ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

中尊寺金色堂と、すぐ近くの濃い蝋人形館の徹底ガイド!

こんにちは。
ごぶさたしております。


秋に行ってきた平泉の話の続きです。前回の記事ははお役立ち感しかない記事で退屈だったかもしれないですが(だってお役立ち記事じゃないとみんな読んでくれないから、ああするしかなかったんだよ…)、今回は悔い改め、妄想ダダ漏れ日記を書かせていただきますので変な気分になってください。


平泉っていうと、藤原清衡が造営した仏都として知られていて、特に中尊寺金色堂は有名ですよね。平泉駅からバスで中尊寺まで行くという手もありますが、周辺スポットも楽しいので観光プランに組みこんでみてくださいませ。

高館義経堂のジューシーな仁王像

中尊寺のそばに小高い丘があるのですが、源義経はこのあたりで暮らしていて、いろいろあって藤原泰衡の急襲に遭い、この地で自害したとのこと。大変残念な話ですがご安心ください。

▲この義経堂は、仙台藩主の伊達綱村が源義経を偲んで建立したものですが、その中には比較的ピカピカな義経像が安置されているため、あんまり死んだ気がしないのでつらくないのです!
ヨシツネ・イズ・スティル・アライブ!


▲丘の上にあるのですが、そこから北上川が見えるので、三度の飯よりも北上川が好きな人にはたまらない景色です!北上川って言われてもピンとこない方は、東北最大の川であること、日本でも4番目に入ることなどをお知らせしておくとよろしかったでしょうか?
でもそれってアレですよね、「あのオッサン汚らしいよね」「でも稼いでるらしいよ!」「マジで?」と目の色を変えるのと同等のはしたなさがあるので、「東北最大」って聞いても、表面上は「ふーん」という顔をしておき、心の中でワクワクするのがいいようです。


そして風景を満喫して落ちついたら、宝物館でも行きますかのう…


▲These are 仁王像…なんですが、この造形にビックリ!仏師が下痢だったのでしょうか…物理的には下痢ではなくても、精神的には下痢であったのかと疑わざるを得ない、そんな迫力がこの仁王像から感じとれます!

仁王像にしばかれた気分になったあとは、いよいよ中尊寺ファンに大人気の中尊寺へ向かいます!
行ったのは秋だったのですが、入り口には菊でできた金色堂が…「キンキラキンはどうも嫌い」という方にはこちらの金色堂がベストかもしれませんね。

杉好きにはたまらない月見坂


▲この月見坂は樹齢300年以上の杉の木がいっぱいで、マイナスイオンが充満していそうですぅ〜…などと言うと、「マイナスイオンには科学的根拠はほとんどない」と反論される方も多いと思いますが、わたしは単にマイナスイオンの量についての予測を述べただけにすぎず、それが健康に何をもたらすのか、何ももたらさないかについては判断を避けておりますがゆえ、お許しいただきたく存じます。


▲そして、観光地にありがちな顔ハメも用意。特にこの顔ハメは曲がり角に設置されているため、このように恐ろしい形相をしてはまっていると、若い女性たちが「ぎゃあああああああ」って驚くので、自分の一番大切な人が乱暴者に嬲られているシーンなどを想像すると、鬼の形相になれるので、想像してはまってみてくださいまし。

忘れな草のような存在の本堂


▲忘れられがちですが、こちらが中尊寺の本堂です。ちょいと地味で、「早く金色堂見たいな〜」と思われるかもしれないですが、それは我慢が足りません。「地味な建物はいいから、早く有名な建物を見たい」という考えは、「勉強はいいから、女の子とデートしたい」というのと同じ発想です。勉強を避け続けていると、社会に出てから、むしろ女の子とのデートが遠のき、勉強していた人の方が、「勉強もしたし、女の子とデートもした」という結果になるのです。持たざる者はすべてを持てない…恐ろしい時代ですが、その意味でも本堂はゆっくりとご覧くださいませ。

金色堂は写真撮影禁止なので文章で体感してください

金色堂といえば、国宝建造物第一号なので、今後クイズ番組に出るご予定のある方は覚えておいて損はないと思いますが、残念ながら、中は撮影禁止。twitterなどで「中尊寺なう」と書いている友だちがいても、添付されている写真が全然金色じゃなくて、「こいつ頭大丈夫か?」と思ったりした方もいらっしゃるかとは思いますが、その人の頭は大丈夫であり、大丈夫じゃないのは、このブログの筆者くらいのものです。


▲あなたのお友だちたちは、金色堂を覆う、この覆堂の写真を仕方なく載せているにすぎないのです。
肝心の金色堂は、小さいながらも富が凝縮されていて大興奮。みなさん、コンソメを見たときに、「あぁ…こんな小さな直方体にうまみがギッシリ…」と、胸が高鳴ると思うのですが、それと同じくらいですかねー。金ピカって聞くと、悪趣味に聞こえるかもしれないですが、とても洗練されています。螺鈿とかもいいアクセントになっていてうっとりしました。「金ピカ=ダサい」と思っている人はぜひ見ていただきたいです!

