2019年にこんな記事を書きました。
当時のサブスク音楽配信をいくつか試して(Apple Music、Amazon Music Unlimited、Spotify)、若干の不満はあるもののAmazon Music Unlimitedに落ち着いたという話です。実はこの記事を書いてから数ヶ月後(2020年5月)、Amazon Musicから再びSpotifyに乗り換えていました……。
いくつか理由はあって、一番の理由はやはりAmazon Musicのレコメンド機能がダメで、聴く音楽は常に自分で選ぶ必要があったこと(毎日、ほぼ一日中音楽を流しているので、ラジオ感覚で聴ける「Daily Mix」が複数作られるSpotifyは助かる……)。そして音楽を探す際のAmazon MusicアプリのUIの使いにくさ。さらに妻がリモートワークになったことなどもあり、妻と2人でSpotifyのPremium Duo(月額1280円/2アカウント)を契約した方がAmazon Music Unlimited(月額780円)よりもランニングコストを抑えられ、レコメンドやUI周りの満足度も高いなということになりました。
それ以来、1年以上ずっとSpotify Premium Duoを使って日々の音楽を聴いています。
いつの間に「iTunes」から「ミュージック」になってしまったApple純正の音楽アプリも、2万曲以上のデータをローカルに保存してるというのに殆ど使うこともなく、Spotifyにない音楽が聴きたくなった際に使う程度。Apple Musicも久しぶりに試していいかもしれませんが、過去の悪い思い出があり今のプレイリストやライブラリへの影響が気になってしまう……。
Echo Dotをステレオに接続してSpotifyで音楽を流している
以前は、PCからオーディオインターフェイス経由でデスクトップのモニタースピーカーで音楽を鳴らしていたのですが、BGMが常に目の前から鳴っている必要はないなと、Amazon Echo Dot経由で部屋の後方(デスクからは)にあるステレオ(CDレシーバー+スピーカー)で鳴らしています。
発売時に買ったものの殆ど出番がなくなっていた初代Echo Dotですが、本体のスピーカー(モノラルですし特別良い訳でもない)は使わずにラインアウトからCDレシーバーのラインインに接続。ステレオがスマートスピーカーになっているような感じです。
独身時代から使っているONKYOのCDレシーバー(CR-D1)は液晶のバックライトもすっかり暗くなり、入力ソースの表示もよく分からないレベルですが、普段CDを聴くこともありませんし、入力ソースはラインインに合わせたまま1年中電源も入れっぱなし。スピーカーのD-112Eと合わせて、いつか壊れるその日まで使い続けることになりそうです?
これの何が快適ってBGMをアレクサでコントロールできること。アレクサにSpotifyスキルを登録、設定しておけば「アレクサ、音楽」「アレクサ、ストップ」だけで(わざわざ「Spotifyで〜」など付けることなく)、Spotifyで直前まで聴いていた音楽が EchoDot経由で再生されます。
この常に最後に聴いていた音楽が(前回停止させた場所から)再生されるのは本当にストレスがない仕様です。Amazon Music Unlimited時代はアレクサを使って音楽を再生させようとすると、簡単な音声コマンドでは勝手なプレイリストが再生されたり、プレイリストやアーティスト名の認識精度が悪かったり、毎回プレイリストの1曲目から再生されたりと、Amazon純正サービス同士の組み合わせとは思えない程ストレスだらけでした。
さらにSpotifyを再生させるデバイスの切り替えもPCやスマートフォンのSpotifyアプリから行え、デスクトップのモニタースピーカー、部屋のステレオ、スマートフォン、リビングのEcho Show 5と好きな環境で直前まで聴いていた音楽を聴くことができます。
Amazon Music Unlimitedがハイレゾ配信に標準対応した
そんなこんなで音楽の再生はほぼSpotifyがメインとなっているのですが、最近になってApple MusicやAmazon Music Unlimitedでは、追加料金なしでのハイレゾ/ロスレス音源の配信がスタートしました。
元々PCに取り込んでいたのも圧縮音源ばかりですし、BGMにそこまで音質を求めなくても…… とは思っていたものの、やはりどの程度違うのかは気になります。ということで、久々にAmazon Music Unlimited(Amazon Music HD)を契約してしてみました。
4ヶ月間の無料キャンペーンが行われていましたが以前使っていたせいか私は対象外で、1ヶ月の無料期間のみでした。無料期間の間に音質や使い勝手を確認して、使い続けるか判断しましょう。
早速同じ音源をAmazon Music HDのハイレゾ音源(ULTRA HD)とSpotifyで聴き比べてみました。ソースはいくつか確認しましたが、アコースティックとエレクトリック楽器、ボーカル(ボイス)の各種が確認できるPat Metheny Groupあたりがやはり分かりやすいですね。
ちなみにULTRA UD音質といっても、再生環境(オーディオインターフェイス)の性能に引っ張られてしまうので、安価なIFを使ってることもあり最高音質(96kHz)ではなく24bit / 48kHzでの再生になります。それでも、Spotifyの圧縮音源との差はハッキリと分かるレベルでした。
これはモニターイヤホン(ヘッドホン)で確認するまでもなく、そこまで音量を上げないモニタースピーカーの再生でも違いは明らか。おそらくCDとMP3を比較するより、分かりやすい違いがあるように思います(決してSpotifyの音質がダメという訳ではなく、差が分かりやすいという意味で)。
「これなら久々にAmazon Music Unlimitedに戻っても良いかな?」とも思ったのですが、すぐに普段再生しているEcho Dot経由での再生がスムーズでないことに気づきました。先程も書きましたが同じAmazonのサービスと機器、AIだというのに再生デバイスの切り替えも、音声コマンドの受付もスムーズではない。そもそもEcho Dot経由の再生の場合は、ハイレゾ音源である必要がありません(ハイレゾ対応のEcho機器もあるらしい?)。
結局はSpotifyを使い続けることになりそう……
1ヶ月ほど様子見をするつもりではありましたが、ハイレゾ音源の聴き比べを行った翌日からは結局またSpotifyばかりを使うこととなり、Amazon Music Unlimitedは殆ど使うことがありませんでした。
いくら音が良くても再生環境がデスクトップに限られますし、久々に使ったAmazon Music UnlimitedのUIはやはり自分にはとても使いづらいものでした。Spotifyでも今後ロスレス配信に対応したSpotify HiFiの予定があるようですし(基本料金で聴けるかは分かりませんけども)、今回は無料期間の終了前にAmazon Music Unlimitedは解約して今後もSpotifyを使う予定です。
Spotiy、ロスレス高音質「Spotiy HiFi」'21年後半に開始 - AV Watch
今後、ハイレゾ再生する環境を整えるならば、96kHz再生が可能なオーディオインターフェイスに買い換える必要もありますしね(以前はあったのですが、DTM環境を処分してしまったので書い直さないといけない)。「Echo Link」なる機材を使うことで手持ちのステレオ等で、無線経由でハイレゾ音源のストリーミング再生もできるようになるそうですが、今はBGMの音質にそこまで拘りたい感じでもないので、もうしばらくは様子見ということで。