関西エアポートの4〜9月期、純利益3.3倍 社長「コロナ禍から完全復活とげた」

20241211関西エア

【神戸経済ニュース】関西国際空港、大阪国際(伊丹)空港に加え、子会社を通じて神戸空港を運営する関西エアポート(大阪府泉佐野市)が11日に発表した2024年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比3.3倍の169億円だった。4〜9月期としては19年4〜9月期(255億円)以来は5年ぶりの高水準。昨年12月にオープンした関西国際空港第1ターミナルビルの商業施設で、免税販売などが好調だった。訪日客の増加で外国人旅客数が過去最高水準に膨らんだのも寄与した。記者会見した関西エアポートの山谷佳之社長は「コロナ禍から完全復活をとげたと言えると思う」と述べた。

 売上高に相当する営業収益は前年同期比38%増の1180億円、営業利益は同2.4倍の306億円になった。国際線の旅客便発着回数と国際線旅客数は、上期としては過去最高だった19年4〜9月期に次いで過去2番目になった。国内線も含めた航空旅客数は3空港合計で18%増の2470万人になった。特に国際線旅客便は、外国人旅客数が過去最高水準まで増加した。特に9月の国際線旅客数は19年9月を上回り、月間で初めて新型コロナウイルスの感染拡大前を上回った。国内線では回復が鈍かった伊丹空港も、10月に初めて19年同月の旅客数を上回った。

 国際貨物の取扱量は、輸出入総額が前年同期比8%増の5兆7500億円だった。重量ベースでは37万2000トンと3%の増加にとどまり、高付加価値品の増加が増えていることを示すとみられる。国境をまたいだネット通販が増加したのも、国際貨物の増加に寄与したという。特に中国発日本向けのネット通販輸送需要は引き続き好調に推移している。一方で、非航空需要は706億円と過去最高。19年4〜9月期の705億円を上回った。旅客数の増加に加え、円安も追い風になり免税店で旅客1人あたりの購買単価が伸びた。

20241211神戸空港単独

 連結決算の内訳として発表した神戸空港を運営する関西エアポート神戸(神戸市中央区)の単独業績は、純利益が前年同期比33%減の2億円だった。旅客数の増加を背景に前年同期比で増収だったが、ターミナルビルの商業エリア改装や防犯カメラの更新などで設備投資を増やした。営業収益は7%増の16億円と、2年連続で上期としての最高を更新。旅客数も前年同期比5%増の182万3868人と、2年連続で上期としての最高を更新した。

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