Steely Dan『Can't Buy A Thrill』

 

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 Ajaくらいしか聴いていない自分の落ち度なんですが、スティーリー・ダンの1stがめちゃくちゃ良かった。完璧主義っぽいユニット(バンド)だとは聞いていたけど、実際1stの時点で完璧だとは思わないじゃないですか? 1stが黄金の72年でAja(6th)が77年。5年くらいかけて完璧になったのかな?とかAjaの評判しか知らない人は思うわけですよ。それが……この完成度……

 

 なんとなく気難しい印象があったけれど、ここではとにかく風通しの良いロックを演っている。牧歌的だったり情熱的だったりするけど、基本的には爽やかだ。1曲目の「Do It Again」だけちょい曲調違いますが…。

 

 自分自身正しく認識できているかわからん概念なのでアレなんだけど、「ウエストコースト・ロック」っぽいフィーリングがあります。実際の拠点はニューヨークらしいんですけど、サウンドにはなぜかカラッとした空気がある。ロックらしい超かっこいいギターの音色のせい? 『Aja』がかなり室内(しかも夜中)の空気だったので、個人的には以外な点でした。(追記:NY出身なだけで活動はLA? よくわからんっす)

 

 

 

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 #2「Dirty Work」アルバム内で一番牧歌的で、1曲目とは落差がある。エレピとブラスのほわ~っとしたプレイが沁みます。ボーカルの表現力も一級品で、いやマジで、完璧なんですよね。なんなんだ。一時期この曲が脳内でずっと流れていました。

 #4「Midnight Cruiser」この曲のサビ聴きました? こんなにヒロイックなさ、王道のロックをやるなんて思ってなかったんですよね。これもう映画の主題歌だろ。存在しないハリウッド大作映画のワンシーンが脳内で再生されるんだよな。間奏部のギターのユニゾンも完璧。

 #6「Reelin' in the Years」1曲目に並びシングルカットされた曲。軽快でキャッチーでたしかにシングル向きな気がする。初見でノれるんですよね。

 #7「Fire in the Hole」不思議・ミステリアスな曲。ピアノに絡むスライドギターが謎さを加速させる。こういう捻りがスティーリー・ダンらしさなのかも?

 #8「Brooklyn (Owes the Charmer Under Me)」爽やか系。サラッと聴けます。歌メロが歌っていて非常に気持ちいい。曲名がそのままサビの歌詞となっていて、つい一緒に歌っちゃいます。

 #9「Change of the Guard」これも軽やかな曲。クイーン「華麗なるレース」収録曲のフィーリングに近い。

 #10「Turn That Heartbeat Over Again」サウンドが軽やかだからすらっと聴けちゃうんだけど実際かなり変な曲な気がする。でも軽やかだからな~変な部分に耳が向かない…

 

 

 

 お気に入り曲を精査したらB面の曲が全部入ってしまった。B面は完璧ということで…。聴いたきっかけはSpotifyのサジェスト。なんか一時期「72年のロック」みたいなカテゴリがホーム画面に出てきていて、そこから聴きました。マジで良かったのでありがとねSpotify…。