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いけやんのお部屋なの~♪(^▽^)

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「ど、どういうこと!?エヴァちゃん。危険が迫っているって…」
「なんでもいい。命が惜しければすぐにでも学園に帰ってくるんだな。」
アスナは念話でエヴァと会話している。
そこへネギが血相を変えて帰ってきた。
「た、大変です!!海岸で感じた妙な魔力をたどったら、かなり強力な結界が…いろいろ手を尽くしたんですけど、脱出不可能です!!」
「うそ~…またなの?また悪者がこのかを狙っているってわけ…?」
「ちょっと、アスナさん。」
「あ、ゴメンこのか。」
「ええんよ。ウチだってある程度戦えるし、それにせっちゃんが守ってくれるしな。」
と、このかは刹那に寄りかかる。刹那は紅潮しながらも決意を口にする。
「も、もちろんです。命に代えてもこのちゃんを守り抜きます。」
「私だってがんばっちゃうんだから!」
刹那とアスナは意気込んだ。
そう、ネギたちは海へ遊びに行っていたのだが、敵意と悪意に満ちた異様な魔力や人の気配を感じ、ログハウスに帰って来ていた。
「まさかそのエリア一帯を結界で覆ってしまうとは。いいか、なんとか学園長のじじぃの力でそっちへ行ってやる。それまでは持たせろ。敵は相当強力だぞ。関西呪術協会の端くれどもなどとは格が違う。」
エヴァの声が響く。
「分かりました。なんとかしてみせます。」
「ネギ先生!強力な魔力がこちらに近づいてきています。」
刹那が緊張した面持ちで夕凪に手をかけた。
「分かりました。みなさんとにかく山の方へ逃げましょう。幸いそちらの方には結界は張られていないようです。」
「しかし、敵の罠があるかも…」
刹那の懸念にアスナが答えた。
「でも、ここで戦闘にでもなったら、キャンプ場や関係のない利用者の人たちが巻き添えをくっちゃうわよ。」
「仕方がありませんね。では、準備を整えてここを出ましょう。」
刹那も仕方なく同意し、ネギたちは出発の準備を始めた。
必要最低限の装備を整え、いざ出発。
それから事情を知っていて、かつ腕の立つ真名と古菲も同行することに。
「さあ、いざ出発アルね!」
「今回も仕事料ははずんでもらうよ、刹那。」
「ああ、2人とも頼りにしている。」
「でも、長瀬さんがいないのは残念ね。あとあのエロオコジョも。」
アスナが苦笑いした。
「ああ、カモ君なら朝倉さんと一緒ですよ。」
とネギが説明した。
それに刹那が答える。
「仕方ありません。一応式神を飛ばして、彼女たちにも知らせるようにはしましたがね…。むっ!」
「おっと、早速おでましだよ。」
真名の言うとおり、強い邪気と敵意が迫って来た。
「みなさん、気をつけてください!相手は1人や2人ではないようで…。」
刹那が言い終わらないうちに敵が大勢現れた。しかも…
「な、なんなのこれ?」
アスナが叫ぶ。刹那は瞬時に状況を把握した。
「こ、これは結界!?し、しまった!遮断されてしまった!」
強力な結界により、ネギとアスナ、このかと刹那、真名と古菲というふうにグループが寸断されてしまった。
「しかたがありません!各自で敵を撃破するしかありません!みなさん気をつけてください。」
ネギはそう言うと、アスナと共に駆けていった。
「くっ、しかたがない。このちゃん、私のそばを離れないように。」
「わかったえ、せっちゃん。」



