高市早苗新総裁、「ワークライフバランス」発言波紋に皮肉?「今日、日曜日ですよ」 X称賛「ユーモアと気品が同居」
自民党の新総裁となった高市早苗氏の「ワークライフバランスという言葉を捨てます」という発言が波紋を広げるなか、2025年10月5日、高市氏を取材する記者団に対し「今日、日曜日ですよ」などと声をかけた。SNSではこの発言に注目が集まり、「ユーモアと気品が同居してて最高」といった声が寄せられている。 【画像】泉房穂氏は「ワークライフバランス」発言を批判 ■石破首相が発言をフォロー「大丈夫かーいという気が」 高市氏は4日に行われた総裁選で、小泉進次郎氏との決選投票の末、新総裁に選出。女性初の自民党総裁となった。 高市氏は選出後の演説で、自民党について「全世代、総力結集で、全員参加で頑張らなきゃ立て直せませんよ」と触れ、「だって今人数少ないですし、全員に働いていただきます。馬車馬のように働いていただきます」と述べた。続けて、「私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて、働いてまいります」と意気込みを語った。 この「ワークライフバランスという言葉を捨てます」という発言が、波紋を広げた。Xでは、高市氏の覚悟に称賛や期待の声が寄せられた一方、「下々もそれを見習え、となってしまうんですよ」「それを『いい事』のようにトップが言うのがよくない」などの意見が寄せられた。参議院議員の泉房穂氏もXで「政治家本人が内心で『ワークライフバランスを捨てる』との思いをもって、仕事に精一杯打ち込むことは自由だが、それを口に出して、国民に対してメッセージとして発することについては賛同しがたい」と投稿した。 なお、高市氏の演説の後、石破茂首相が「あそこまではっきりワークライフバランスをやめたと言われて、大丈夫かーいという気がせんではない」としつつ、「国家国民のために、次の時代のために(という)決意の表れだと思っております」と補足している。
総務大臣時代には「働き方改革」に取り組む
高市氏は10月5日、麻生太郎最高顧問と会談。党人事について協議したとみられる。高市氏は会談後、待っていた記者団に対し、「皆様の方はワークライフバランスを大事になさってください。私は今、一生懸命働いておりますけれど、今日、日曜日ですよ」と声をかけた。党人事について問われると、「ぼちぼちです」と笑顔で答えていた。 ニュース番組「Going!Sports&News」(日本テレビ系)でこの映像が放送されると、Xで注目が集まり、画像が拡散された。Xでは、「ユーモアと気品が同居してて最高ですね」「高市さん、コメントが上手いな...」「皮肉が効いてる!」「ウィットに富んだ、皮肉はあるが余裕のある返し」といった声が寄せられている。 高市氏は総務大臣を務めていた16年9月、自身のサイトのコラムで、総務省の働き方改革について試行錯誤していることに言及。ワークライフバランスの観点から、早朝に担当課長や局長が大臣に対し国会答弁の説明をする「朝レク」のルールを変更したほか、「総務省は、他府省に先駆けて『働き方改革』を進めている役所だと自信を持っており、『テレワーク』の利用率も霞が関ではナンバー・ワンです」とも述べ、ワークライフバランスの整備に取り組んでいたことを伝えていた。