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(容積比3:2をどのように考えればいいのか特に知りたいです)

0.040 mol/L酢酸水溶液と0.040 molL 酢酸ナトリウム水溶液を容積比3:2の割合で混合したときに得られる緩衝液のpHを計算して求めなさい。

ただし、酢酸のpKa=4.5、また 10g2=0.30、l0g3=0.48、10g5=0.70とする。

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一般に、酢酸の電離平衡では次の式が成り立っています。

Ka=[CHX3COOX−][HX+][CHX3COOH]  ⟺  [HX+]=[CHX3COOH][CHX3COOX−]⋅KaK_a=\dfrac{[\ce{CH3COO-][H+}]}{[\ce{CH3COOH}]} \iff [\ce{H+}]=\dfrac{[\ce{CH3COOH}]}{[\ce{CH3COO-}]}\cdot K_a

つまり、電離定数 KaK_a が与えられている場合、CHX3COOH\ce{CH3COOH} と CHX3COOX−\ce{CH3COO-} の濃度比(=物質量比)が分かれば、HX+\ce{H+} のモル濃度が分かって pH\ce{pH} が求められます。


ここで、酢酸の電離平衡の化学反応式と、酢酸ナトリウムの電離の化学反応式を考えます。

CHX3COOHundefinedCHX3COOX−+HX+⋯①CHX3COONaundefinedCHX3COOX−+NaX+⋯②\begin{aligned}&\ce{CH3COOH <--> CH3COO- + H+} \quad\cdots①\\&\ce{CH3COONa -> CH3COO- + Na+} \quad\cdots②\end{aligned}

②②の反応は完全電離であるため、多量の CHX3COOX−\ce{CH3COO-} が存在します。このとき、ルシャトリエの原理より①①の平衡は完全に左に寄ると考えてよいので、

いま溶液内にある CHX3COOX−\ce{CH3COO-} はすべて CHX3COONa\ce{CH3COONa} 由来であり、CHX3COOH\ce{CH3COOH} はすべて CHX3COOH\ce{CH3COOH} 由来であるといえます。


つまり、電離平衡の式より、[HX+]=32Ka[\ce{H+}]=\dfrac{3}{2}K_a となって、対数の計算をすれば pH\ce{pH} が求められます。


この考え方は非常に重要なので、完璧に理解しておくことを推奨します。

体積比がちょうど 1:11:1 のときが緩衝作用が最も強くはたらきますが、緩衝作用を示す理由もあわせて押さえておきましょう。

ちなみに、共テ2024化学でも、酢酸に水酸化ナトリウムを徐々に加えていくときの溶液の pH\ce{pH} に関する考察が出題されていました。

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