ジザメリ、オアシスらを輩出しUKロックの歴史を変えたCreation Records。曽我部恵一らとその軌跡を振り返る

1990年代にオアシスやPrimal Scream、My Bloody ValentineなどUKロックシーンを代表するバンドを次々と輩出し、「世界でもっとも成功したレーベル」とも言われたCreation Records。その設立者の一人であり、自らを「President of Pop(ポップの大統領)」と呼んだアラン・マッギーの波乱に満ちた半生を追う映画『クリエイション・ストーリーズ〜世界の音楽シーンを塗り替えた男~』が、10月21日より全国ロードショーとなる。

本作の制作総指揮を手掛けたのは、『トレインスポッティング』(1996年)や『スラムドッグ$ミリオネア』(2008年)『イエスタデイ』(2019年)など数々の話題作を監督した鬼才ダニー・ボイル。脚本は『トレインスポッティング』の原作 / 脚本のアーヴィン・ウェルシュで、監督は『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年)のニック・モラン。本作の主人公アラン・マッギーは『トレインスポッティング』のスパッドことユエン・ブレムナーが演じている。

パンクに目覚めバンドを結成。「自分たちと、仲間の音楽を世に知らしめたい」というアランのインディペンデント精神で設立した弱小レーベルが、オアシスを見出し世界を征するまでのさまざまな逸話はもちろん、その後トニー・ブレア率いる労働党に担ぎ出されて「クール・ブリタニア」を打ち出し、最終的にレーベルを畳むまでを描く本作は、1990年代のUK音楽シーンが一体どのようなものだったのかを知る上でも必見だ。

「U2を超えるバンドを見つけた!」

映画のなかで、ユエン演じるアラン・マッギーは何度もそう叫ぶ。最初は単なる「はったり」だったそのフレーズが、オアシスの成功により「真実」となるまでに、いったいどのような紆余曲折があったのか。今回は、Creation Recordsとアラン・マッギーの経歴、そして映画『クリエイション・ストーリーズ』の見どころについて解説。さらにCreation Records出身のアーティストから多大な影響を受けてきた曽我部恵一とNatsuki Kato(Luby Sparks)からのコメントによって、Creation Recordsの魅力を紐解いていく。

(メイン画像:© 2020 CREATION STORIES LTD ALL RIGHTS RESERVED)

映画『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』予告編

DIY精神で始まった弱小レーベルが世界を征するまで。Creation Recordsとその創設者アラン・マッギーの軌跡(文:黒田隆憲)

「グラスゴー」という言葉を口にするだけで、なんだか甘酸っぱい気持ちになる。Aztec CameraやBelle and Sebastian、The Pastels、Mogwaiなど良質なアーティストを数多く生み出してきたスコットランドの工業都市は、インディーミュージックの聖地としてもよく知られている場所だ。1960年9月29日生まれのアラン・マッギーがボビー・ギレスピーと出会ったのもグラスゴー。パンクの洗礼を受けていた2人が地元で結成したバンド、The Drainsには、のちにボビーとPrimal Screamを結成するアンドリュー・イネスも加わっていた。

その後、アンドリューとともにロンドンへ移住したアランはThe Laughing Appleを結成。ブリティッシュ・レイルウェイ(イギリスの国鉄)で働くかたわら、ファンジン「Communication Blur」をつくったり、トッテナム・コート・ロードの友人宅でイベント『The Living Room』を主宰したりしながら人脈を広げていく。1983年、銀行からの融資を受けディック・グリーン、ジョー・フォスターとともにCreation Recordsを立ち上げたのも、そうやって知り合った志を同じくする音楽仲間(例えばそこには、The TimesやTelevision Personalities、Teenage Filmstarsなどを率いたエド・ボールもいた)の楽曲を、レコードというかたちで世に出したい一心だったのだ。

