MBA留学とは、海外で 経営学の修士学位であるMBA(Master of Business Administration)を取得するための留学プログラムです。
世界がますますグローバル化する中で、MBA留学を希望する人々が増えています。しかし、具体的に何を学べるのか、費用はどれくらいかかるのか、といった疑問を抱える人も多いことでしょう。
この記事では、MBA留学についての疑問について、詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
MBA留学とは何?
MBAとは、Master of Business Administration(経営学修士)の略で、日本では経営学修士号、または経営管理修士号とよばれます。
MBA留学とは、海外のビジネススクールで1~2年の専門課程を修了し、修士資格を得るためのプログラムです。
このプログラムでは、ビジネスに関連する多岐にわたる領域(マネジメント、マーケティング、経済学、会計など)を学びます。特にリーダーシップを発揮したい人や独自のビジネスを展開したい人、外資系企業やコンサルティング企業への就職・転職を考えている人におすすめです。
MBA留学で学べること
MBAプログラムの内容はビジネススクールによって多少異なりますが、主に以下のような知識とスキルが得られます。
- 経営に必要なマネジメントや金融の知識
- リーダーシップスキル
- 経済の仕組み
- 実践的なビジネスコミュニケーション力
現場で通用する「経営力」「仕事力」を身に付け、単なるビジネスパーソンから企業やプロジェクトを主導するリーダーへと成長できます。
MBA留学の参加条件!年齢・英語力・費用・進路について
MBA留学に必要な英語力・費用など、MBA留学に参加するための参加条件を表にまとめました。
参加に必要な条件 | 海外でMBAを取得する場合、一般的には以下のような条件が設けられています。
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英語力 | MBA留学では、英語でディスカッションしたり、英語文献を読むこともあるため、高い英語力が必要です。
【求められる検定試験の点数の目安】
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期間 | 1~2年
※アメリカは2年、ヨーロッパは1年前後のプログラムが多いです。 |
費用 | MBAにかかる費用は国によって異なりますが、例えばアメリカでは一般的には学費や滞在費用などを含めて、1年間で1,000万円(2年で2,000万円)ほどかかると言われています。 |
MBA取得後のキャリア | 現地で就職または、外資系企業、コンサル系企業への就職・転職など |
MBA留学の費用を抑える方法
MBA留学の費用は一般的に高く、多くの人にとって大きな負担となります。しかし、以下の方法を利用することで、費用をある程度抑えることが可能です。
- 公立、または中堅レベルのビジネススクールを選ぶ
- 物価の安いアジア圏を選ぶ
- 社費留学を利用する
- 奨学金を活用する
- オンライン留学を利用する
公立、または中堅レベルのビジネススクールを選ぶ
ビジネススクールの選択肢として、トップレベルのビジネススクールは魅力的ですが、費用が非常に高額です。一方で、公立や中堅レベルのビジネススクールは手頃な価格でMBAプログラムを提供しています。
例えばアメリカでは、公立(または州立)の中堅校はトップ校と比べて2年間で1,000万円以上安くなることもあります。
教育の質は学費とは関係ありませんので、予算に合わせて学校選びを検討することをおすすめします。
物価の安いアジア圏を選ぶ
物価の安いアジア圏を選ぶことも、費用を抑える方法の一つです。
アジアでも高品質なMBAプログラムを提供する国が増えています。例えばシンガポールには、MBAに強いフランスのビジネススクール「Insead」のシンガポールキャンパスが開校しています。
また、韓国はアジアでビジネスを展開したい人に特におすすめです。
韓国では、英語でのMBAプログラムだけでなく、英語+韓国語や韓国語のみのプログラムの提供もあります。
