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「25年には2倍の成長を目指す」、モトローラがかかげる日本での成長戦略

 NTTドコモは、モトローラ製の折りたたみ型スマートフォン「motorola razr 50d M-51E」を12月19日に発売する。予約受付はすでに始まっている。モトローラは13日、都内で発表会を開催し、18年ぶりにドコモから取り扱われる新モデルや戦略を説明した。

左=モトローラ マニ氏。右=NTTドコモ 佐々木啓三郎 プロダクトクリエーション部 部長
motorola razr 50d M-51E

2倍のビジネス規模を目指す

 モトローラ アジア太平洋地区 エグゼクティブ ディレクター兼モトローラ・モビリティ・ジャパン統括のプランシャス・マニ氏は「日本は注力市場。2025年には2024年の2倍にモトローラのビジネスを広げる」と話す。

 戦略の中心となるのは、折りたたみスマホの「razr」シリーズ。折りたたみスマホの普及を図るとともに「edge」シリーズでもミドルレンジ帯のカテゴリーを強化する。あわせてブランド確立や他社との差別化をデザインやAIへの取り組みで進める。現在はコンシューマー向けが中心のモトローラだが、法人領域にも踏み込む姿勢を示した。

 販売台数としては、2022年度から2024年度にかけて3.5倍の成長をすでに達成している。さらに、プレミアム製品の市場では、2024年度第2四半期に前年同期比で5倍の増収率を達成した。同じくレノボ傘下であるFCNTを含めると、レノボにおける日本国内のモバイル事業全体では同じく9倍の増収率という。

 同社では、若年層のブランド認知度が低い課題を背景に、Z世代を中心としたアピール施策を展開。日本ではタレントの目黒蓮をブランドアンバサダーに起用している。写真からアバターを生成する「AIBOU MAKER」では12万超のアバターが生成され、目黒蓮やミニRENとのCM共演には1万人以上が応募し、11人が選ばれた。

 同社の調査によればキャンペーン展開を通じて、モトローラの検索数が160%以上の上昇を記録するなど浸透が進んでいる。

18年ぶりにドコモから登場

 新たに発表されたmotorola razr 50dは、ドコモが取り扱うモトローラ製造の端末としては18年ぶり。過去にはスマートフォン「FOMA M1000」などがあった。今回の新モデルは、2006年に発売された「M702iS」(RAZR V3xx)からおよそ18年ぶりとなる。

 気軽にキャッシュレスを利用したいというユーザーの声に応え「d払い」を起動しやすい工夫やアウトディスプレイでの操作をアピールしている。環境への配慮を進めるドコモの姿勢を反映して、本体にはアセテートと呼ばれる天然素材を使用しており、仕上げが1台1台異なる。専用アクセサリーとしてもヴィーガンレザーやリサイクル素材(50%)を含むケースなどが用意される。

 本体やアクセサリーだけではなく、個装箱も竹やサトウキビを原料としており、プランター栽培に再利用しても問題ないとする。motorola razr 50d M-51Eは12月19日に発売される予定。予約受付はすでに始まっている。