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12/18水13:00〜15:30
nofollowは、外部リンクを張る場合に、サイトとの関連性を否定し、そのリンクを辿らせたくない場合に設定するものである。リンク(aタグ)やページ全体(metaタグ)に設定できる。
なお、以前はnofollowを設定することで「リンクを辿らせない命令」が可能だったが、現在は「リンクを辿らせたくない」と意思表示できるだけに変更になっている。リンクを辿るかどうかはGoogleに委ねられている点に注意が必要だ。
【2005年】「nofollow属性」が導入される(スパム対策) |
nofollowを設定すると、 ❶リンク先を辿らせないことができる【命令】 ❷リンク先に、リンク評価を与えないことができる |
【2019年9月〜現在】「nofollow属性」が進化 |
nofollowを設定すると、 ❶リンク先を辿らなくて良いと伝えられる【ヒント】 ❷リンク先に、リンク評価を与えないことができる |
この記事では、現時点でGoogleが公式に推奨している情報だけを基に、nofollowの正しい使い方について解説していこうと思う。
【最新】Googleが推奨するnofollowを使うべき2つのケース |
外部リンクを張る場合に |
※有料リンクは「sponsored」
ユーザー生成コンテンツは「ugc」を使用
※自サイト内へのリンクには、robots.txtの「disallow」を使用する
「外部サイトにリンクを張る時は、全てnofollowを設定しよう」という発信をSNSで見かけることがある。しかしこれは間違いである(Google社員も否定している)。
このような間違ったSEO対策を続けると、逆にSEOにおいてマイナス評価を受けてしまう可能性がある。そうならないためにも、ぜひこの記事を最後まで読み、正しいnofollowの使い方を再確認してほしい。
nofollowとは、外部サイトにリンクを張る時に「自分のサイトとの関連性を示したくない場合」または「リンク先を辿らせたくない(ランキング評価を与えたくない)場合」に設定するrel属性である。
以下のように、リンク(aタグ)やページ全体(metaタグ)に設定できる。
個別のリンク先(aタグ)に設定する場合 <a rel=”nofollow” href=”https:xxx.jp/xxx”>〇〇のページ</a> |
ページ全体リンク先(metaタグ)に設定する場合 <meta name=”robots” content=”nofollow“> |
nofollow属性は、外部サイト(自サイト以外)へのリンクに設定するものである。自サイト内にクロールさせたくないコンテンツがある場合には、robots.txtのdisallowを使って設定しよう。
nofollowは、外部リンクとの関係性を伝えるために、aタグやmetaタグに設定するものである。
具体的には、以下2つの目的がある場合にnofollowを指定すべきとGoogle公式に記載がある。
❶自サイトと関連付けたくないリンク先にリンクする場合 ❷リンク先のページをクロールさせたくない場合 |
参考:Google検索セントラルの「Google に外部リンクの関係性を伝える」
自分のサイトから別のサイトにリンクする場合に、相手のサイトと自分のサイトを関連付けたくない場合には、nofollowを設定する。
例えば、リンク先が低品質コンテンツである場合、関連性の低いコンテンツである場合が該当する。
自分のサイトから張ったリンクについて、その先のページを辿らせたくない場合にも、nofollowを設定する。
ただし、nofollowを設定したからといって「必ずその先のページを辿らない」という強い指示はできない。命令ではなく「ヒント」となる。あくまで「辿らなくて良いリンクである」ことをGoogleに通知することができるものだと考えておこう。
参考:Google検索セントラルブログ「進化する nofollow – リンクの性質を識別する新しい方法」
2005年に導入されたnofollow属性は、2019年にGoogleが公式に声明を出したことで、推奨の使われ方が変わっている。
そのため、前のnofollowの使い方を知っている方は、そのまま使うと間違った使い方をしてしまいかねない。
2章で詳しく「使われ方の変遷について」解説していくので、以前の使われ方が頭に残っている方はじっくり目を通し、間違った使い方をしないよう心がけると良いだろう。
nofollow属性がまだ無かった頃、掲示板や他サイトのコメント部分に自分のサイトへのリンクを張り、被リンクのSEO効果を得ようとする「自作自演の行為」が蔓延していた。