なんとか、敵の気配を振り切ったこのかと刹那。しかし…
「くっ、また敵か。そこにいるのは分かっている。出て来い!」
刹那が怒鳴ると木の陰から一人の小柄な少女が姿を現した。年の頃は12,3歳といったところか。
刹那はこの少女に見覚えがあった。
どこかで見たような…。
「ハッ、今朝の夢…?」
少女は刹那を見ると不気味に微笑んだ。と、同時に長剣で刹那に斬りかかってきた。
火花を散らす長剣同士。
「はじめまして、神鳴流のセンパイ桜咲刹那さま。あ、初めてではなかったですね。夢の中でお会いしましたものね。」
ますますその少女の表情が不気味に歪んだ。
「私、プラネットウォーリアのプルートと申します。あ、プルートって冥王星という意味です。やっとお会いできてうれしいですわ。ずっとアナタのことを追い求めていましたもので。あの~早速ですが私の剣の錆となってもらいます。」
「なにっ。」
「せっちゃん!」
プルートがものすごい勢いで迫ってきた。
しかし、刹那に襲いかかるプルートの剣は太刀筋、踏み込みがバラバラのド素人剣術だった。
「こっちの調べはついているって事か…」
刹那が口を開いた。しかしプルートは聞こうともしなかった。
「センパイ、無駄口はいいですからさっさと神鳴流の奥義使ってきてくださいよ…ホントにあなたの技をこの目で見たいんですから~。」
刹那はあきれるように、
「貴様みたいな素人剣士には神鳴流は見せられないな。」
と答えると、刹那は急に目つきが変わったようにその場で剣を鞘に収めた。
「やっぱり先にこっちの剣技を見せなければいけませんか?」
と質問してきた。
刹那は目を細くして攻撃を見極めようとしたがプルートは攻撃体勢に入ったままだった。
刹那が一歩前進してプルートの間合いに入ってしまった。
「残念、センパイごめんね~♪…冥王 斬空閃!!」
刹那の腹を横一閃にかすめた。
「グッ!!」
刹那は口から血を吐いた。腹からも血が流れ出す。
「刹那センパイの好みはなんですかぁ~?…血まみれとか…縛りつけとか…はりつけとか…」
プルートはバトルマニア&変態の超度級の達人だった。
「だから普通の剣術はでたらめだったのか…。」
プルートがケラケラ笑いながら、
「さてと…そろそろ陰陽道としての実力をセンパイに見せてあ・げ・る。愛する私のセ・ン・パ・イ。」
ゾクゾクゾクゾクゾクゾク…
刹那そしてこのかは相当な嫌悪と同時にかなりの恐怖を感じた…。



「う~、数を出せばいいというものでないアルよ!」
「しかし、自分が情けない…これしきのことで。さすがに危なくなってきたぞ。」
大勢の忍者の集団に囲まれて劣勢を強いられる、真名と古菲。
すでに20人くらいは倒したが、まだまだ残りは多い。
と、ガニメデというリーダー格の忍者が合図をした。
「一斉砲撃!!」
「ま、まずい!クー、下がれ!」
辺りがものすごい爆撃音と爆煙に包まれた。



「そうくるでござるか。まずいでござるな。」
真名と古菲の戦いを遠く離れた木の上から望遠鏡で覗いていた楓。
「早く援護に行かねば。」
楓が真名たちの元へ行こうとすると声が。
「フフフ、拙者と同じくノ一か。これは戦い甲斐がありそうだ。」
すると楓のすぐそばの木の間から一人の女の忍者が現れた。大柄な楓よりもさらに背が高かった。
「むむ、近くにいたとは迂闊であった。拙者もまだまだ修行が足りんでござるな。」
楓が唸ると、相手が言った。
「話は聞いておるぞ、甲賀中忍、長瀬楓。拙者の名は木星ジュピター。伊賀上忍だ。いざ手合わせ願わん。」
楓は思った。
「(相手は格上でござるか…少々分が悪いでござる。)」
# by konosetu | 2001-01-01 00:05 | 自作小説 | Comments(0)
チアリーディングトリオは海で遊んでいた。
「あれー?アスナや図書館探検部のみんなは?」
「ああ、アスナとこのか、桜咲さんはログハウスへ帰っていったわよ。」
「他の3人はキャンプ場の施設の図書館に行くって。」
桜子の質問に美砂と円が答えた。
「なんだー、みんなバラバラじゃん。つまんないのー。ん?」
見ると小さなカメが1匹、砂浜を這っていた。見た目は普通のカメなのだが…
「みゅうみゅう…」
桜子たちを見るとカメは前足を挙げた。まるで挨拶しているみたいだ。
「あは、カワイイ♪ねぇ、みゅうみゅうって鳴くカメなんていたっけ?」
と桜子。
「さ、さあ…。」
と美砂。
「でも、現にこうやって鳴いているわね。なんて種類なんだろう?」
と円。
3人は考え込んだが思い当たらない。桜子が言った。
「う~んこんなときに、物知りな図書館探検部がいてくれれば助かるのになぁ…って飛んだー!?」
「みゅ~♪」
なんと小カメは空を飛び森の方へと消えていった。
「な、なんなのあれ?」
唖然とする円。
「ああん、もうあのカメ気になるな~。ねぇ泳ぐのも浜辺で遊ぶのも飽きてきたし、後で森のほうへ追いかけて行ってみない?」
他の2人は桜子の提案に快諾した。



