ビッグ・フィッシュ
【マクノスケ】
とても本当とは思えないファンタジーの世界そのものの父親の思い出話を いやという程聞かされて育ったウィルは父親とは断絶状態。 そんな父の死期を知り身籠の妻と帰省したウィルを待っていたものは…。
…というわけで、その父親アルバート・フィニーと妻のジェシカ・ラングの若き日を演じているのが ユアン・マクレガーとアリソン・ローマン(「マッチ・スティックメン」で14歳のケイジくんの娘を演じていた彼女… ホントは24歳だった!)なんですが、実に生き生きと楽し気に演じているのがいいですねえ。特にユアンの笑顔がキュートで素敵! 見ているだけで元気を貰えそうな感じです。
バートン監督の作風である異形への思い入れはたっぷりなんですが、 以前と違って感じるのは「やさしさ」が「毒気」に勝っちゃってる点。 やっぱり子供が出来ると人はやさしくなるんでしょうか?
(奥さんはこの作品でも怪演している(!)ヘレナ・ボナム・カーター)
ラストはだいたい想像できても、やっぱり泣いてしまった私は「父子物」にホントに弱い泣き虫おばさん…なんですな。
【マクタロウ】
前作「猿の惑星」でおもいっきり失望させられたティム・バートン監督の新作。
「スリーピー・ホロウ」あたりまで感じられた「毒気」や「怪しさ」は薄められ、ま ともな(!!)ラブ・ストーリーと父と子のお話になっていたのには少々驚いた。 ティム・バートンも大人になってしまったのね。
主演のユアン・マクレガーの好感度や、スティーブ・ブシェミ、ダニー・デビートな ど脇役の良さもあり、作品そのものは悪くないです。
それどころか、奇想天外なお話やファンタジックな映像でワクワクさせ、笑わせどこ ろも押さえてあり、父を中心とした家族のエピソードでは泣かせも入り、並以上の作 品でしょう。
だけど・・・ティム・バートン監督作品としては食い足りない。いけないことなのか もしれませんが、どうしてもそういったフィルターをかけてしまう自分がいます。
■人生なんてまるでお伽話さ。
原作・ダニエル・ウォレス「ビッグ・フィッシュ/父と息子のものがたり」
監督・ティム・バートン「バットマン」「シザーハンズ」
脚本・ジョン・オーガスト「チャーリーズ・エンジェル」
音楽・ダニー・エルフマン「バットマン」「シザーハンズ」
出演・ユアン・マクレガー アルバート・フィニー ビリー・クラダップ
ジェシカ・ラング ヘレナ・ボナム・カーター
2003米 ソニー/125分
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