ついに、ついに、20年の時を超えてPENTAXからフィルムカメラが帰ってきた。誰もが想像していなかった新型フィルムカメラ開発プロジェクトは実現に至り、2024年7月12日のきょう〈PENTAX 17〉が日本国内の人々の手に渡りはじめたのである。
いや、凄いことである。21世紀も四半世紀になろうかというこの時代に、新型のフイルムカメラも選べるようになったのだから。
発表以来、その話題は想定を大きく超えて動いているということで、現在では予約も一時的にストップしている人気ぶりだが、幸いにも僕の手元には発売日のきょう、午前中にリコーイメージングストアからPENTAX 17が届き、いままさに僕は興奮のなかにいる。
きのうのブログにも書いたけど、僕の場合はすぐにフィルムを詰めるよりも、まずはプロダクトとしての感慨深さを味わいたいので、それこそ何度となく手に持っては、いろんな各部の感触を確かめているところだ。
モノとしての質感はとてもいい。想像したよりもさらにいいという感想。適度な大きさの割にすごく軽いのも印象的で、そうそう、これが箱としてのフィルムカメラの質感だと、昔のフィルムコンパクトを思い出しながら五感をフルに働かせて感触を確かめている。
感動するポイントを一つひとつ挙げていくとキリがないので、それはまたおいおい、使用感としてこのブログで何度となく書いていこうと思うけど、僕がきょういちばん感激したのは「フィルム室を閉めた時に聴こえる残響音」で、その金属とプラが織りなすなんともいえない音色が、いかにもフィルムカメラらしくて、ひとり感動しておる笑
そんな地味なポイントに感動してる人間が世の中にどれほどいるか分からないけど、いいのいいの、こういうのは完全に自己満足の世界なんで笑。
あと、フィルム巻き上げの感触と音は、TKOさんがあれだけこだわってると言っていた通り、絶品だ。ファインダーの見え方も見事だし、各ダイヤルの感触も価格を抑えたであろうカメラとは思えない、実にエモーショナルな気分に浸らせてくれる出来栄え。
1ドル100円の時代なら五万円ほどで手に入れられるクラスのカメラなわけだけど、これだけ高バランスでまとめられている質感のよさを目の当たりにすると、ある意味、オーバークオリティのカメラじゃないかと思えるわけで、やっぱりそこは開発陣の情熱が譲れない質感レベルだったのだろう。
そりゃ嗜好品なんで、デザインはもっとこうあるべきとか、レンズ構成や仕様に注文をつける人もいるとは思うけど、僕個人的には「なるべく低価格で、修理体制も整った新品フイルムカメラが、若い人でも選べる時代」を作り出す最初の一台としては、合格点超えじゃないかと感じている。
そして、このPENTAX 17という新型フイルムカメラの再来は、ネットニュースのみならずTVニュースなんかでも取り上げられていて、それは間違いなく写真撮影の世界、そしてカメラ界全体にも刺激を与えている。アナログ撮影もまた、表現方法の貴重なひとつとして再認識されようとしているのだ。
それはやっぱり、ペンタックス!大したもんだ!と僕なんかは感じる。これだけ効率論とかが叫ばれる時代に、エモーショナルなアナログ表現がいい意味で未来に可能性を与えているのだ。
ペンタックスがあげたその小さな狼煙に、いろんな賛同者が現れて、それがさらにひろがりや新たな挑戦マインドを生み出すことに期待している。そして、そんなことを考えるだけでもこうしてワクワクした気持ちになれる。
昨夜からずっと興奮しているが、きょう実物が手元に届いたことで、本当にきょうは久しぶりにこんなにもの感動に浸っている。ペンタックスにはぜひビジネス的にも成功してもらい、引き続き製品が届くのを待ってる人の手に行き渡り、さらに新たな予約が再開されることを祈っている。
このカメラは、間違いなく世の中の流れを変えるパワーを持っているので。そして、ペンタックス開発陣の経営陣の皆さんには引き続き頑張っていただき、続・新型フィルムカメラの着手に挑んでほしい。と同時に、フィルム会社やラボ企業、関連するさまざまな人の力を借りて、大きな風へと高めていってほしい。
世界の片隅からではあるけど、そんな写真の世界のあたたまりを、アマチュア写真愛好家のひとりとして願っています。
とにかく、こうしてブログを書いていても興奮が止まらない。撮りたいけど、もっと触りたいしと、うれしい悩みに包まれた三連休前の金曜の夜。なんと幸福な時間だろうか。本当に感謝しかない。最大級のありがとうだよ!PENTAX! PENTAX! PENTAX!
◎SNSには書いたけど、製品には電池のCR2が一個と、マクロ撮影の距離の目安にもなるハンドストラップも同梱されているので、あとはフィルムと40.5mm径の市販フィルターもあればすぐに撮りに行ける。電池同梱なんかも、ペンタックスの愛だなあと思った。後日談などは、引き続きまたこのブログにて。僕もまずはみんなの撮影の様子などをウォッチしてみようと思う。
◎これをきっかけにデジタルのペンタックス機もぜひいろいろ調べてみてほしい。この会社のカメラはとにかく撮る楽しさにまっすぐだから!
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