楓は鳴滝姉妹と森の中を修行の一環として散策していた。
今、3人は10人ほどの忍者に囲まれている。
突如として襲われたのだ。
「な、なんなんですか?この人たち~。」
「こ、これも修行の一環!?」
鳴滝姉妹が楓の背を合わせて立っている。
「うむ…これはどうやら…」
不意に忍者軍団が一斉に飛び掛ってきた。
手には真剣が。3人を切りつけた。しかし…
「な、変わり身の術!?」
「隙あり!!」
楓の分身殺法が敵の忍者全員を瞬時に全滅させてしまった。
砂煙が収まると、ヒラヒラと10枚程のカードが。
「アドラステア、レダ、カリスト、テミスト、マグクライト?」
「エララ、ロカステ、シャルデ-ン、シノ-ペ、アマルテア…なにこのカード?」
鳴滝姉妹が興味津々といった様子でカードを拾い上げた。
「ふぅむ…何かの暗号かそれとも…いずれにしてもただ者では…。むっ!」
ただならぬ気配を感じ、楓は身構えた。
「おぬしたちはすぐにキャンプ場へ帰るでござるよ。」
「「ええっ!?」」
2人の返事を待たずして、楓は駆けて行ってしまった。



「あら、チアリーディングの3人は帰られてしまいましたの。」
遅れて海にやってきたあやかが残念そうに言った。
「うん、なんか森のほうへ行くとか。」
夏美が答えた。
「うふふ、あやかったら。まあ確かに大勢のほうが楽しいでしょうけれど。」
千鶴がいつものおっとりとしたにっこり顔で言った。
あやかはジト目に。
「もう。あらそういえば朝倉さんは?」
「さあ。あ、噂をすれば。」
夏美の視線の先には…
「おーい!!みんな大発見!大発見!!」
和美が図書館探検部の3人を連れて駆けてきた。
「どうしましたの、朝倉さん?」
「それがさ、この辺りにすんごい遺跡が眠っているらしいんだよ。これはすごいスクープになりそうな予感が…」
「ひょええええ!!」
突然夏美が悲鳴を上げた。
「どうしたどうした?ななっ!」
見ると1人の女性が倒れている。和美がおそるおそる近づく。
「ひいい、脈がない!」
「ええっ!」
みんなびっくり仰天!
「ってことはし、死んでるの?ううう~…」
「落ち着いてください、のどか。しかし、どうしてこんなところで…」
のどかを落ち着かせながら夕映が考える。
「むむ…大事件のにおいがするよ。」
ハルナは体をプルプルさせながら興味深そうに言った。
「と、とにかくこういうときは警察を…」
あやかが言いかけたとき、その女性がむくりと起き上がった。
「ひょえええええええええ!!」
腰を抜かしそうになる一同。実際のどかは腰を抜かしてしまった。
「あれ…ここは?ああ、そうでした。私あの子を追って…私ったらこの暑さで倒れちゃって…。うふふ、こうして倒れちゃったのは久しぶりです。」
その言葉に和美がおそるおそる訊いた。
「ほ、本当にただの熱中症…?症状は軽いみたいね。」
「はい、もう大丈夫です。あの、この辺りにみゅうみゅうと鳴く空飛ぶ小ガメを見かけませんでしたでしょうか?」
「はあ?」
だめだ、この女の人はどうにかしている。この暑さで頭がやられたか。みんなそう思った。
ここは避暑地だから涼しいほうだが、やはり直射日光下に長時間いるとこたえる。
「い、いや。見てないけど…。」
和美は普通に答えることにした。みんなもうなずく。