そんな弱小レーベルに最初の転機が訪れたのは、ジムとウィリアムのリード兄弟率いるThe Jesus and Mary Chain(以下、ジザメリ)との出会いである。The RonettesやThe Shangri-Lasといったガールズポップを彷彿とさせる甘いメロディーに、The StoogesやThe Velvet UndergroundらUSパンクの持つ暴力的かつ退廃的なサウンドを掛け合わせたその音楽性は、1960年代のカルトバンドThe Creationから名前を拝借し、「パンクロックとサイケデリックの融合」をテーマに掲げていたレーベルのコンセプトとも合致。1984年に契約を結び、デビューシングル“Upside Down”をリリースするとまたたく間に話題となった。

The Creation“How Does It Feel”を聴く

デビュー直後にボビー・ギレスピーがドラマーとして加わった初期ジザメリのライブは、客席に背を向けたまま演奏しわずか20分で終了するなど悪評高く、しばしば暴動が起きた。そうしたセンセーショナルな側面を巧みに利用しファンを増やしていくアランの手腕が、1977年にThe Sex Pistolsを世に放ったマルコム・マクラーレンのマネージメント戦略から影響を受けていたのは明らかだ。

The Jesus and Mary Chainのデビューシングル“Upside Down”を聴く

以降もピーター・アスター率いるThe Weather Prophetsや、ベルセバらに多大な影響を与えたFelt、シューゲイザーの先駆けとなったThe House of Love、アイドル的な人気を博すオックスフォード出身の若き4人組Rideなどの粒揃いな音源を次々とリリース。サウンドはもちろん、その美しいアートワークも音楽ファンを虜にした。そんなCreation Recordsの名を世に知らしめたのは1991年。この年彼らは、Primal Screamの3rdアルバム『Screamadelica』とMy Bloody Valentineの2ndアルバム『Loveless』、そしてTeenage Fanclubの3rdアルバム『Bandwagonesque』という歴史的名盤を次々とリリースしたのだ。

歴史的名盤を次々とリリースした1991年。その後オアシスを「発見」し「ユースカルチャーの象徴」に(文:黒田隆憲)

Primal Screamは、Red Crayolaのメイヨ・トンプソンによるプロデュース作『Sonic Flower Groove』で、Elevation Records(CreationとWarnerが共同出資したレーベル)よりデビュー。The Byrds直系のサイケデリックなギターポップを奏でていたが、グラムロックやガレージロックを色濃く反映させた2nd『Primal Scream』を経て『Screamadelica』では、アンドリュー・ウェザオールとの出会いや、当時イギリスを席巻していたセカンドサマーオブラブ〜マッドチェスターからの影響によって大きな進化を遂げた。

Primal Scream『Screamadelica』を聴く

また、アイルランドはダブリン出身のケヴィン・シールズ率いる男女4人組My Bloody Valentineも、Creationに所属した1988年頃より覚醒し始め、およそ2年の月日を費やしてつくり上げた『Loveless』では、幾重にもレイヤーされたグライドギターとシンセ、儚く消え入りそうなメロディーが織りなすサウンドスケープを展開。シューゲイザーのひな形として、のちのギターバンドに計り知れない影響を与えた。なかでもアルバムの最後を飾る楽曲“Soon”は、ブライアン・イーノをして「ポップの新しいスタンダード」と言わしめた。が、膨大な制作費を注ぎ込んだこのアルバムが原因で、レーベルは一時期「破産寸前」に追いやられたという(ケヴィン本人は否定している)。

My Bloody Valentine『loveless』を聴く
My Bloody Valentine“Soon”

Sonic YouthやDinosaur Jr.などを手がけたUSオルタナの鬼才ドン・フレミング(Velvet Monkeys、Gumballなど)を共同プロデューサーに迎えたTeenage Fanclubの『Bandwagonesque』は、ニール・ヤングやビートルズ、Big Starといった先人たちへのリスペクトやオマージュをふんだんにちりばめたオーセンティックなアルバムだったが、そうした作品をリリースする一方で、HypnotoneやThe Times、Love Corporationなどアシッドハウス寄りの作品も紹介するなど、アランの音楽的趣向がそのままカタログに反映されるかたちでCreationは第二の黄金期を迎えた。

Teenage Fanclub『Bandwagonesque』を聴く

しかしながらこの時期のレーベルはかなりの負債を抱え、1992年には会社の半分をSonyに売却せざるを得なくなる。そんなアランの窮地を救ったのが、言わずと知れたオアシスとの出会いだ。

