「青」を含む故事・ことわざ・慣用句
「青」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
青い鳥(あおいとり)
身近にあって気づかない幸福のたとえ。チルチルとミチルの兄妹が、幸せを招くという青い鳥を探して旅に出るが、実は青い鳥は自分の家の鳥かごにいたというメーテルリンク作の童話劇「青い鳥」から。
青柿が熟柿弔う(あおがきがじゅくしとむらう)
人間はいつか必ず死ぬのだから、弔う者も弔われる者も大差ないというたとえ。まだ青い柿が、熟して地面に落ちた柿を弔うが、青柿もやがては熟柿になることから。
青くなる(あおくなる)
恐れや焦り、不安などのため、血の気がなくなり顔が青白くなる。
青写真を描く(あおじゃしんをえがく)
将来の計画を具体的に考える。未来の姿を想像する。 「青写真」は、設計図の複写に用いられたことから、設計図のこと。
青筋を立てる(あおすじをたてる)
激しく怒ること。 こめかみに青く血管を浮き上がらせるほど怒ったり興奮することから。
青田買い(あおたがい)
企業が才能のある人材を得るために、卒業までにまだ間がある学生に対して早々に採用の内定を出すこと。
青菜に塩(あおなにしお)
元気をなくしてうなだれている様子のたとえ。青菜に塩をかけると水分がなくなって萎れるということから。
青菜は男に見せな(あおなはおとこにみせな)
青菜は、茹でたり炒めたりすると量が大幅に減るが、料理を知らない男性にとっては、その変化が理解しにくい。 調理後の量を見て「あんなにたくさんあったのに、どこへ行ったのだ」と不審に思われることがある。 転じて、無用な誤解や疑惑を避けるために、疑われる可能性のある行動は最初から控えるべきだということ。
青菜は男に見せるな(あおなはおとこにみせるな)
青菜は、茹でたり炒めたりすると量が大幅に減るが、料理を知らない男性にとっては、その変化が理解しにくい。 調理後の量を見て「あんなにたくさんあったのに、どこへ行ったのだ」と不審に思われることがある。 転じて、無用な誤解や疑惑を避けるために、疑われる可能性のある行動は最初から控えるべきだということ。
青二才(あおにさい)
若く、未熟な男子。また、そのような人を罵って言ったり、自身を謙遜して言う言葉。「青」は未熟の意、「二才」は出世魚のボラの稚魚のことで、まだ若いボラということから。
青は藍より出でて藍より青し(あおはあいよりいでてあいよりあおし)
弟子が師より優れていることのたとえ。 藍草から作られた染料の青色が、元となる藍草よりも青く美しいことから。 「出藍の誉れ」ともいう。
青葉は目の薬(あおばはめのくすり)
青葉のみずみずしい緑色を見ると目の疲れが癒されるということ。
青表紙を叩いた者にはかなわぬ(あおびょうしをたたいたものにはかなわぬ)
きちんと学問に励んだ者にはかなわないというたとえ。「青表紙」は青い表紙を多く用いた四書五経などの経書のこと。
尻が青い(しりがあおい)
経験が乏しく、一人前ではないこと。未熟であること。 幼児の尻に青い痣があることから。
青雲の志(せいうんのこころざし)
立身出世して高い地位を得ようとする志。「青雲」は高位、高官の意。
青眼(せいがん)
親しい人の訪問を歓迎する時の目つき。 中国の晋の阮籍は、歓迎する時は晴眼で出迎え、そうでない時は白眼で出迎えたという故事から。
青天の霹靂(せいてんのへきれき)
思いもよらない大事件や変動が突然起こること。
橙が赤くなれば医者の顔が青くなる(だいだいがあかくなればいしゃのかおがあおくなる)
橙が色づく秋頃は過ごしやすく病人も少なくなり、仕事が減った医者の顔が青くなるということ。
地球は青かった(ちきゅうはあおかった)
1961年、ソ連の宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンが、宇宙から地球に帰還した後に語った言葉。
隣の芝生は青い(となりのしばふはあおい)
他人の物はなんでもよく見えるというたとえ。 自分の家の芝生に比べて、隣の庭の芝生のほうが青々としているように見えるという意味から。
人間至る処、青山あり(にんげんいたるところ、せいざんあり)
どこで死んでも世の中には自分の骨を埋めるぐらいの場所はあるということ。だから、故郷にこだわらず広い世間に出ておおいに活動すべきだというたとえ。「人間」は、「じんかん」とも読み世の中の意。「青山」は、樹木が青々と茂った山で埋骨にふさわしい土地の意。幕末の僧、月性(げっしょう)の詩から。
目には青葉、山時鳥、初鰹(めにはあおば、やまほととぎす、はつがつお)
初夏のさわやかな風物を並べたことば。江戸時代の俳人山口素堂の句。