「あらまあ、そうですか。それじゃあしかたありません。発掘現場に戻ると…はぁぁぁぁ…あらあら刻が見えます…」
「おいおいおいおいおい…。」
またまた倒れこんでしまった女性。かろうじて和美と夏美が支える。
「仕方ありませんわね。この方をその発掘現場とやらに送って…」
あやかの言葉にハルナが反応した。
「ちょ、ちょっと待って!ひょっとしてその発掘現場って…」
和美もハッとしたように続けた。
「まさか星美遺跡っていうんじゃ。」
「はい。その星美遺跡です。」
女性Mが千鶴のようなおっとりとした笑顔で答えた。
「よっしゃ、決まりだ!ツキが回ってきたよ。これからこの人を送りがてら星美遺跡へゴー!」
「あらあらみんな張り来ちゃって。」
千鶴がいつものニコニコ顔で微笑んだ。
「またまた、そんな突っ走って…」
ますます呆れて夕映がつぶやいた。『グァバコーヒー』を飲みながら。
「(今日はついてますぜ、姉さん。)」
「(そうだな、かもっち。)」
和美の肩にいるカモがささやいた。
結局、みんなで遺跡へ向かうことになった。


遺跡へ向かうみんなの背を遠くから1人の女性が見ていた。
「フフ…うまくいったようですね。安全のためにも早く彼女らを遺跡キャンプ場へ案内していただきたいものですね。」
それはあの図書館司書であった。



「海瀬悠、お前を採用する。手荒な採用試験ですまなかったな。」
「…別にいいんだ…。代わりに給料と生活…頼む。」
無口なその少年は最低限の言葉で返した。
# by konosetu | 2001-01-01 00:04 | 自作小説 | Comments(0)
次の日。
「センパイ…刹那センパイ…待っていましたわ…あなたに会うのを…ウフフフフフフ…」
その少女は刹那にじりじりと迫ってきた。
「や、やめてくれ…来ないでくれ…」
「ウフフフフフ…センパイは…アタシだけのもの…好きですセ・ン・パ・イ。」
「来るなーーー!!」
「はぁはぁはぁ………ゆ、夢か…」
まだ明け方であった。
隣ではこのかがすやすやと寝息を立てていた。(ちなみに同じベッド…)



朝。
「でえええええ!!なんでネギが私のベッドにいんのよ!?」
「ん…あ、アスナさん…す、すみません…おかしな夢を見たもので…怖くなってつい…」
「夢?」
「はい、みなさんが襲われている夢です。」
「ちょっとそれって…」
「どうしたのアスナ…あーっ!」
とハルナ。図書館探検部のメンバーがやって来て…
「ひいいいいい!ち、ちがっ!」
後はいつものこと。


「おはよ。卵焼きと目玉焼きとスクランブルエッグどれがええ?」
このかが楽しそうに聞いてきた。
「それでは目玉焼きを。」
ネギの注文。
「私スクランブルね。」
とアスナ。
「了解~♪せっちゃんは…?あっ、せっちゃん…」
見ると刹那の顔色が少し芳しくなかった。
「大丈夫かえ?」
このかが心配そうに聞いてきた。
「は、はい…もう大丈夫です…おかしな夢を見たもので…。」
「夢?」
とこのか。
「ちょっとそれって…」
何かに気づいたようにアスナはハッとした。
「それって誰かに襲われる夢なんじゃ?」
ネギが言葉を継いだ。
「え?いえ…変な女の子に話しかけられる夢でしたけど。」
「女の子?」
「なになに?どうしたの?」
ハルナが割って入ってきたので、この話はお開きとなった。