ただし、最近はアジア圏でも物価が上昇しているため、日本と比較して差が少ない国もあります。とは言え、ヨーロッパやアメリカへ留学する費用に比べると、安く抑えられるでしょう。
社費留学を利用する
社費留学とは、MBAの学位取得のために海外留学する際の費用を、企業が負担する制度のことです。会社の規定によって異なりますが、学費やテキスト代、滞在費、航空チケット、ビザ申請費用など、留学費用を会社が全て負担し、給与が支払われる会社もあります。
社費留学の選考に選ばれると、費用だけでなく帰国後の仕事の心配もなく1~2年間留学できるため、多くの人にとって最も安心できる留学の形と言えます。
ただし多くの場合、帰国後も一定期間その企業に勤務する必要があります。MBA資格取得後に転職を考えている場合や、数年で転職した場合は、負担してもらった留学費用を全額返済しなければいけないこともあります。留学資金の返済義務についても事前に確認しておきましょう。
奨学金を活用する
奨学金は、申請準備に時間がかかり、競争率も高くなりがちです。しかし、先に説明した社費留学ができない人や、会社に縛られずに留学費用の負担を減らしたい人には便利な手段です。
様々な奨学金制度がありますが、ここでは支給額の大きい奨学金制度を表にまとめました。
フルブライト奨学金 | アメリカの大学院に留学する人を対象にした奨学金です。1年目は授業料全額支給、他に生活費と家賃手当等も支給されます。2年目は25,000ドルを上限に支給。更新は1年目の学業成績、財政援助の必要度などで決定されます。自動更新はされません。 |
ロータリー奨学金 | 海外大学院へ留学する日本人を対象にした奨学金です。地区ごとに募集しており、締切や給付金額は地区ごとに異なります。27,000ドル~30,000ドルが給付の目安となります。 |
伊藤国際教育交流財団日本奨学金 | 海外の大学院へ留学する日本人を対象にした奨学金です。授業料として年間300万円を上限、生活費は毎月US1,500~2,000ドル相当の円貨、往復渡航費が支給されます。 |
中島記念国際交流財団 日本人海外留学奨学生 | 情報・生命・経営科学の分野で海外留学する30歳以下の日本人を対象にした奨学金です。授業料として年間300万円を上限(2年間)、往復渡航費などが支給されます。 |
平和中島財団 日本人海外留学生奨学生 | 海外の大学に留学する日本人を対象にした奨学金です。毎月30万円(最長2年間)が支給されます。 |
神山財団奨学金 | 海外の大学院に留学する日本人を対象にした奨学金です。年間12,000ドルを2年間を限度に支給されます。 |
オンライン留学を利用する
最近では、オンラインで海外のMBAプログラムを受講する選択肢も人気です。有名なMBAプログラムを提供する大学でもオンライン授業を導入しているところが増えており、資格取得までの費用を3分の2から半分程度に抑えることができます。
例えば、イギリスのウォーリックビジネススクールでは、通常のクラスの学費が約800万円のところ、約600万円になります。さらに、渡航費用や現地での生活費がかからないため、費用が抑えられるのです。
オンライン留学は仕事を続けながら参加できるメリットもあります。ただし、資格取得までの期間は平均3年程度と長くなる傾向にあるため、注意が必要です。
また、講師や他の留学生との交流が希薄になりやすいことから、グローバルな人脈を構築したい方にはあまり適していない選択肢かもしれません。
大学生もMBA留学できる?年齢制限について
一般的に、MBAプログラムを受講する参加年齢は、25歳から30歳前後が多いですが、大学生や新卒者もまれに参加しています。
多くのMBAプログラムは、3年以上の社会人経験を条件としています。これは、実務経験がない場合、教科書通りの意見になってしまい、学びが深まらないためだと考えられています。
そのため、社会人としての実務経験がない場合、どんなに優秀な人でも入学を受け付けない学校も多いです。ただし、年齢制限は厳格ではないため、学校によっては社会経験がない大学生や新卒者も受け入れています。
MBA留学はどこの国でできる?人気の国を紹介!
