故郷での歴史講演会と企画展

昨日は墓参りで帰った故郷で、山陽小野田市歴史民俗資料館主催の郷土史関係の企画展とそれに関連した講演会があり、企画展の対象にゆかりがある山口県在住の同級生と共に参加してきた。

歴史民俗資料館

企画展は以前私のブログでもふれたことがあるが、江戸時代に酒造業を営み地域の庄屋でもあった厚狭山野井の大田家に所蔵されてきた古文書の一部を公開するもので『大田家文書ー山野井村長府藩領庄屋家の記録』と題したもの。

展示室内

古文書の実物と併せて解説が付してあるので中身が分かりやすくなっており、庄屋家が村の窓口としてまた酒造業を営むうえに於いて、酒の値段のようなことまで藩や幕府の数々の指示や統制を受けていたことや、年貢課役の様子などが良くわかる。

また古い写真も幾つか展示され当時の庄屋家の豪壮な構えがしのばれる。

私の故郷厚狭は大部分が長州・萩藩の家来筋、厚狭毛利家と熊谷家の給領地になり、山野井地域のみが長州藩の支藩・長府藩領であった。

このことから企画展に併せて「長府藩の仕組み」と題する講演会が歴史民俗資料館に隣接する市民館で開催され同級生と聴講させて貰うことにした。

講師は下関歴史博物館の学芸員・松田和也氏で、以前から長府藩や藩祖・毛利秀元の事など何度か教えを受けたことがある。

歴代藩主、藩の組織、主要な家臣、さらに今回の企画展に関連の深い藩内における情報伝達方法など色々な新しい知識が得られた。

中でも良かったのは、以前から私自身の疑問として抱えていた「なぜ厚狭で山野井地域周辺のみが変則的に長府藩領なのか」について、ほぼ私が考えていた通りの内容で長府藩家老職となった三沢氏が関わっていたことが裏付けられた点である。

また毛利輝元と三沢氏との関連も講演後の質問でその糸口が掴めたような気もして有意義な会であった。

🔘企画展に行く前に厚狭図書館に寄ったところ私の自費出版本が本棚に有った、素直に嬉しい。

🔘厚狭の鴨橋の袂の桜がもう満開。

 

【三年(みとせ)ぶり故郷の山笑いけり】

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