「う~ん。今日もいい朝だね…でもないか。」
朝食を終え外に出たアスナ。ところが、空にはどんよりとした雲が垂れ込めていた。
「おっかしーな。天気予報によると今日もいい天気のはずなんだけど。」
ハルナが首を傾げる。
「考えこんどってもしゃあないやん。みんなで遊びにいこうや。」
このかが提案したのでみんなはそれに従い出かけた。
他の班の連中も各自いろいろな場所を散策していた。



運動部仲良し4人組は、近くの星美湖までやってきた。
「う~ん。やっぱり空気が澄んでいて気持ちいいね~。」
「ほんま気持ちええわ~。」
これ以上ない程気持ちよさそうに背伸びするまき絵と亜子。するとアキラが気づいた。
「ん、裕奈はどうしたんだ?姿が見えないぞ。」
「あれ~本当だどこ行っちゃったんだろ…。お~いゆうな~!」


裕奈ははぐれた仲間たちを探していた。
「もう、いったいみんなどこへ…お~い…きゃっ!」
木の根っこにつまずいて転んでしまった。
「う~いたたたた…。」
「あなた大丈夫!?ケガはない?」
「あ、まきちゃん?」
裕奈はまき絵の声がしたほうを向いた。しかし、そこにいたのは違う女性だった。
年の頃は20と少しといったところだろうか。なかなかの美人で裕奈も思わず見とれてしまった。
「どうしたの、ほんとに大丈夫?」
「あ、はい。だ、大丈夫です。すみません。」
その女性に手を貸してもらって起き上がりながら、裕奈は礼を言った。頬がほんのりピンク色に染まっている。
「そう、よかった。この辺はつまずきやすいから気をつけるのよ。」
「はい。」
「あ、いたいた。おーい、ゆうな―!」
「あ、みんな。」
まき絵たち3人が駆け寄ってきた。と今度はまき絵が転んだ。
「いったーい!」
「もう、しっかりしいや。あ、血ぃ出とうで。」
見ると膝の辺りをすりむいている。
「こんな悪路で走るんじゃなかったな…。」
アキラも反省する。
「ちょっと見せてみて。ケガの手当ては慣れているから。」
その女性は救急セットを取り出すと、手際よくまき絵に治療を施す。
「これでよしっと。もう転ばないように気をつけるのよ。」
「あ、ありがとうございます。」
まき絵もその女性の美しさに見とれながら礼を言った。
「そっか、声だ。声が似てるんだ。」
裕奈が思いついたように言った。
「声?何のことなん?」
亜子の疑問に裕奈が答えた。
「まきちゃんとお姉さんの声がだよ。」
「そういえば似ているかもな。少し聞いただけでは気づきにくいかもしれないが。」
アキラがそれに賛同した。
「「ああ、ほんと。って…。」」
ちょうど2人の声がハモッた。
「ハハハ…確かに似ているわね。似ているといえば、あなた。」
「はい?」
女性はアキラを見て言った。
「私の後輩にそっくりだわ。」
それを聞いて興味を持ったまき絵は
「へぇ会ってみたいな…。」
と思わずつぶやいた。
「なんなら会ってみる?彼女にもぜひ会わせてあげたいし。」
「はい、ぜひお願いします。あなたとももう少しお話したいですし。あの、この近くの方なんですか?」
女性Nは優しく微笑んだ。
「ええ、私はこの近くで発掘の手伝いをしているの。普段は街のほうに住んでいるんだけど。」
「発掘現場?遺跡でもあるんですか、お姉さん。」
亜子の質問に
「なんなら発掘現場も見せてあげようか?」
「へぇおもしろそう…。行ってみようよ。」
裕奈の提案に
「もっちろん!行く行く。」
「ウチも行くで。」
「異存はない。」
と他の3人も合意した。
「じゃあ、決まりね。こっちよ。」
5人は発掘現場へと向かった。