こうしたコメントスパム対策のために生まれたのが、nofollow属性である。
当時のITmediaエンタープライズの記事によると、nofollow属性が登場したのは2005年1月18日。「rel=”nofollow”」が付けられたリンクについては、サイトの評価をリンク先に渡さない(リンク先の評価が上がらない)仕組みとなった。
SNSや掲示板は次々にnofollowを採用し、はてなブログやTwitterなどのSNSに張られたリンクには、基本的にnofollowが付与されるようになっていった。
Googleが本来対策したかったのは「色んなサイトに自作自演で自分のサイトのリンクを張りまくる行為」と思われる。
しかし、「nofollowを付ければ外部リンクにリンク評価が渡らない」という部分だけが独り歩きし、そのうち「外部サイトにリンク評価を与えないため、外部サイトには全部nofollowを付けよう」のような間違った考え方をする人が現れ始めた。
このような使われ方をされてしまうと、本来有益なリンクも辿れなくなってしまう。そのことから、2019年Googleは「nofollowを【命令】から【ヒント】にする」ことを発表した。
2019年9月10日、Google検索セントラルブログに「進化する nofollow – リンクの性質を識別する新しい方法」がアップされた。
これによると、nofollowは「リンク先を無視するように命令するもの」から、「リンクを除外すべきというヒント」に変わったことが書かれている。
つまり、nofollowを設定した場合に、実際にそのリンクを辿るかどうかはGoogleが判断することになる。
その理由としてGoogleは、nofollowが設定されたリンクの中にも有益な情報が含まれていることがあるからとしている。リンクを辿らない「命令」から「ヒント」に変更することで、必要な情報を失わないようにしたのが目的と捉えられる。
2019年9月に「nofollow」がヒントに変わったのと同時に、rel属性に「sponsored」と「ugc」も新しく登場した。
❶rel=”sponsored”:有料リンク(広告・スポンサーシップ)に使用
❷rel=”ugc”:ユーザー生成コンテンツ(コメントや投稿など)に使用
そして、nofollowは「ページにリンクしたいが、他のページへのランキング クレジットの付与も含め、いかなる種類の推奨とも受け取られたくない場合に使うもの」と再定義された。
つまり、nofollowを使うべきケースが以前よりもかなり限定されたことが分かる。今後nofollowを使う場合には、こうした「使われ方の遷移」を理解しておくのが肝要である。
現在、Googleに外部リンクの関係性を伝える方法として、Googleは「sponsored」「ugc」「nofollow」を3つ並列で定義している。
もし「nofollowしか知らない」という方がいたら、他の2つの属性も一緒に押さえておこう。
rel=”sponsored” | 有料リンク(広告や有料のリンク)先にリンクする場合に使用 |
rel=”ugc” | ユーザーが書き込むコンテンツ部分(コメントやフォーラム投稿)に張られるリンクに推奨 |
rel=”nofollow” | 「sponsored」にも「ugc」にも該当しない場合で、そのリンクと自分のサイトを関連付けたくない場合、またはリンク先のページを辿らせたくない場合に使用 ※自サイト内のリンク(内部リンク)にはrobots.txtのdisallowを使用 |
なお、「sponsored」「ugc」は新しく登場したrel属性なので、既に「nofollow」を設定している場合は張り替えるまではしなくて良いと言及されている。
また、「rel=”ugc, nofollow”」のように複数の値を併用して設定する方法も有効である。
参考:Google検索セントラル「Google に外部リンクの関係性を伝える」
あらためて、nofollowを使うべきケースはどんなケースなのかを整理して解説していこう。
Google検索セントラルの「nofollow」の項目には以下のような解説が載っている。
リンクにその他の適切な値がなく、そのリンクとサイトを関連付けたくない場合、またはリンク先のページをサイトからクロールさせないようにする場合は、nofollow の値を使用します。自サイト内のリンクについては、robots.txt の disallow ルールを使用します。
「リンクにその他の適切な値がない」とは、「sponsored」にも「ugc」にも該当しないという意味である。さらに分かりやすくまとめたのが以下の表である。