ここからは、MBA留学先として人気の以下の4カ国についてご紹介します。
- アメリカ
- イギリス
- オーストラリア
- 韓国
アメリカ
アメリカはMBAの発祥の地です。ハーバード大学、スランフォード大学、ウォートンビジネススクール(ペンシルバニア大学のビジネススクール)などの名門校をはじめ、ビジネススクールが多数存在するため選択肢も多く、世界中からたくさんの留学生が集まっています。
アメリカのMBAプログラムでは、インターンシップが必修科目となっているため、卒業後のキャリアに繋げやすいのも魅力です。期間は2年で、ヨーロッパと比べると半年〜1年長いプログラムになります。
イギリス
イギリスも世界的に有名なビジネススクールが多く、特にロンドンビジネススクールは高い評価を受けています。
アメリカと比べてプログラム期間が1年~1年半と短くなっており、短期間で経営のビジネスプロフェッショナルを育成できるように、実践的なカリキュラムが組まれているのが特徴です。
そのため、短期間で高度なビジネススキルを身につけたいと考える人に、特に適しています。
オーストラリア
MBA留学というとアメリカを選ぶ人が多いですが、オーストラリアはアメリカよりも費用面や入学条件のハードルが低いと言われており、MBA留学をする人が増えています。
多くの大学では付属の語学学校を持っているので、英語力に不安のある人でも安心して留学できるところも魅力です。
日本との時差が1時間なことから、頻繁に日本と連絡を取る必要がある人にもおすすめです。
韓国
韓国は、近年急速に成長しているアジアの経済大国です。そのため、韓国でのMBA留学は、アジアでビジネスを展開したい、特に韓国市場に興味があるという人に特におすすめです。
韓国では、ソウル国立大学、延世大学、成均館大学などで、英語でのMBAプログラムを提供しています。英語+韓国語や韓国語のみのプログラムも多いので、英語のみを希望する人は注意してください。
MBA留学におすすめの留学エージェント
ここからは、MBA留学をサポートしているおすすめの留学エージェントをご紹介します。
留学エージェント | 特徴 |
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海外留学EFイーエフ | 英語を母国語としない人に向けた「MBA/大学院進学準備プログラム」が人気 |
留学情報館 | 渡航まで週2回、無料で英語のグループレッスンを受講可能 |
留学ワールドDEOW | 12の海外直営オフィスにて現地サポートを提供 |
海外留学EFイーエフ
特徴 |
EFは留学エージェントではなく、50年以上の留学実績を持つ、世界でも最大級の国際教育機関です。世界20か国・50都市に展開しており、学べる言語も10言語。 通常の語学コースのほか、英語圏の大学院またはMBAへの入学を目指している人向けの「MBA/大学院進学準備プログラム」を用意しています。 また、留学費用に現地での「食費」「アクティビティ」が含まれている点も、EFの特長です。まずは資料請求をして具体的な料金やコースを確認してください。 |
運営会社 | 海外留学EF |
公式HP | https://www.efjapan.co.jp/ |
留学情報館
出典:https://www.ryugaku-johokan.com/
特徴 |
留学情報館では、留学手数料無料で手厚いサポートを提供しています。留学を申し込んだ方向けのオンライン英会話レッスンもあり、週に2回、1回50分のグループレッスンが渡航まで受け放題です。 また、提携する海外大学への推薦枠を活用し、高校の成績と英語力で海外大学へ留学が可能です。 帰国後のサポートも充実しており、キャリアプランニングや仕事探しも相談できます。「漠然とした迷いがある…」といった状況でも、まずは相談してみてください。 |
運営会社 | 株式会社留学情報館 |
公式HP | https://www.ryugaku-johokan.com/ |
留学ワールドDEOW
出典:https://deow.jp/objective/mba-grad/
特徴 |