その頃、図書館探検部の3人はキャンプ施設の星美図書館ですごい発見をしていた。
「ねえねえ夕映、これ何の本だろう?」
「ん?…コ、コレはエッチな本ですね。」
なんで図書館にそんな本が…?
「ち、ちがうよ~!その下!」
のどかの指差したほうに、少々ぶ厚めの古びた本があった。
「ん?何かの遺跡のことが書かれているみたいです。でもこの言語は英語…ではありませんね。なんでしょう、読めません。」
「何か翻訳機かなんかあればね~。」
ハルナも加わり悩んでいると、
「ジャンジャジャ~ン!そこで登場するのがこの翻訳マシィーン。」
聡美と鈴音たちがいきなり現れた。
「わ!び、びっくりした~。」
驚くのどかたち。
「葉加瀬、翻訳マシンって大丈夫なんですか!?」
夕映が尋ねると、鈴音が使用を促した。
「ささ、いいから試してみるがよろし。」
のどかたちは翻訳機を使ってみた。すると…
「わっ、すごいすごい。あっという間に日本語に変換されたよ。」
翻訳機の画面に文章が映し出され、のどかが感心する。
夕映が文章を読み上げる。
「なになに…『星美に眠る偉大なる遺跡。遺跡の奥に眠る聖なる力あり。その力、手にしたる者、大いなる力が得られん。』どういうことでしょう?」
「こりゃースクープだ!大いなる力か~…ニヒヒヒ。」
「わわ!朝倉までいつの間に~」
ハルナが素っ頓狂な声を上げる。
「ん~聖なる力か~!よっしゃ!これから探しに行くぞ~!」
「そんな単純な…。」
夕映があきれてそうつぶやいた。
「(遺跡か…おもしろそうになってきたぜ)」
和美の肩でオコジョのカモがほくそ笑んだ。
「もしもしみなさん、静かにしていただけませんか?他の利用者のご迷惑になりますから。」
図書館司書らしき女性がみんなを注意してきた。
「あ、すみません。」
のどかが謝った。
「あなたたち、遺跡を見物に行くのかしら?だったら、発掘チームのみなさんのご迷惑にならないように気をつけた方がいいわよ。」
と司書が忠告した。
「発掘チームですか?」
夕映が聞き返した。
「ええ、大学の研究機関から派遣されたチームって聞いたけど。」
と司書が答えた。



「春原さくらよ、お前は惑星ガーディアンズの切り札としてふさわしいようだ。採用試験合格だ。」
「当然じゃん。あんたの兵士らか?こんなザコどもを片付けたぐらいで入隊できるなんてな。」
男っ気の強い少女が大きな態度で言った。
周りには完全に伸びている兵士たちが大勢転がっている。
「フフフ…その意気だ。今はやつらの戦いでも見ておれ。お前の出番は直に来る。」
「楽しみにしてっぞ。どんな強いやつらが来るのか。」
# by konosetu | 2001-01-01 00:03 | 自作小説 | Comments(0)
キャンプ当日の朝。
エヴァと茶々丸は自宅でくつろいでいた。
「そろそろあいつらがキャンプ場に着いた頃だな。」
「残念ですねマスター。あそこは学園の範囲外。呪いのせいでキャンプに参加できませんね。」
「ふん…あんなガキどもの遊びなど…。それより気になることがある。ここ数日間、ずっと妙な気配がしているのだがいったい…んっ!だれだ!」
物陰に隠れていた影が逃げ出した。
「待て!くそ、追うぞ、茶々丸。」
「はい、マスター。」
「テツダウゼ、ゴシュジン!」
チャチャゼロも加わった。
3人が家を飛び出すとその影は逃げるのをやめ、忍術で反撃してきた。が、それはあまりに無謀であった。
エヴァと茶々丸に通じるはずもなく、あっさり捕らえられてしまった。
「貴様何者だ!言え、言うんだ!」
そのときその忍者は自分の胸に小刀を突き立て自害した。
「な、なにっ!?」
ボウン!
辺りが光に包まれたかと思うと、忍者がいた場所には、小さなカードが…。
「マスター、そのカードは?」
「パクティオーカードミタイジャネエカ。」
チャチャ姉妹が尋ねる。
「ん?ああ、まあその様なもんだろう。それより…」
そのカードを拾いながらエヴァはつぶやいた。
「茶々丸、チャチャゼロ…なんだか嫌な予感がするのだが…。」
さっきまで晴れていた空が急激に曇ってきた。
まるですぐ先の未来に待っている出来事を表すかのように。



