三ノ輪橋を忘れちゃいけないですね。
どうしてこうなった? このところ都電荒川線が続いている。
最初はそのつもりは全然なかったからね(^_^;)。
成り行きというか…。コール&レスポンスじゃないけど、いただいたコメントから、「おお、そうきたか!」的な思いもよらぬ気付きがあり、地の底に沈んでいた記憶や感情がぶわーっと浮かび上がったりして、どうせなら、都電荒川線縛りで書き続けてみるのも面白いかな、という気持ちに。これまでの総括の意味も込めて、今月はコレで行こうかと。
ここで書くのもどうかと思うけど、東京で「凄くて珍しい」喫茶店を開拓することからはすでにおりてます。もうこれ以上は無理だし、入ったことのない店はもう入らなくてもいいと思ってるし、それならこれまで入った素敵な喫茶店の再訪問をしていきたい。いつまでもあると思うな、素敵な純喫茶。開拓するなら東京以外。今後東京の記事は、これまでの経験と知識を生かして、何かテーマを設定した上で書いていきたい。
梶原なんてニッチにも程がある地味なエリアを書くなら、ここ書かなきゃ嘘でしょう?
昭和レトロの魅力が満載な、都電荒川線の始発でもあり終点でもある三ノ輪橋。
ただ、どこまでが三ノ輪橋? メトロ日比谷線の三ノ輪駅も三ノ輪橋から近いけど、そこいっちゃうと、勢い余って山谷や吉原まで足を突っ込んでしまう。あえてそちら方面は思い切って無視(笑)。いずれ別の機会にガッツリと書くのでお待ちください。
今回は、商店街「ジョイフル三ノ輪」を中心に、三ノ輪橋電停から目が届く範囲に絞って書きます。
随分前はホームセンターだと思ってた。「ジョイフル本田」ってあるし(^_^;)。ワクワク楽しい、とても素敵な商店街です。
ただ、喫茶店はね、お目当てにするほどの大物はありません。どちらかというと、商店街の買い物ついでで休憩する、本来の意味での喫茶使いに適した店です。といいつつ、私自身は一軒も入ってないのですがね(^_^;)。
商店街入ってすぐの喫茶店。
昭和っぽくてグッとくる「白鳥」という店名。ここ、一回は入ってみたいんだけど、どうにも波長が合わない。入る気満々なとき閉まってて、営業中のときは喫茶の気分じゃない。どうしたらいいの?
店の前で看板猫らしき猫を目撃したことあり。
今思うと、このとき入っておけばよかった。
この数年後に再会した時には、ここからちょっと外れた目立たない路地に移転し、シンプルでそっけない外観に変貌を遂げていたのです。すっかり入る気を失ってしまった(-_-;)。
冷やし中華を食べる夢はいずこへ。
そもそも喫茶店よりも、三ノ輪橋は食べ歩きが楽しい。
良い商店街には、昔ながらの良いパン屋がある。
「ジョイフル三ノ輪」といえば、ここ。完璧な佇まいが素敵な「パンのオオムラ」。3マスにギュッと凝縮した店名がツボ。
焼きあがったタイミングでショーケースに並ぶので、その都度置いてるパンが違うけど、どれも見た目が素朴。
レトロなパッケージデザインのパンは見た目の可愛さにキュンキュンするけど、味そのものでいうと、こういう焼きたてパンの方が格段に美味しい。
もう一軒のレトロな佇まいの「焼きたてパンの店ポエシー」
こちらは「ジョイフル三ノ輪」ではなく、三ノ輪橋電停の近くの雑居ビルの1階にあるお店。ここも、「オオムラ」とは甲乙つけがたく、看板、店内ライトなど70年代っぽい魅力に溢れています。同じビルにガラス張りで店内が丸見えの洋菓子店併設の喫茶「シャルロット」なんてありましたが、いつの間にか閉店したようです。
以前あった、ガムテ補修の使い込まれた看板。
ここで、ガラッと別世界へ。
「ジョイフル三ノ輪」はただの下町の商店街じゃないんです。こういうデザイン性の高いビルもある。
これ、凄くない? 初めて見たとき、脳が処理し切れなくて、一回は通り過ぎたんだけど、いやいやいや何だあれ? もう一回引き返して、2度見したもの。
なによ、これ?
早稲田にある奇天烈な梵寿綱のビルを見たときの衝撃と似てる。もしかしたら、それ以上かも。早稲田は都会だから、何でもありじゃない? でも下町の三ノ輪だと、シュールな風景(^_^;)。それなのに、なんで誰も立ち止まらないの? 見ないの?
オレンジと青の幾何学的な模様。どうやらマンションみたいだけど、どうしてこんな模様に? 素敵だけどさ。
1Fは「大勝湯」銭湯。
銭湯も純喫茶に負けず劣らず絶滅危惧種だけど、たまに見かける外観に華のある銭湯は、ざっくり分類すると遊郭系の和風ばかり。こんな洋風(?)のスタイリッシュ(?)なデザインのカッコイイビルにあるのも珍しい。素敵(うっとり)。
ビルの名前は「健晃ビル」。「けんこう」って読むのかしら? 銭湯に入って健康に、とかそんな意味なのかしら?
隣には、「見てるぞ」的なコインランドリー。
なんでしょう、このアバンギャルドな尖ったセンス。和歌山県岩出市の「喫茶バイパス」を彷彿とさせる。
1960~70年の高度経済成長期の物件だと睨んでいる。
そういえば、喫茶店に一軒も入ってなかったね。
昭和レトロな喫茶店「パーラーオレンジ」。
目の前にあるのは、以前は「イトーヨーカ堂」だったけど、ヨーカドーが閉店し、現在は系列の「ヨークフーズ」。
他の店に入ってないくせに断言して申し訳ないけど、三ノ輪橋では純喫茶度が一番高い喫茶店だと思う。
ただ、好きかどうかというと、これまた別問題。こちらは占い喫茶として有名な店で、この日も奥の席で店主が女性客を占っていました。
店名、外観、メニュー、内装。申し分ないのに、「占い」。この一点だけ、どうにも私には受け入れがたいのです。
エムケイ
ブログを通して多くの方に純喫茶の魅力を伝えていきたいと思っています。
当ブログはリンクフリーです。トップページ、個別ページでもご自由に。
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