ホリデーハート症候群の元凶は「お酒のガブ飲み」
今年もあと2週間足らずで終わりです。
あっという間にまた1年が過ぎ去ってしまいましたが、これから年末にかけて怒涛の日々を過ごす方も多いのではないでしょうか。
会社の忘年会、友人や恋人とのクリスマスパーティー、家族や親戚で集まる大晦日などなど、年末特有の予定がギュウ詰めになっているかもしれません。
人と集まって何を楽しむかというと、言うまでもなく「お酒」ですよね。
ビールにワイン、シャンパンに日本酒と、年末シーズンはお酒を飲む機会がいやでも増えます。
実はこの飲酒こそ「ホリデーハート症候群」の元凶なのです。
そう、ホリデーハート症候群とは、普段と違って急に過度のアルコール摂取をすることで、心臓に過度なストレスがかかり、突発的に不整脈を起こす症状を指すのです。
飲酒量の急な増加に伴う不整脈が、ホリデーシーズンのパーティーでよく見られることからこの病名がつけられました。
ホリデーハート症候群には主に、次のような特徴が見られます。
・心臓の上部にある心房が不規則に震え、脈が乱れる不整脈の一種「心房細動」が起こる
・急なアルコール摂取後のおよそ数時間〜1日以内に症状が現れることが多い
・それ以前に心臓の持病などがない健康な人でも発症する
・普段あまり飲酒しない人でも、一時的な暴飲がきっかけで発症する
ポイントは急に飲酒量が増えてしまえば、誰でもホリデーハート症候群になりうる点です。
アルコール摂取量の急増は心筋の動きに直接影響を与え、電気信号を乱すことで不整脈へとつながります。
またアルコールの利尿作用も、体内の水分や電解質(カリウムやマグネシウム)を失わせることで、心筋の働きをおかしくさせます。
それから過度の飲酒による興奮やストレス、睡眠不足が交感神経を活性化させて、心拍数の増加や心拍のリズム不全を招くのです。
年末シーズンの非日常的な解放感から、お酒を急にガブガブ飲んでしまう人はたくさんいます。
こうした人たちはホリデーハート症候群に片足を突っ込んでしまっている状態と言えるでしょう。
ホリデーハート症候群を起こすと、不規則な心拍のほか、動悸や眩暈、息切れ、胸の不快感や痛み、ふらつき、不安感などに襲われます。
患者の症状の多くは一過性のもので、アルコールが代謝されると次第に不整脈が収まりますが、中には重症になるケースもあります。
その場合は直ちに病院に行き、薬物療法などの治療を受けなければなりません。
こうなってしまうと、せっかくの年末が台無しです。
そこで最後に、ホリデーハート症候群を起こさない最適な方法について見ておきましょう。