そして、キャンプ場。絶好のキャンプ日和だ。山の中はとても涼しい。心地よい風が頬をなでる。
「わーい!ここがキャンプ場か~♪」
A組のメンバーがやってきた。
キャンプ場といってもここではテントは使わず、ログハウスのある豪華な場所であった。
「みなさん、一般のお客さんもおられるので、ご迷惑にならないようにしてくださいね。」
「はーい!」
相変わらず幼稚園のような反応である。まぁこのハイテンションがこのクラスのいいところでもあるのだが。
みんなは班ごとに各自のログハウスに入っていった。外見だけでなく、中もなかなか豪勢である。
「アスナ~!せっちゃ~ん!はよはよ~。」
このかが同じ班のアスナと刹那を呼ぶ。図書館探検部も同じ班である。
「へぇ、中もなかなか豪勢じゃない。」
「確かに。ここならこの3日間楽しめそうですね。」
アスナと刹那はログハウスに入ったときそう言った。
「おおっ、素晴らしいインテリを感じます。」
夕映が静かな情熱を露にした。
「わあ、キッチンがあるえ。夕食は班ごとに用意するんや。ウチが腕によりをかけたるから、せっちゃんもしっかり食べてや。」
「は、はいお願いします。」
刹那は照れながら答えた。
「アハハ、お風呂までついてるえ。これでせっちゃんと一緒にお風呂には入れるな~♪」
「こ、このちゃん…そ、そんなだめですよ…はううううううう…。」
刹那は顔を真っ赤にして唸る。さらに、
「部屋は2人部屋が4つかえ。な~な~せっちゃん一緒に寝ようや~♪」
「なあああああ…そ、そんな…だ、だめです…う~…。」
このかの大胆(?)な誘いに刹那はもうタジタジ。
「うんうん。もうあの2人は相当進んでいるね。」
ハルナが楽しそうにその様子を眺めている。
「今日はネギ先生と一緒のログハウスで過ごせる…。」
のどかもうれしそう。ネギはみんなの取り合いになったので、日ごとにログハウスを移ることになっている。今日はアスナたちの班であった。
こうしてなんやかんやで初日は無事に終わった。
今A組の面々はすやすやと気持ちのよさそうな寝息を立てている。
次の日に地獄を見ることになろうとも知らずに。