広告などの有料リンク | ➡「sponsored」を設定する |
コメント投稿などユーザーが作成したリンク | ➡「ugc」を設定する |
上記2つに該当しない場合で、 ❶そのリンクとサイトを関連付けたくない場合 ❷リンク先のページをサイトからクロールさせたくない場合 | ➡「nofollow」を設定する |
自サイト内へのリンクで上記に該当する場合 | ➡自サイト内のリンク(内部リンク)にはrobots.txtのdisallowを使用 |
つまり、Googleが推奨するnofollowを使うべきケースは、以下の2つだけである。
【最新】Googleが推奨するnofollowを使うべき2つのケース |
外部リンクを張る場合に |
※有料リンクは「sponsored」
ユーザー生成コンテンツは「ugc」を使用
※自サイト内へのリンクには、robots.txtの「disallow」を使用する
リンクにnofollowを設定すべきケース1つ目は、自分のサイトと関連付けたくない(推奨したくない)場合である。
「関連付けたくないケース」にはどのようなケースがあるか考えてみたところ、以下2つのケースが該当しそうである。
❶外部の低品質コンテンツにリンクする場合
❷外部の関連性が低いコンテンツにリンクする場合
低品質コンテンツの可能性があるサイトにやむを得ずリンクしなければならない場合は、nofollow属性を付与しよう(例えば、検索順位を故意に上げる手法を使っている可能性があるなど)。
なぜならば、低品質コンテンツにリンクすることで「そのリンク先のサイトを推奨している」と見なされる可能性があるからだ。
例えば、他に情報源が見当たらずに、やむを得ず20年前に作成された記事を引用する場合で、そのサイトが直近数年コンテンツが全く更新されておらずスマホ対応も不十分と考えられる場合。このようなケースでは、リンク先が低品質サイトと見なされている可能性があるため、nofollowをリンクに付与しておくと安心である。
ただし、運用上、そのようなサイトにリンクを張るべきかどうかも一考する必要があることは覚えておこう。
通常、リンクを張る場合には、「現在のページとリンク先には関連性があり、参考になるリンク先だからリンクを設定する」のが前提となる。Googleも「良いリンク」とは「高品質で関連性の高いリンク」としている(※リンクプログラムのページ内で言及あり)。
そのため、外部の関連性が低いサイトにリンクする場合にも、nofollowを使っても良いかもしれない。ただし、Google公式ヘルプに明確に記載があるわけではないため、必須ではない。
さほど気にする必要はないと思うが、どうしても気になる方は設定してみても良いだろう。ただ、nofollowの使い過ぎも良くないため、何でもかんでも設定するのはおすすめしない(詳しくは6章で後述)。
もうひとつ、Googleがnofollowを設定すべきケースとして想定しているのは、「リンク先のページをサイトからクロールさせないようにする場合」である。
出典:Google検索セントラルの「Google に外部リンクの関係性を伝える」
「リンク先をクロールさせたくない」とは、すなわち、「自社のランキング評価をリンク先に与えたくない」とも解釈できる。つまり、自社サイトやページが持っている評価を他社に与えたくない場合に使えるとも読める。
ただし、「他サイトの評価を上げたくないからnofollowを使う」というのは、Googleの考えからすると間違っているように感じてならない。
※SEOには「リンクジュース」という考えがある。評価が高いコンテンツからリンクを張ると、リンク先にその評価を分け与えることができるというもの。しかし2020年、Google社員のジョン・ミューラーは「リンクジュースは時代遅れだから忘れよ」と発言している。
リンク先のコンテンツが良質であり、関連性があるコンテンツにリンクする場合には、nofollowは使う必要はないと考えられる。むしろ、良質で関連性があるコンテンツに対するリンクは良い評価を受けるため、dofollowにするのがSEOにおいて正解だろう。
稀にSEO対策として「外部リンクは全てnofollow」と指南している人がいるが、それは間違った使い方であることを記しておく。
詳しくは、「6. nofollowを使い過ぎないようにしよう」で後述するので参考にしてほしい。
ここからは、実際にリンクまたはページ全体にnofollow属性を設定する場合の記述方法を詳しく解説していこう。
ページ内の特定のリンクにnofollowを設定する場合には、以下のようにaタグにrel属性を付与する。
