なにわ男子

なにわ男子はキラキラと輝くアイドルとしての王道を真っ直ぐ突き進みながら、新しい時代を切り開いていく。西畑大吾、大西流星、道枝駿佑、高橋恭平、長尾謙杜、藤原丈一郎、大橋和也の7人からなるなにわ男子は、2018年に結成。SUPER EIGHTの大倉忠義がプロデューサーとしてグループを力強くバックアップし、2021年にデビューすると7人は各自の個性を伸び伸びと発揮した。デビューシングル「初心LOVE (うぶらぶ)」（2021年）はそんな彼らの初々しい魅力を刻んだラブソング。J-Popシーンには多くの男性グループがひしめき合っていたが、クールな路線を打ち出すグループが多かったのに対し、リスナーの胸をキュンとさせる愛らしさにあふれた、なにわ男子は新鮮な印象を与えた。 淡い光をまとったような彼らの魅力は、2022年の夏に発表したファーストアルバム『1st Love』で一つの境地に達したといえる。初々しく爽やかで、時にわちゃわちゃとにぎやかにはしゃぐ7人のチャームポイントが詰まったこのアルバムは、2022年を代表する大ヒット作となり、なにわ男子は国民的アイドルとしての地位を揺るぎないものにした。西畑大吾が収録曲「ちゅきちゅきハリケーン」で初めて作詞を手掛け、ダンスの振り付けを大西流星が考案するなど、メンバーのクリエイティビティも発揮された。 デビュー以降チャーミングな魅力を振りまいていた7人が新たな表情を見せたのが、2023年発表の「Missing」だった。ほろ苦い現実を生きる心を表現したこの曲は、アイドルの道をひた走ってきた彼らが一転してミステリアスな顔を見せるジャジーなナンバーで、ファンはそのギャップにさらに夢中になった。その後もなにわ男子は次々と新しい顔を見せていく。2024年発表のサードアルバム『+Alpha』はそれまでのイメージとは異なる一面をプラスすることをテーマに、スウィンギーなジャズファンクやアップテンポのエレクトロポップなどさまざまな曲調に挑み、多彩な魅力を打ち出した。また、このアルバムにはグループ初のユニット曲を収録し、それぞれの特性を生き生きと表現した。 コスメのプロデュースを手掛けるなど美容への意識が高いメンバーも多く、「Make Up Day」（2023年）ではファッションやメイクを楽しみ、前向きに生きることを伝えた。装うことを積極的に楽しみ、発信する彼らは、自分たちがキラキラ輝くだけではなく、誰もがその魔法を使えることを示している。自己肯定が難しいといわれる時代に、柔らかなイメージをまとってポジティブなメッセージを発信するなにわ男子は、アイドルでありながらも、新しい時代の新しいアイドル像を築いている。