「豚組」が培ったツイッターの飲食店向けノウハウを@hitoshiが惜しげもなく公開してた!

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ツイッターをやっている人なら、どこかで「豚組」という名を見たことがあるでしょうか。オーナーの@hitoshiは積極的にツイッターに参加し、知名度と顧客を獲得してきました。

そこから得られた知見を、@hitoshi本人が飲食店向けセミナーで惜しげもなく公開してたのですが、これは間違いなく他の人にも参考になると思ったので、個人的なメモからまとめてみました。

なお、本セミナーはUstreamで中継され、ぼくはそれを見ていました。セミナーをUstreamを見ながらつぶやいたので、それを画像と共にまとめています。

基本情報ですが「豚組」は六本木と西麻布にある豚肉料理のお店です。しゃぶしゃぶ、とんかつ、焼肉の3種類を展開しています。

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来店の10%がツイッター経由。予約無しでツイッターユーザが一番多かった日は110名のうち46名。

個人アカウント @hitoshi と豚組アカウント @butagumi は併せて5000フォロワー。表玄関と勝手口、という位置づけ。

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個人アカウントではほとんどお店と関係ないことをつぶやいている。調査/アンケートは思いつきでフォロワーに聞く。社内でブレストするより結論が早い。予約も受付。「勝手口」からの予約が83.1%。

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フォローしたいと思ってもらう。「CMだけのテレビはつまらない」「友だちになってしまう」キャラクターを作るのは難しい、豚組の場合は「ぼく」表裏なくさらす。1日40ツイート。うそはつけない。

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「会話の連続性」飲食店でやる上では一番重要と思う。ツイッターで絡んだ人とリアルで会う可能性が高い。会った時どうする、を常に考えておく。ツイッターをやっている人が「いつもありがとうございます」と出てくる。

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オンとオフが繋がっている。きちんと相手を認識して付き合っていく。ネット→お店→ネット→お店、関係性を強めていく。

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ツイッターにより「来店で関係が始まる」から「来店が関係が完成する」へ。

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「クチコミ効果」RTでのリーチ。会話を見ている人が効果を受ける「巻き込み効果」飲食店はもともとクチコミを活用することを考えるとツイッターとの親和性は非常に高い。

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「豚組なう」が続くと「豚組ってなに?」という人が出てくる。すると「こんな人がいますよ」と教えてくれる人がいる。自分で「豚組とは‥‥」と説明することができる。じわじわと結果が出てくる。

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(↑)これが

(↓)ツイッターでこうなった

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認知・興味・欲望(豚組なう、リプライ、RT)、来店、推薦(お礼)、これが全てツイッターでできる。お客さんがブログを書いてくれれば「ブログ書きました」というリプライをRTする。より多くの人が見てくれる。

「実際、今わたしはツイッターしかしてません(キリッ)」

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「リーチじゃないんです。繋がりです」日本全国の人に知ってもらってもそんなに意味がない。リーチよりも繋がりでメディアをとらえ直した方が良いでしょう。マスメディアは対極。

ツイッターは「狭く深く刺さるメディア」。

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×「今週」「今日」「来週」「誰でも」(常設型/能動型プロモーション)
○「今だけ」「一組だけ」「思いついた」「先着/あなた」(臨時型/ゲリラ型プロモーション)

以上、自分のメモから再現してみました。

途中「5万円くらいのセミナーの価値がある」というつぶやきもありましたが、最先端を走っている人の貴重なノウハウに感動を覚えた人も少なくなったのではないでしょうか。

本来であれば有料でやりとりされるような情報なのかもしれませんが、このぶっちゃけっぷりが今の「豚組」そして@hitoshiのやり方を象徴しているのではないかと思いました。

「情報のあるところに情報は集まる」という言葉を思い出します。

@hitoshiは「豚組」という店舗を通じて、ツイッターを利用することでそれを体現しています。全てのやり取り(情報)がオープン化されているからこそ、人は興味を持ち、話しかけ、そしてお店に足を運ぶのではないでしょうか。

今日のセミナーでそもそも「豚組」のファンになった人がいて足を運びたいと思った人は少なからずいたでしょうし、Ustreamのビュワーは150人くらいでしたが、こうしてテキスト化され波及し、二次、三次の興味が「豚組」に向けられていくに違いありません。

ツイッターの普及と同時にウェブでの活動がよりリアルタイム・リアルライフに結びついていくことを思うに、強く「求めるな、与えよ」という言葉を噛みしめます。与え続けた人のところに、きっと何かがやってくるのだと。

しかしきっと「これは真似できない」という人も出てくると思います。確かに大変かもしれません。とはいえ、何のモデルケースもない中、@hitoshiが試行錯誤で進み続けたのも事実です。

インターネットで新しいメディアが登場した時に大切なのは、後追いではなく迷わず先に進むこと、だと思っています。まずは勇気を持って最初の一歩を。ぜひぜひ!

Masato Kogure (kogure) on Twitter
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