「そうか…レダがやられたか…。」
ジュピターが悲しそうに言った。
「はい、潔く自害を。」
「それからメティスも麻帆良学園の教師に倒された模様です。」
彼女の部下たちが報告した。
「奴らの冥福を祈ろう。あの吸血鬼の真祖の見張りはもうよい。」
「では、その他の者の監視の強化を。」
「うむ、頼んだぞ、イオ、ガニメデ、エウロパ。特にターゲットどもの監視はな。あと、あの遺跡探索チームの輩はどうしている?」
「今のところ大きな動きはない模様。相変わらず遺跡の神殿とは関係のない場所を掘っているようです。3日前の戦闘でこちらは一泡吹かされましたが…」
「作戦開始はもうすぐだ。気を引き締めてかかるがよい。いざとなれば拙者自らが参る。」
「はっ!」
ジュピターの部下たちが颯爽と飛び出していった。
「ん?ほほう…お前か羅・尉鵡?」
突如そばに気配を感じたジュピターは物陰に向かって声をかけた。
「はいな~♪お久しぶりです、泉華さん。いや、今はジュピターさんでしたな。前に戦ってからどれくらいでしょうな?」
羅・尉鵡と呼ばれた少年は微笑みながら姿を現した。
「約半年だな。しかし、驚いたぞ。まさかかつてのライバルであったお前がマスターの呼んだ助っ人だったとはな…。」
「はいな~♪今回の任務に成功したら甲賀中忍から上忍へ昇格ですから、張り切ってやらせてもらいます。まだまだ伊賀には負けませんよ。」
「お前の出番が来る前にすべてを終わらせて見せる。せいぜい私の手柄を指をくわえて眺めておくんだな。」
ジュピターは余裕の表情で言ってのけた。
「はいな~♪そんじゃお手並み拝見といきますか。」
少年は姿を消した。
# by konosetu | 2001-01-01 00:02 | 自作小説 | Comments(0)
「明日は待ちに待った夏季キャンプです。みなさん精一杯楽しみましょうね。」
そういうネギが1番楽しそうだ。
麻帆良学園中等部の3年A組。ここに夏季キャンプに参加するメンバーが集まった。
このキャンプは任意参加であるために、クラスのメンバー全員がそろっているわけではない。
しかし、クラスの大半が参加希望した。山と海に囲まれた大自然の中のキャンプ。
活発な面々が多いこのクラスがこんな行事を見逃すはずがない。
「ネギく~ん♪キャンプに行くのなんていう場所だったけ~。」
まき絵がルンルン気分な様子で質問した。
「麻帆良学園のはずれにある星美森林公園という場所ですわよ。」
ネギの代わりに委員長のあやかが答えた。
「そうです。緑に囲まれ近くには海まである、とてもいい所らしいですよ。」
「じゃあ森林浴と海水浴が両方満喫できるんだ~。いいな~早く行きたいよ~。」
ネギの説明に桜子がワクワクしながら言った。
「それでは、明日の集合時間は朝7時。遅れないようにしてくださいね。」
「ハーイ!!」
相変わらずテンションの高いクラスである。



「そうか…それはまたとない機会だ。間違いないのだな。」
その男は部下らしき女性に尋ねた。男は威厳に満ちた態度だ。女の方は忍者のような装束を身にまとっている。
「はい。私の部下であるくノ一、イオが間違いなく確認した情報であります。」
「分かった。ジュピターよ、なんとしてもあの遺跡の力を得るためにも近衛木乃香とあともう2人…確実に捕らえてくるのだ!あやつらには遺跡の封印を解く力が…。もし万が一、やむをえないときは殺しても…。」
「ははっ!!おおせのままに。」
ジュピターというその女忍者は自分のマスターを敬愛していた。彼のためならなんでもする。そう心に決めていた。彼女はマスターに一礼すると、その場を後にした。
「マスターに忠誠を尽くしているのは私も同じ。どうして私に任務を与えていただけないのですか?」
別の女性がマスターに不平を言った。
「私の決めたことが不満かね、ヴィーナス?」
「ですが、最近のマスターはジュピターやウラヌスばかりごひいきされて…。確かにジュピターは相当な実力者ですし、61人も部下を持っていますがねぇ…。」
「フフフ…まあまあ焦ることはないよ。お前にもちゃんと仕事はしてもらう。」
ヴィーナスという女は目を輝かせた。
「本当ですか!?ありがとうございます♪」
「お前だけじゃない。今回はお前たちプラネットウォーリア9人全員に働いてもらう。他にも助っ人を呼ぶつもりだ。この戦い、絶対に乗り切らなければ…。決して遺跡の封印は解かせん。」
彼は決意を新たにした。
「我ら太陽系ガーディアンズに栄光あれ!」
# by konosetu | 2001-01-01 00:01 | 自作小説 | Comments(0)

はちみつ色の午後が過ぎてく はちみつ色の午後は何味?


by konosetu