映画『クリエイション・ストーリー』のなかでも、マンチェスター出身の新人5人組オアシスが、アランに「発見」されるくだりをドラマティックに描いている。グラスゴーにあるライブハウスKing Tut'sにアポなしで押しかけ、急遽出演を取りつけた彼らのステージを、たまたま18 Wheelerのギグを見るため会場を訪れていたアランが見初め、その場で契約が交わされたというオアシスファンの間ではあまりにも有名な「神話」である。

オアシス“Supersonic”

「ビートルズの再来」と言われたオアシスの大成功は、空前のブリットポップムーブメントを引き起こす。それにより、アランは「ユースカルチャーの象徴」として一躍注目を浴びることになる。1997年の総選挙では、トニー・ブレア率いる労働党に担ぎ出され「クール・ブリタニア」を標榜。イギリスのミュージシャンが、副業をする代わりに3年間の育成と政府からの資金提供を受けられるよう働きかけるなど、法律改正にも大きく貢献した。しかしながら、新自由主義を強く打ち出すブレア政権に加担したことは国内で物議を醸した。

その後、The Boo RadleysやSuper Furry Animals、Saint Etienneなどの作品をコンスタントにリリースするも、オアシスほどの売上には遠く及ばずCreationは2000年、Primal Screamの通算6枚目のアルバム『XTRMNTR』と、彼らのシングル“Swastika Eyes”のリリースを最後に活動を停止。同年アランは新たなレーベルPoptones Recordsを設立し、The HivesやThe Boxer Rebellionなどの作品を輩出した。

Primal Scream『XTRMNTR』を聴く

映画『クリエイション・ストーリー』には、前述したオアシスとの出会いだけでなくボビー・ギレスピーとの出会いや交流、My Bloody Valentineのレコーディング風景、ジザメリのメディアパフォーマンスなどが再現されており、これまで活字でのみ追ってきた数々の「神話」を映像で体験する楽しさがある。なお、先日発売された『ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid』には、アラン・マッギーとの出会いやジザメリへの加入、『Screamadelica』制作秘話などがボビー目線で克明に記されており、映画と併せて読むとさらにこの時代を多角的に理解できるはずだ。

「ぼくの大好きなCreationのレコードの話をしてみたいと思う」:(文:曽我部恵一)

Creationは大好きなレーベルだ。若者が若者のためにつくったレーベルだ。結局のところ、最後までそうだったと思う。たくさんの名曲、素晴らしいレコードをぼくたちに聴かせてくれたレーベル。きみもそう思うだろう? 今日は、ずっと繰り返し聴いてきてもう自分の一部になっているような、ぼくの大好きなCreationのレコードの話をしてみたいと思う。

はじめにPacificの"Inference"(1990年)という忘れがたい12インチ。日本語の朴訥とした語りと、想いが水のように溢れるエレクトリックな泡立ちが永遠の見晴らしの場所に連れて行ってくれる珠玉のナンバー“Barnoon Hill”が入っている。

Pacific“Barnoon Hill”を聴く

The Pastelsのシングル“Something Going On”(1984年)はレーベル初期を飾る超名作。奇跡的な普遍性がどこまでも転がっていく、擦り切れたツイードのコートのようなパンクロック(ぼくはそう思う)ナンバー。パステルズはビートバンドなんだ。

The Pastels“Something Going On”を聴く

次に思い出すのはクールなThe House of Love。思い切りアップでこちらをぐっと見つめるガイ・チャドウィックの瞳が印象的なジャケットも最高な1st LP、1曲目の“Christine”(1988年)の切り裂くような熱情はいま聴いても超エモい。

House Of Love“Christine”を聴く

RideはCreationを次の地平へ運んだバンドだと思う。1st『Ride EP』(1990年)のA面1曲目“Chelsea Girl”が部屋のスピーカーから鳴った瞬間、じつはぼくのすべても一瞬で新しい場所へと連れ去られた。

Ride“Chelsea Girl”

