米ラッパー/音楽プロデューサーのJay-Z(ジェイ・ジー)さんが、当時13歳の少女に性的暴行を加えたとして、現地時間12月8日に民事訴訟で訴えられた。
米Varietyほか、複数の海外メディアが報じている(外部リンク)。
今回のJay-Zさんの性加害疑惑は、現在アメリカの音楽業界を震撼させている、ラッパー/音楽プロデューサーの“ディディ”ことショーン・コムズ氏の性的人身売買疑惑から波及したもの。
告発者は、Jay-Zさんとショーン・コムズ氏に、2000年に行われた「MTV Video Music Awards」のアフターパーティーで性的暴行を受けたたと主張している。
「ヒップホップにとって彼に匹敵する者はただ一人もいない」と評されるJay-Z
Jay-Z(本名:ショーン・カーター)さんは、1969年生まれ、ニューヨーク・ブルックリン出身のラッパー/音楽プロデューサー。歌手・ビヨンセさんの夫。
2024年4月にForbesが発表した世界長者番付で5位にランクインするなど、世界的セレブとして知られている。
2022年時点までにグラミー賞を24回受賞。アメリカで最も権威のある音楽チャート・BillboardとVIBEが2023年に発表した「史上最も偉大なラッパーTOP50」では1位に(外部リンク)。
「彼のキャリア全体、つまり彼の長寿、業績の幅広さ、そして過去30年間、音楽的、文化的、経済的な観点からヒップホップにとって彼が意味するものに匹敵する者は、ただ一人もいない」と評されるなど、ヒップホップカルチャーに多大なる影響を及ぼしている。
Jay-Zは徹底抗戦の姿勢「刑事告訴を行うようお願いしたい」
今回のJay-Zさんへの民事訴訟は、当初ショーン・コムズ氏に対して提訴されていたもの(新たにJay-Zさんに対して再提訴されたもの)となる。
恐喝と性的人身売買などの容疑で9月に逮捕・起訴された、ショーン・コムズ氏。
これと前後して、ショーン・コムズ氏に対する性加害の告発や訴訟提起が相次いでおり、原告の弁護士であるトニー・バズビーさんは、被害者が男女100人以上いると主張。
自身もグラミー賞を受賞するラッパーであり、ザ・ノトーリアス・B.I.G.さんやアッシャーさん、メアリー・J. ブライジさんらを育てた大物プロデューサーの性加害疑惑に、アメリカでは動揺が広がっている。
その上で、ショーン・コムズ氏と交流のあったセレブのひとりであり、長らく本件について沈黙を貫いていたJay-Zさんにも疑惑の目が向けられていた。
Jay-Zさん側は性加害疑惑を否定。現地時間12月9日、訴訟の却下を求める申し立てを行った。
併せて声明も発表。自身が代表をつとめる音楽レーベルのXアカウントで「これらの疑惑は非常に凶悪なものであるため、民事ではなく、刑事告訴を行うようお願いしたい! 未成年者に対してこのような犯罪を犯す者は誰であれ、刑務所に収監されるべきだと思いませんか?」とコメントし、徹底抗戦する姿勢を見せている。
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