桜井誠氏が都知事選5位の18万票を得た意味
毎日新聞
2020/7/19 12:00(最終更新 7/19 17:18)
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5日に投開票された東京都知事選で、ある候補の得票数が気になっている。日本第一党党首の桜井誠氏(48)だ。排外主義的な活動を街頭で繰り返してきた「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会長をかつて務めた人物で、知事選では前回(2016年)の約1・5倍となる約17万8000票を獲得した。その意味や背景を考えた。【古川宗/統合デジタル取材センター】
桜井氏「次の選挙で、これを生かしていかなければいけない」
「敗れはしたが、今回の選挙は一つの大きな指針を示せた。バーチャル選挙を通じて、ネットの力を感じていただけたと思う。次の選挙で、これを生かしていかなければいけない」。5日に配信した動画で、桜井氏は今回の都知事選をこう総括した。
在特会は2009年に京都朝鮮第一初級学校(当時)への襲撃事件などを引き起こしたことで知られる。その会長だった桜井氏は近年、自らが設立した政治団体「日本第一党」の党首として活動している。前回の都知事選にも出馬し得票は11万4000票。今回は投票率が前回から約5ポイント下落したにもかかわらず、約6万票伸ばして約17万8000票を獲得した。候補者22人のうち、小池百合子氏、宇都宮健児氏、山本太郎氏、小野泰輔氏の4氏に次ぐ5位につけた。16年にヘイトスピーチ対策法が国会で成立し、今月にも川崎市でヘイトスピーチに罰金刑を科す全国初の条例が施行されるなど、排外主義に対抗する法整備が進む流れに逆行する結果に、ツイッターなどでは「末恐ろしい」「泡沫=ほうまつ=(候補)とは言いがたい位置につけた」などの意見が出た。
「人種差別への圧力は高まっているが、反発が投票行動に結びついている」
この18万票をどう受け止めればよいのか。
右派の候補としては、14年の都知…
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