クラス ライブラリ開発者向けのデザイン ガイドライン
.NET Framework のマネージ環境を使用すると、開発者は幅広い機能をサポートするようにプログラミング モデルを拡張できます。この .NET Framework デザイン ガイドラインの目的は、一貫性があり、予測しやすいパブリック API を推奨すると共に、Web および複数言語の統合を実現できるようにすることです。.NET Framework を拡張したクラスおよびコンポーネントを開発するときは、これらのデザイン ガイドラインに従うことを強くお勧めします。一貫性のないデザインは、開発者の生産性をも損ないます。開発ツールおよびアドインでは、これらのガイドラインの一部が事実上の規定とされている場合もあるため、ガイドラインに準拠していないコンポーネントの価値は低下します。非準拠コンポーネントも機能はしますが、性能を完全には発揮できません。
これらのガイドラインは、クラス ライブラリのデザイナが、さまざまなソリューションの利点と欠点を把握できるようになることを目的としています。優れたライブラリ デザインを実現するために、これらのデザイン ガイドラインに違反する必要が生じる場合もあります。しかし、そのようなケースはまれで、判断の正当性について十分に検討する必要があります。ここでは、.NET Framework における型の命名法および使用法に関するガイドラインや、共通のデザイン パターンを実装するときのガイドラインについて説明します。
このセクションの内容
- 共通型システムおよび共通言語仕様との関係
クラス ライブラリ開発における共通型システム (CTS: Common Type System) および共通言語仕様 (CLS: Common Language Specification) の役割について説明します。 - 名前付けのガイドライン
クラス ライブラリの型に名前を付けるときのガイドラインについて説明します。 - クラス メンバの使用方法のガイドライン
クラス ライブラリでプロパティ、イベント、メソッド、コンストラクタ、フィールド、およびパラメータを使用するときのガイドラインについて説明します。 - 型の使用方法のガイドライン
クラス ライブラリでクラス、値型、デリゲート、属性、および入れ子になった型を使用するときのガイドラインについて説明します。 - COM への機能公開のガイドライン
クラス ライブラリの型を COM に公開するときのガイドラインについて説明します。 - エラーの発生および処理のガイドライン
クラス ライブラリにおけるエラーの発生および処理のガイドラインについて説明します。 - 配列の使用方法のガイドライン
クラス ライブラリで配列を使用するときのガイドラインや、配列とコレクションのどちらを使用するかを決定する方法について説明します。 - 演算子のオーバーロード使用方法のガイドライン
基本クラス ライブラリで演算子のオーバーロードを実装するときのガイドラインについて説明します。 - Equals および等値演算子 (==) 実装のガイドライン
クラス ライブラリで Equals メソッドおよび等値演算子 (==) を実装するときのガイドラインについて説明します。 - 型キャストのガイドライン
クラス ライブラリで型をキャストするときのガイドラインについて説明します。 - 共通のデザイン パターン
Finalize メソッドと Dispose メソッド、Equals メソッド、コールバック関数、およびタイムアウトのデザイン パターンを実装する方法について説明します。 - クラス ライブラリのセキュリティ
高いレベルで信頼されたクラス ライブラリ コードを作成するときに注意する必要がある事項、およびアクセス許可でリソースを保護する方法について説明します。 - スレッド処理のデザイン ガイドライン
クラス ライブラリでスレッド処理を実装するときのガイドラインについて説明します。 - 非同期プログラミングのガイドライン
クラス ライブラリで非同期プログラミングを実装し、非同期デザイン パターンを提供するときのガイドラインについて説明します。
関連項目
- クラス ライブラリ
.NET Framework を構成する各パブリック クラスのドキュメントを提供します。