時事 N.E.W.S.「名古屋市長選挙もSNSの影響か…敗れた候補「誹謗中傷もあった」」(2024年11月25日)

兵庫県知事選でSNSを活用した前知事が勝利した余波は、24日に投開票された名古屋市長選にも及びました。兵庫から転戦したユーチューバーらが、初当選した元副市長の広沢一郎氏(60)の活動を動画で配信。敗れた前参院議員の大塚耕平氏(65)は「デマや誹謗中傷、レッテル貼りの影響も一定程度あった」と悔しさをあらわにしました。

河村たかし前市長の後継で、市民税減税の継続などを訴えた広沢氏の活動には、兵庫県知事選で再選した斎藤元彦知事を追いかけたユーチューバーらが「勝手連」的に駆けつけました。YouTubeなどの動画投稿サイトでは再生回数が広告収入に繋がるためとみられます。

街頭演説や自転車で市内を走る広沢氏の姿を配信。選挙戦後半にかけてSNSを見て演説を聞きに訪れる人も増え、街頭では「イチロー」コールが起きるようになりました。配信したユーチューバーの男性は「SNSが影響力を持ってきた印象がある」と語りました。

広沢氏は「話題にしてもらえるのは何よりも大きい。ただ、ちゃんとした政策がないと見透かされる」と振り返りました。

これに対し、大塚氏の陣営は「誤った情報がSNSで拡散した」と主張します。

河村氏の看板政策の市民税減税について、「効果を検証して判断する」と明確な態度を示さなかった大塚氏に対し、SNSでは「増税派」とする投稿が拡散されました。更に、大塚氏を「移民推進派」と呼び、治安悪化に繋がるとする投稿もみられました。

大塚氏は自ら出演した動画でこれらを否定し、選挙戦後半には、3つの主要政策を明記したポスターを掲示板に貼り直しました。

落選が確実となった24日夜、大塚氏は「デマが浸透していた。選挙妨害に近い行為なので、今後どう対応していくか、政治全体の課題だと思う」と述べました。

一方で、大塚氏の陣営関係者からは「SNSの影響は否定できないが、兵庫県知事選ほどではなく、根底には河村人気があった」との声も聞かれました。

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