<a rel=”nofollow” href=”http:xxx.jp/xxx”>〇〇のページ</a> |
有料リンクにリンクする場合には、以下のように「nofollow」と「sponsored」を並列で設定することもできる。
<a rel=”sponsored nofollow” href=”https:xxx.jp/xxx”>〇〇のページ</a> |
※rel値は、半角スペース区切りやカンマ区切りでもOKです。
ユーザー作成コンテンツにnofollowを設定する場合には、以下のように「nofollow」と「ugc」を並列で設定することもできる。
<a rel=”ugc nofollow” href=”https:xxx.jp/xxx”>〇〇のページ</a> |
※rel値は、半角スペース区切りやカンマ区切りでもOKです。
個別のリンクではなく、ページ全体にnofollowを設定することもできます。ページ全体にnofollowを設定すると、ページ内の全てのリンクに対してnofollowを設定できます。
例えば、ユーザー参加型のページ(コメントやフォーラム投稿)からのリンクを全てnofollowにしたい場合に設定します。
ページ全体に設定する場合には、ページのhtmlソースのmetaタグに、以下のような記述を入れましょう。
<meta name=”robots” content=”nofollow”> |
なお、robots metaタグでは「sponsored」「ugc」は利用できません。
ここまで、nofollowを設定すべきケースについて丁寧に解説してきた。適切なnofollowの使い方が理解できただろうか。
最後に「nofollowの使い過ぎは良くない」ということを解説して終わりにしたいと思う。
この記事を読んでいる方の中には、「外部サイトにリンクを張る時にはnofollowを設定した方が良い」「そうすればあなたのサイトからのリンク評価(リンクジュース)が他サイトに渡らない」という情報を聞いたことがある方がいるかもしれない。
しかし、こうした情報を信じて、何でもかんでも外部リンクにnofollowを使い過ぎるのは逆効果になりかねないのでおすすめしない。
Google社員のジョン・ミュラー氏は、全ての外部リンクにnofollowを設定することに対して「絶対に間違っている」とした上で、不自然にリンクを張っているとGoogleに思われて、サイトに問題を引き起こす可能性さえあると述べている。
参考:SEJ「Google’s John Mueller: No Benefit to Marking All Outbound Links as Nofollow」
また、Google検索の広報を務めるダニー・サリヴァン氏は、「競合サイトにリンクする時はnofollowを付与しよう」というツイートに明確に反論している。サリヴァン氏いわく、「良いSEOとは、良い人間がするようなことだ」とし、競合サイトへのリンクをnofollowにするような行為はフェアではないと暗に否定している。
参考:海外SEO情報ブログ「外部サイトへの発リンクはSEOにプラスかマイナスか?」
「外部サイトにリンク評価を与えたくない」のような自分本位な理由でnofollowを使うべきではない。
この記事では、nofollowとは何かについて詳しく解説してきた。
本文で解説した通り、nofollowはGoogleが推奨とする使われ方が、以前と変わっている。
【2005年】「nofollow属性」が導入される(スパム対策) |
nofollowを設定すると、 ❶リンク先を辿らせないことができる【命令】 ❷リンク先に、リンク評価を与えないことができる |
【2019年9月〜現在】「nofollow属性」が進化 |
nofollowを設定すると、 ❶リンク先を辿らなくて良いと伝えられる【ヒント】 ❷リンク先に、リンク評価を与えないことができる |
以前と同じ知識のままnofollowを使い続けている方は、知識のアップロードが必要である。
【最新】Googleが推奨するnofollowを使うべき2つのケース |
外部リンクを張る場合に |
※有料リンクは「sponsored」
ユーザー生成コンテンツは「ugc」を使用
※自サイト内へのリンクには、robots.txtの「disallow」を使用する
現在ではnofollowを使うケースはかなり限られることが分かっただろう。
ぜひGoogleが推奨する正しい使い方をマスターし、逆にSEO評価を下げてしまわないよう注意したい。
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