Primal Scream“Ivy Ivy Ivy”(1989年)を深夜のラジオで聴いた時の衝撃は忘れられない。甘いメロディーとハードなロックンロールが同居していて、そこに乗るのはマッチョとは正反対のフェミニンな歌。「オレの音楽キタ!」と思った。かけてくれた大貫憲章さんに感謝。ほどなくしてプライマルの“Loaded”(1990年)を聴いたのもラジオだったはず。え!? これがあのプライマル?! と驚きつつ、ヒップホップも貪り聴いていた当時のぼくは、その最高のビートとレイドバックしたウワモノ、そして天国から聴こえるような超越したメッセージ感にひとり部屋で踊るしかなかった。すぐに手に入れた12インチは黒ジャケにシールが貼ってあるだけの簡素過ぎるものだったけど、ぼくのターンテーブルを占拠して離れなかった。そしてこの一曲がまた時代を変えていくとは、知るよしもなかった。

Primal Scream“Ivy Ivy Ivy”

マイブラ(My Bloody Valentine)、オアシス、Momus、ジザメリ(The Jesus and Mary Chain)、ティーンエイジ(Teenage Fanclub)、Felt……もちろんまだまだ好きなレコードがたくさんある。でも字数も尽きてきたので、今日はこの辺で。またどこかの店でばったり会ったら、Creationの好きなレコードの話の続きをしよう。

最後に、1枚だけ、このレーベルが届けてきた数々の名曲のなかのぼくのいちばん好きな一曲を紹介させてほしい。The Loftの“Why Does the Rain”(1984年)。雨が降る理由を知ってる? この曲を聴くとそれがちょっとわかる気がする。憂鬱で甘く傷だらけで優しい青い日々に流れるサウンドトラックなんだ。

The Loft“Why Does the Rain”を聴く

「Creation、憧れのUKで起こった一度きりの青春」(文:Natsuki Kato/Luby Sparks)

Creation Records、UKロックのロマンが詰まったその名を初めて意識したのは、ぼくがロックを聴くようになったずっと後の話だ。

ぼくには音楽を聴いて / 見て、ここから人生が変わるかもしれないと思わされた瞬間が何度かある。その数少ないターニングポイントの一つがThe Jesus and Mary Chainの“Just Like Honey”のミュージックビデオを初めて見た時だ。真っ白な部屋、赤と黒で大きく書かれた“CANDY CANDY”のフォント、その前に佇む黒ずくめの4人。黒スキニー、白黒のボーダーカットソーにレザージャケット、爆発したようなヘアスタイル、極め付けはレザーのスキニーを履いて立ったままタムとスネアだけを気怠く叩くボビー・ギレスピーの姿。

それはぼくが高校3年生の終わり頃で、ちょうどタワーレコードの洋楽フロアでアルバイトを始めたぼくは、それまで熱狂していた1990年代オルタナティブロックや近代UKロックからさらにその先のシューゲイザーやゴスといったジャンルに背伸びして手を伸ばそうとしていた。自分が知っている1980年代とはまったく異なる彼らのスタイリッシュなファッションのビデオと、深いリヴァーブにすべてが溶けてしまったような甘いサウンドのコンビネーションは、My Bloody ValentineやRideの疾走感や轟音には共感し切れていなかった当時のぼくにとって、あまりにも唐突でクールだった。

