- 勝手に動く現象を『ドリフト』と呼ぶ!
- トラックポイントが勝手に動くのは仕様!
- ファームウェアとドライバーを更新するのがおすすめ!
トラックポイントは修羅の道。
ThinkPadの“赤ポチ”こと、『トラックポイント』。…ですが、トラックポイントが勝手に動くことがあるのに気づきました。今回は、その解決策と結果的にどうなったのかの備忘録。
一種のポルターガイストやんね!?
んごご…かなり厄介な問題だぞ。
ThinkPadのトラックポイントが勝手に動く
■使用しているThinkPad
- 機種:ThinkPad X1 Yoga(3rd Gen)
- 発売年:2018年
- OS:Windows 10 Pro
おそらく、ThinkPadの機種によって変わってくることもあると思われるので、先にお伝えしておくと、私が使っているのは『ThinkPad X1 Yoga(3rd Gen)』というモデル。いわゆる、360°クルっと回転するコンバーチブルタイプの2 in 1なThinkPadです。
このThinkPadのトラックポイントが勝手に動く現象は、『ドリフト(ドリフト現象)』と呼ばれていて、ThinkPadユーザーの中ではよくあるものだそう。ちなみに、dynabookのアキュポイントでも、同様に勝手に動く現象が生じるそう。うーん、暗雲立ち込めてきてます……。
果たして、この現象が直るのか…だよねー。
いろいろ調べてみた
■ドリフト現象解決方法
- トラックポイント感度変更
- トラックポイントドライバー更新
- BIOS(UEFI)初期化
- CMOSリセット
- OS(Windows)再インストール
- TrackPoint Caps変更
このThinkPadのトラックポイントが勝手に動く現象(ドリフト現象)ですが、RedditやLenovo Communityを漁ってみたところ、上記のようなことをしたら直ったり直らなかったりするそうです。
…“直ったり直らなかったり”なんやね。
結論からすると、決定的な解決策はないってことみたいだからねー。ううっ……。
いろいろ試してみた
■ドリフト現象解決方法検証結果
- トラックポイント感度変更 → ×
- トラックポイントドライバー更新 → △
- BIOS(UEFI)初期化 → ×
- CMOSリセット → ×
- OS(Windows)再インストール → ×
- TrackPoint Caps変更 → ×
このトラックポイントが勝手に動く現象、先程紹介した方法を全部試してみたのですが、残念ながら完全に解決したと言えるものはありませんでした。これは、後で話す“オチ”ですべて分かることなのですが、ThinkPadユーザーはトラックポイントが勝手に動く現象とうまく付き合っていくしかなさそうです。
ただ、それだと記事にしている意味がないので、現状のベターな解決策としては、トラックポイントのドライバー(Synaptics ThinkPad UltraNav Driver)を更新してあげるか、トラックポイントのファームウェア(TrackPoint Firmware Update Utility)をアップデートするかの2つでしょう。トラックポイントの感度を変更すれば、直ったような直らなかったような感じにはなるのですが、トラックポイント自体のユーザビリティーを低下させてしまうので、個人的にはおすすめしません。
Ver. | Download | 備考 |
16.2.19.24 | DL | Windows XP/Vista/7/8/8.1 |
19.0.17.142 | DL | Windows 10 |
19.3.4.224 | DL | Windows 10 |
19.5.19.63 | DL | Windows 10 |
Synaptics ThinkPad UltraNav Driver
こちらが、ThinkPadのトラックポイントのドライバー(Synaptics ThinkPad UltraNav Driver)。
対応機種 | Download |
ThinkPad X1 Yoga(3rd Gen) | DL |
ThinkPad X1 Yoga(4th Gen) | DL |
ThinkPad X1 Yoga(5th Gen) | DL |
ThinkPad X1 Carbon(6th Gen) | DL |
ThinkPad X1 Carbon(7th Gen) | DL |
ThinkPad X1 Carbon(8th Gen) | DL |
TrackPoint Firmware Update Utility
そして、こちらがThinkPadのトラックポイントのファームウェア(TrackPoint Firmware Update Utility)。
結論:ThinkPadの持病
トラックポイントが勝手に動くという『ドリフト現象』については、Lenovoが公式に“仕様”と公式サイトに明記しており、言ってしまえばThinkPadの生まれつきの持病ということになります。
トラックポイントの動作原理としては、x軸・y軸の移動を検出するためのセンサー(ひずみセンサー)が、指による圧(抵抗値)を検出し、その抵抗値をA/D変換してシステムに伝達しています。この位置検知による抵抗値の検出があるために、どうしてもトラックポイントが勝手に動くというドリフト現象が生じてしまうのでしょう。なので、ThinkPadが悪いとかではなく、トラックポイントの構造上避けられない現象と言えそうです。
とはいえ、そこは開発熱心なThinkPadチーム。世の中がトラックパッド(タッチパッド)全盛になっていても頑なにトラックポイントにこだわっていることから分かるように、何度かバージョンアップが施されているそう。その改良で内部のデジタル処理も良くなり、以前よりもドリフト現象については減っているとのこと。
しかしながら、最新のThinkPadでもトラックポイントが勝手に動く現象が散見されるということは、まだまだドリフト現象についての悩みは尽きなさそう。なので、ドライバーやファームウェアの更新で様子を見つつ、受け入れるしかなさそうです。
解決したような、しなかったような…ですわね。
う、うーん……。
まとめ「ドリフト現象を受け入れるしかない」
調べればすぐに、トラックポイントが勝手に動く現象が、公式で『ドリフト』と呼ばれており、そしてトラックポイント特有の仕様であることがすぐに分かります。こうなると、手詰まりです。
既知の問題なので、いろいろ試してみたのですが、個人的にベターと思えたのがドライバーとファームウェアのアップデート。これでダメならば、素直にドリフト現象を受け入れるしかなさそうです。
トラックポイント使いとしては悩みどころあーる。
おまけ
そうはいっても、トラックポイントは便利なんだよねー。
ホームポジションを崩さずにカーソル移動ができますからね。
大和研究所に頑張ってもらうしかないやんね。
おわり
困りましたわね……。