アメリカのTikTok禁止法、まもなく現実に ByteDanceの緊急差し止め要求も却下

アメリカのTikTok禁止法、まもなく現実に ByteDanceの緊急差し止め要求も却下
アメリカのTikTok禁止法、まもなく現実に ByteDanceの緊急差し止め要求も却下

アメリカでの運営が危ぶまれるTikTok

4月にアメリカで成立したTikTokの運営・配信を事実上禁止する法案について、アメリカの連邦控訴裁判所は12月13日、TikTok側が申し立てた緊急差し止めを却下した。

連邦控訴裁は12月6日にこの法案を合憲と判断。TikTok側はこの判断を受けて、連邦最高裁判所に上訴する姿勢を示し、緊急の差し止め命令を出すよう申し立てていた。

TikTok運営の親会社である中国企業・ByteDance社が1月19日(日)までに他国へと事業を売却しなければ、アプリ配信などが禁止される。

TikTok禁止法は“敵対する外国”以外への売却を求める法案

この法案は、Bytedance社がアメリカでのTikTok事業を、アメリカと“敵対する外国”以外の企業に売却しなければ、アメリカ国内でのアプリ配信を禁ずるというもの。

TikTokを巡っては、2020年にも当時のドナルド・トランプ大統領が、中国政府にデータが渡るリスクを懸念。TikTok及びメッセージアプリ・WeChatを問題視し、アメリカ国内での使用を禁止する大統領令を発令している。

この大統領令でも、TikTok側が連邦地方裁判所に一時差し止めを要求。こちらは要求が認められ、実施されないまま2021年にバイデン政権によって撤回されていた。

TikTok運営「クリエイターは1か月で3億ドル近くの収益損失を被る」

TikTok側は控訴裁判所の判決を受けて7日、「最高裁はこれまで米国人の言論の自由の権利を保護してきた実績があり、この重要な憲法問題でも同様の判決を下すものと期待している」との声明を発表。

10日に緊急申し立てを提出する際にも、TikTokの禁止措置が中止されない場合は「クリエイターは1か月で3億ドル近くの収益損失を被る」との声明を発表していた。

今後、上訴することになれば最高裁判所の判断が仰がれることになる。

なお、この法律が発行される1月19日の翌日、20日(月)にはドナルド・トランプ大統領が就任予定となっている。

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