電動自転車・電動アシスト自転車の選び方
アシスト機能を使って楽に走行できる「電動自転車・電動アシスト自転車」を選ぶ際のポイントを紹介。通勤・通学に便利な「シティサイクルタイプ」、子供の送迎に適した「子供乗せタイプ」といったタイプの違いや主要メーカーの特徴も詳しく解説します。
2024/9/19 更新
目次
「電動自転車」「電動アシスト自転車」は、ペダルをこぐとモーターが駆動して走行をサポートする自転車です。道路交通法上は自転車と同じ扱いなので免許は不要。ドライブユニット(モーターやセンサー、ケースなどを含むもの)やバッテリーを搭載しており、ペダルを踏む力や回転数などをセンサーで検出し、モーターによるアシストを調整します。
近年、ペダルをこがなくてもモーターの力だけで走行する自転車のような形状の乗り物が出てきましたが、それは電動自転車や電動アシスト自転車ではありません。「原動機付自転車(原付)」に区分されるもので、運転するには原動機付自転車免許(原付免許)やヘルメットの着用、ナンバープレートの取得・装備、自賠責保険の加入義務などが必要です。
ひとくちに「電動自転車・電動アシスト自転車」と言っても、子供を乗せるのに適したものや通勤・通学向きのものなど、さまざまなタイプがあります。用途に合ったタイプを選びましょう。
ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなどのスポーツ用途で使われる自転車にアシスト機能を搭載したタイプ。速度を維持して長距離を走りたい人に最適。最近は、スポーツタイプのドライブユニットを搭載した「e-Bike」も増えています。
「e-Bike」についての詳細はこちらの記事へ
バッテリーはモーターを駆動させるために欠かせないもの。アシストの時間(距離)に差が出るほか、長い目で見たときに出費にも影響します。
アシスト機能を使って走れる距離のことを「補助走行距離」といいます。一度の走行で走る距離を目安に、補助走行距離選ぶと「バッテリー切れ」が防げるでしょう。なお、補助走行距離は使用するアシストモードや登り坂の有無、乗員数、こぎ方などで変わります。
※アシストモードは製品によって異なりますが、価格.comでは「パワーモード」「オートモード」「エコモード」に分類しています。
補助走行距離で選ぶ
低価格の電動アシスト自転車に搭載されているバッテリーは容量が小さいことが多い傾向。充電頻度が高くなるため寿命が短くなり、買い替えの必要が発生します。買い替えには数万円かかるので、使う頻度や年数によっては、高価格でも大容量のバッテリーを搭載したモデルのほうが安くつくケースもあります。なお、バッテリーの容量はAhで表記されることが多いですが、実容量は「Ah×V」で算出した数値となります。Ah表記では同じ容量に見えても、電圧が36Vなど高い場合、実容量は大きくなるので注意しましょう。
バッテリー容量で選ぶ
「バッテリー表記」の詳細はこちらの記事へ
バッテリーの性能やメーカーによって異なりますが、基本的に大容量なものほど充電時間は長くなります。ただし、同じ容量でもひと昔前に比べ充電時間は短縮されています。
充電時間で選ぶ
手元の電源を入れるだけで自動で解錠できるシステム「ラクイック」を搭載したモデルが人気。荷物やカバンが傷付きにくいオリジナル樹脂バスケットや、バッテリー残量を表示するバックライト付きの手元スイッチなど、利便性の高さを重視したモデルを多くラインアップしています。子供乗せタイプには、ベビーカーにも使用される衝撃吸収素材「エッグショック」を採用したチャイルドシートを備えたモデルも!
おしゃれなデザインと乗りやすさにこだわったモデルを展開。たくさんの荷物を収納できる大容量バスケットや、大きな画面で走行中も見やすく、安心・便利な時計付き液晶5ファンクションメーターを装備したモデルは特に人気です。シティサイクルタイプや子供乗せタイプの多くに、路面に応じてアシスト出力を自動で切り替える「スマートパワーアシスト」を搭載。
子供乗せタイプや通勤通学向けタイプまで、幅広いモデルをラインアップ。シティサイクルタイプや子供乗せタイプの上位モデルに、前輪をモーターで駆動して後輪を人力で動かす「両輪駆動」を採用しており、滑りやすい路面でも安心して走行できます。また、「両輪駆動」採用モデルは、ブレーキ時に発生する抵抗を電力に変換してバッテリーに充電する機能も搭載。
クロスバイクタイプや実用性の高いモデルもありますが、ラインアップの中心は小径タイプ。なかでも、車体中央にあるリングを引きながら後輪を前に押し出すだけで折りたためる機構は、合理性が高いと評判です。イタリア生まれのブランドなのでメンテナンスなどに不安を覚えるかもしれませんが、日本では輸入代理店(プロト)が対応しているので安心。
子供を乗せるための専用シートを車体の前もしくは後ろに標準装備しているモデル。現在販売されている子供乗せタイプの電動自転車・電動アシスト自転車は、ほとんどがチャイルドシートを装備しています。なお、チャイルドシートが前に付いているタイプは「4歳未満で体重15kgまで」、リアに付いているタイプは「小学校入学まで、体重24kgまで」と定められています。
現在販売されている子供乗せタイプの電動自転車・電動アシスト自転車の大半が、子供2人を乗せて走れる「3人乗り」に対応。チャイルドシートが標準装備されたモデルでは、前後どちらかいっぽうしかシートが付いていないため、3人乗りにしたいときはシートを1点を追加購入する必要があります。
自転車が自分の身長に合っているかを確かめる目安となるのが「適応身長」。一般的に、サドルをいちばん下げた状態で、地面に両足のつま先が着く程度の身長が記載されています。なお、子供を前後に2人乗せる場合、両足のかかとがべったりと地面に着くほうが安全。子供を2人乗車させる際の推奨身長を記しているメーカーもあるので、参考にするといいでしょう。
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