで務める見通し。来年1月に米国でトランプ氏が大統領に就任し、日本は保護主義的な動きへの対応を迫られる。各地では地政学的なリスクも高まっており、筒井氏は経済界のまとめ役として手腕が問われる。 筒井氏は日生で総合企画部長などを歴任し、11年に社長に就任した。三井生命保険の買収や、本格的な海外進出となったオーストラリアでの生保事業の展開を通じ、規模の拡大につなげた。