The Jesus and Mary Chain“Just Like Honey”を聴く

それから数年後、ぼくはLuby Sparksの活動をスタートさせると、1stアルバムの制作に向けて現行のインディーミュージックだけではなく特に1980年代後期〜1990年代前期のUKインディーシーンをリファレンスとして吸収し始める。4ADやRough Trade、Cherry RedにSarah、そしてついにCreation Recordsにたどり着く。レーベルの持つカラーやジャンル感から、当時のバンド同士の横の繋がりを読み取ったり、シーン、ムーブメントを断片的な情報や破天荒な武勇伝、写真、映像などで自分の頭のなかの妄想を膨らませる、そんな視点での音楽の楽しみ方を覚えたのもこの頃だ。Creationの文脈を理解すると、(もちろん大好きだが)王道ロックだと思っていたオアシスと自分の偏愛するメリーチェインが同じレーベルだったなんて驚きだったし、Rideのアンディ・ベルがどうしてオアシスのベースなのか、Primal Screamのボビーがなぜメリーチェインのドラマーだったのかといった疑問もすっきり解決、ぼくがこれまで聴いてきた点と点がCreationという線でつながっていくようだった。人気レーベルの大物、アラン・マッギーが小箱に自分たちのバンドを観にきている、今日のギグを成功させればCreationとサインしてビッグになれるかも、そんなバンドをやっている身には永遠の憧れのようなシチュエーションを経て、彼のお眼鏡にかなった才能あふれるアーティストたちの青春。きっと今回の映画『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』では、そんな妄想がついに映像として体験できるのだ。

今でもメリーチェインは自分やLuby Sparksの基盤のスタイルに多大な影響を与えた一番のバンドであるし、“Just Like Honey”はぼくにとって人生の一曲だ。そして彼らの古巣であるCreationほど音源やエピソードから当時の熱量がひしひしと伝わってくるレーベルはほかにないと思っている。レーベルとして短命に終わってしまったのもそれはそれで粋だ。青春と呼ばれる瞬間はいつだって、誰にだって一度きりなのだから。

作品情報
『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』

2022年10月21日(金)、新宿シネマカリテほか全国ロードショー

製作総指揮:ダニー・ボイル
監督:ニック・モラン
脚本:アーヴィン・ウェルシュ&ディーン・キャヴァナー
出演:ユエン・ブレムナー、スーキー・ウォーターハウス、ジェイソン・フレミング、トーマス・ターグーズ、マイケル・ソーチャ、メル・レイド、レオ・フラナガン、ジェイソン・アイザックス
リリース情報
曽我部恵一
『Memories & Remedies』(CD)

2022年9月17日(土)発売
価格:1,650円(税込)
ROSE 299
リリース情報
Luby Sparks
『Search + Destroy』(CD)

2022年5月11日(水)発売
価格:3.000円(税込)
DDCB-12117
書籍情報
『ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid』

2022年7月17日(日)発売
著者:ボビー・ギレスピー
翻訳:萩原麻理
価格:3,000円(税込)
発行:イースト・プレス
プロフィール
曽我部恵一 (そかべ けいいち)

1971年8月26日生まれ。乙女座、AB型。香川県出身。1990年代初頭よりサニーデイ・サービスのボーカリスト / ギタリストとして活動を始める。1995年に1stアルバム『若者たち』を発表。1970年代の日本のフォーク / ロックを1990年代のスタイルで解釈・再構築したまったく新しいサウンドは、聴く者に強烈な印象を与えた。2001年のクリスマス、NY同時多発テロに触発され制作されたシングル『ギター』でソロデビュー。2004年、自主レーベルROSE RECORDSを設立し、インディペンデント / DIYを基軸とした活動を開始する。以後、サニーデイ・サービス / ソロと並行し、プロデュース・楽曲提供・映画音楽・CM音楽・執筆・俳優など、形態にとらわれない表現を続ける。

プロフィール
Natsuki Kato(Luby Sparks)

5人組バンドLuby SparksのBa / Voと作詞曲を担当。2016年3月結成。2017年7月には『Indietracks Festival 2017(UK)』に日本のバンドとして唯一出演。2018年1月、Max Bloom(Yuck)と全編ロンドンで制作したデビューアルバム『Luby Sparks』を発売。2018年11月、4曲入りのEP『(I’m) Lost in Sadness』、2019年9月に発表した最新シングル『Somewhere』は、Robin Guthrie(Cocteau Twins)によるリミックスもリリースされている。これまでにThe Vaccines(UK)、The Pains of Being Pure at Heart(US)、TOPS(CA)、NOTHING(US)など海外アーティストの来日公演のフロント・アクトも数多く務めている。最新作は、2022年5月にリリースした『Search + Destroy』。10月にはタイ・バンコクでのライブを控えるなど、海外との交流も盛んでUKや中国でもライブ活動を行なった。



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