留学ワールドDEOWは、海外に12の直営オフィスがあり、カウンセラーが定期的に学校の視察を行うなど、丁寧なサポートを提供しています。出発までの最大6ヶ月間、オンライン英会話レッスンも無料受講が可能です。 大学院留学に関しては、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドに対応。 また、フィリピン+オーストラリア、アメリカ+イギリスなど、「2ヶ国留学」も人気です。 |
運営会社 | 株式会社DEOW |
公式HP | https://deow.jp/ |
MBA留学のメリット
MBA留学には様々な魅力がありますが、ここでは主なメリットを5つご紹介します。
- 海外や外資系企業への就職など、活躍の場が広がる
- グローバルな人脈を構築できる
- 英語力が鍛えられる
- 世界で通用する経営学を学べる
- 年収アップにつながる
海外や外資系企業への就職など、活躍の場が広がる
海外でMBA資格を取得した人は、多くの外資系企業や国際的なポジションへ就職できる可能性が高まります。
国内の外資系企業の中には、MBA保持者のみを募集している求人もあります。特に海外でMBA資格を取得した人は高い評価を得られる傾向にあり、活躍の場が広がります。
グローバルな人脈を構築できる
MBAプログラムには世界各国からの留学生が集まります。同じクラスやプロジェクトで協力することで、多国籍な友人やビジネスパートナーと出会うことができるでしょう。
グローバルな人脈があることは、国際的なビジネスやキャリアにも非常に役立つでしょう。
英語力が鍛えられる
MBAプログラムの多くは英語で行われます。プレゼンテーション、レポート作成、ディスカッションなど、多岐にわたる活動を通じて英語力は自然と向上します。
特にビジネスで役に立つ英語が身につくので、国際ビジネスの場でも通用する英語力が鍛えられます。
世界で通用する経営学を学べる
MBAプログラムでは、経営学を中心にマーケティング戦略、人材マネジメント、ファイナンス、生産管理など幅広い分野を学べます。
問題解決能力や判断力を高め、実務的なスキルを磨くことが可能なため、どの国でも活躍できる知識を得ることができます。
MBA取得は、経営者としての視点を高め、問題解決能力を養うための貴重な経験となるでしょう
年収アップにつながる
海外で取得したMBAは、高い英語力と世界基準のビジネススキルを持つ証明となります。これにより、経営職やリーダーシップポジションなど、高給与が期待できるポジションへの就職機会が増えることにつながります。
実際、MBA留学後には、多くの人から「収入が上がった」「大幅にアップした」という声が聞かれます。
MBA留学のデメリット
MBAは国内でも取得できますが、海外で取得することで、外資系企業などではより高い評価を得られるメリットがあります。しかし、その一方で、高い英語力と留学費用が必要とされることがデメリットと感じられる場合もあります。
志望校受験の対策から、合格後のビザ取得や住居確保まで、留学準備には最低でも1年かかると言われています。奨学金の利用を検討している場合は、準備期間中に締め切りに合わせて申請を行う必要もあります。
仕事を続けながら1年で準備するのは大変かもしれません。今回ご紹介した留学エージェントでは無料で相談を受け付けています。相談のみでもOKなので、準備の負担を軽減したい方はぜひ利用してみてください。
まとめ
MBA留学は、ビジネススキルを高め、グローバルな人脈を広げる絶好の機会ですが、その価値を最大限に活かすためには、入念な計画と準備が欠かせません。留学費用やプログラムの選定、将来のキャリアプランをしっかりと考慮することが、成功への第一歩となります。
MBA留学先の選択や手続きは自身で行うことも可能ですが、専門の留学エージェントを活用するとスムーズに進めることができます。この記事を参考に、自分に合ったMBA留学を見つけ、充実した留学生活を送ってください。
この記事でご紹介した留学エージェント
留学エージェント | 特徴 |
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海外留学EFイーエフ | 英語を母国語としない人に向けた「MBA/大学院進学準備プログラム」が人気 |
留学情報館 | 渡航まで週2回、無料で英語のグループレッスンを受講可能 |
留学ワールドDEOW | 12の海外直営オフィスにて現地サポートを提供 |