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ガザ市民の日記

激しい戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区の高校教師、アシュラフ・ソラーニさんが日々の経験や思いをつづります。

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ガザ市民の日記

ガザ戦闘開始から1年経過 終わりの見えない戦火に疲れ果てた心

小児まひワクチンの2回目接種のため、病院へ向かうアシュラフさん一家=パレスチナ自治区ガザ地区の中部デルバラーで2024年10月15日(本人提供)
小児まひワクチンの2回目接種のため、病院へ向かうアシュラフさん一家=パレスチナ自治区ガザ地区の中部デルバラーで2024年10月15日(本人提供)

 パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘は開始から1年あまりが過ぎた。10月中旬には、イスラエルと戦うイスラム組織ハマスの最高指導者殺害が確認され、停戦交渉が前進するとの見方もある。ガザ中部デルバラーで避難生活を送る、高校教師のアシュラフ・ソラーニさん(49)は停戦に期待を寄せつつ、終わらない戦闘に疲れを隠せないでいる。【構成・エルサレム松岡大地】

祝えない誕生日

 9月14日

 この日、私は49歳の誕生日を迎えた。本来は喜ばしい日だが、悲しさとうれしさが入り交じっている。この戦争の前は毎年、学校の同僚や生徒が祝ってくれた。教室に行くと飾りがあり、生徒たちがケーキを準備してくれた。

 戦前で唯一、生徒たちと誕生日を過ごせなかったのは2014年だ。米国務省が世界各地の英語教員を米国へ招待する研修に、私が参加した時だった。面接試験を経て、私はパレスチナからただ一人、これに参加した。07年以来、ガザはイスラエルに封鎖され、地区の外へ出る機会は限られている。そんな中、海外で英語の指導方法について学んだ貴重な経験だった。

 しかし、今年は違う。ガザでは戦争が継続中だ。イスラエル軍によってガザは南北に分断され、北部ガザ市にとどまる父親や弟たちにも会えない。学校もやっておらず、教え子たちの何人かは戦争で亡くなってしまった。日々、空爆にさらされ、犠牲者が増え続けるガザには、誕生日を祝う空気はどこにもないのだ。

「空腹で死にそうだ」

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