何もない感じの旧覆堂も味があります

中尊寺のホームページでもあまり触れられていませんが、これも面白いです。

▲ニュー覆堂は覆う気マンマンのガラス張りなのですが、この覆堂は、江戸時代とかそこらへんからある旧式の覆堂で、当時の保存がまともだったことをうかがい知ることができます。


▲しかし、こんなところにお金を挟んでどうするんでしょうかね。もしやめてほしいのであれば、わたしに腹案があります。「ここに挟まれたお金は、保健所で犬を殺すときに使う毒毒注射の購入費用として使われます。100円挟むと、1匹の犬を天国へお見送りすることができます」と張り紙をしておけば大丈夫でしょう!

夢館の蝋人形を見て、初めて「中尊寺に行った」と言えるのです

金色堂の中が撮影禁止になっているため、観光客たちは心のフィルムに金色堂を焼きつけねばならないのですが、いかんせん心のフィルムは雑念が忍びこみやすく、金色堂の風景がいつのまにか女たちとジャグジーにつかっているシーンや、白レバーのパテが一皿に何切れも何切れも山盛りになっているシーンなどにすり替わっていて、著しく写実性に欠けるのが難点でございます。
そこで、中尊寺の思い出作りとしておすすめしたいのが、駐車場から装飾過剰なエスカレーターに乗っていく夢館です。エスカレーターに乗ったことのない人は要チェック!階段がなんと自動で動いて、立っているだけでどんどん高いところに行けるのであります!


▲夢館イズ・エクスペンシブですが、蝋人形が満載で、蝋が大好きな方や、人形が大好きな方、人生がいやになった方にはたまらないアトラクションです。


人生全体に言えることですが、自分は当事者である、という意識は非常に重要です。他人事のように感じていると、そのときは楽ですが、世界に参加することから逃れていては、参加を自分から希望したときにはすでに遅く、世界から参加を拒否されてしまうかもしれません……ということで、蝋人形にも積極的に参加し、当事者意識満載で臨んでいるところなので、適宜参考にしていただければと思います。


▲壇ノ浦の戦いにおける義経の八艘飛びを再現。
思わずわたくしもやられてしまいました…


▲河田次郎に裏切られて殺害される泰衡…
無念の極みであり、わたくしも苦しくなってしまいました。


▲この太った人形のようなものは近所の無量光院の阿弥陀仏を模したものだったと思いますが、もしそうでないなら、ここに阿弥陀仏があることが謎なので、何らかの形で合理的に理解したいところです。


▲あまりにも碁に夢中になりすぎ、吉彦秀武を超待たせて怒られる清原真衡。
後三年の役のきっかけとなる事件ですが、わたくしも待つのって好きじゃないので共感してしまいました。


▲これは何のシーンだったかは忘れたのですが、とりあえず人類はみな兄弟なので仲よくしてほしい…
あるいはこれは兄弟げんかなのかもしれませんが…




▲これらの写真を見て「戦いを茶化すとは何事だ!」とお怒りの方もいらっしゃるかと思いますが、むしろ戦いこそが人類の愛のある暮らしを茶化す存在なのです!

要イマジネーションな毛越寺もぜひ!

そして、平泉で中尊寺とともに語られるのが毛越寺。


▲広い池を見ると、平日の仕事でイケてない感じでも、仕事なんかで悩んでいてもしょうがない、という気がするのですが、いざ日常に戻ってみると、「この前は仕事なんかで、と思ってたけど、やっぱり仕事がイケてないとつらいわ〜」という現実に引き戻されることでしょう。



▲境内のあちこちに「今は石ころだらけに見えるかもしれんが、昔はここにアレが…」的な看板が掲げてあって心地よい寂寥感に包まれてみてください。



次回は2年前に行った九州の話とかをしようかと思います。

「文学フリマ」の「UMA-SHIKA」に寄稿しています

「文学フリマ」という同人誌の即売会が東京・蒲田で開催されるのですが、そこで出展されている「UMA-SHIKA」(id:uma_shika)という文芸誌に寄稿しています。ロングインタビューと小説なんですが、小説は何年か前に書いたものです。それを書いて以来、心底絶望し、「ブログでお役立ち情報を書いたり適当なビデオを流したりするか…と思って現在に至りますが、そろそろ人類がわたくしのよさを理解できる程度に成熟し始めた磁気かと思いますので、また小説を書いてみようかなーと思っています。ちなみに短いtwitter小説みたいなのを「ココロ社小説部」で書いておりますのでご確認くださいませ。

ゆかいなメール本もありまっせ

…とはいえ、人生というものは、要約すると「ブーブー言いながら仕事をして寝て死ぬだけ」でありますゆえ、自分探しにおつかれの方におかれましては、腹をくくってこちらの本をご参照いただければ、ブーブー言う度合いがいくぶん緩和されるかと思います。

クビにならないビジネスメール 〈特選〉世渡り上手フレーズ100

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