kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

自民党に明日はない

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100110/stt1001102310010-n1.htmより。

 自民党が24日の党大会で発表する平成22年運動方針案の全文が10日、明らかになった。「いまこそ自由と民主の下に正しい日本の保守の旗を立てねばならない」として、靖国神社参拝の継承や憲法改正など保守色を鮮明に打ち出した。同時に「今日の偏向した教育の最大の原因は日教組の存在」「決して『アメとムチ』による恐怖支配の政党と同じになってはならない」などと随所に民主党批判をちりばめた。

 タイトルは「品格と活力あふれる日本」。冒頭では、平成19年の参院選と昨年の衆院選で惨敗した反省をまとめ、「闘う野党」として再生していく決意を示した。

自民党が惨敗した2007年の参院選のポスターで、当時総理総裁だった安倍晋三がファイティングポーズをとっているのを見て、似合わないなあと思った。2008年に、衆議院を解散するために総理総裁になった麻生太郎のポスターの決めは、「麻生が、やり抜く」。安倍晋三よりはいくぶんましだったとはいえ、麻生太郎にもやはり「闘う人」は似合わなかった。

そして現在の谷垣禎一。この男にも「闘う」姿勢は似合わない。安倍、麻生、谷垣に福田康夫も入れた4人に共通するのは、お坊ちゃんの世襲政治家だということ。民主党の鳩山由紀夫や小沢一郎も世襲だが、民主党の場合は彼らの後続には世襲の大物はそんなにいない。しかし、自民党のウリは小泉進次郎だというのだから、やはり自民党は根っからの世襲政党、いや三角大福中の時代にはそうではなかったのだが、いつの間にか世襲でなければ人にあらずの政党になってしまった。

その自民党の運動方針は、下記を骨子にするという(前記産経新聞記事より引用)。

 自民党運動方針案骨子

  • 品格ある日本を目指す
  • 靖国神社参拝を受け継ぐ
  • 早期の憲法改正を実現
  • 消費税の全額が社会保障給付と少子化対策に充てられることを明確化し、税率を引き上げ
  • 日本の歴史と伝統を重んじる教育を目指す
  • 自衛隊の憲法上の位置付けの明確化
  • 北朝鮮に断固とした対応
  • 領土問題の解決に努める
  • 参院選で第一党を奪取

さすがに世襲制党だけあって、国民生活に関する項目は1つしかなく、しかもそれは消費税率の引き上げである。あとは、靖国参拝、憲法改正、対北朝鮮強硬姿勢、教育改革が4本柱になっている。

この骨子は、安倍晋三を思い出させないだろうか。しかし、安倍晋三でさえ、首相在任時には靖国参拝を見送った。もちろん安倍の本意ではなかったと思うのだが。

いずれにしても、これでは世襲のボンボンたちによるアブナイ火遊びのような運動方針案ではないか。自民党は、こんな運動方針案を掲げて参院選で勝てると本気で思っているのだろうか。また、保守本流の出であるはずの谷垣禎一総裁のもとで、なぜこんな運動方針案が採択されようとしているのだろうか。こんな政党になっているにもかかわらず、なぜ加藤紘一は自民党にとどまり続けるのだろうか。

一方、これほどまでにも自民党が極右色を濃厚にしているのに、なぜ平沼赳夫や城内実が自民党に復党しないのか、それも私には不思議でならない。だが、こちらは真の理由は想像がつく。つまり、今さら自民党に復党したところで、それが泥船であることを平沼も城内もわかっていて、だから彼らは復党しないのだ。

自民党に明日はない。