ガザ病院敷地内から数百人の遺体、国連当局者「恐怖を覚える」

ガザ病院敷地内から数百人の遺体、国連当局者「恐怖を覚える」
連のターク人権高等弁務官は23日、パレスチナ自治区ガザの病院の敷地内で数百人の遺体が発見されたとの報告に「恐怖を覚える」と述べた。ナセル病院跡地での作業、21日撮影。(2024年 ロイター/Ramadan Abed/File Photo)
[ジュネーブ 23日 ロイター] - 国連のターク人権高等弁務官は23日、パレスチナ自治区ガザの病院の敷地内で数百人の遺体が発見されたとの報告に「恐怖を覚える」と述べた。同氏の報道官が明らかにした。
パレスチナ当局は今週、イスラエル軍が撤収した後の南部ハンユニスのナセル病院の敷地で多数の遺体が埋められていたと発表した。北部シファ病院でもイスラエル特殊部隊の作戦後に遺体が発見された。
国連人権高等弁務官事務所のシャムダサニ報道官は「複数の遺体が発見されており、警鐘を鳴らす必要性を感じている」と指摘。「手を縛られた遺体もあり、これは言うまでもなく国際人権法と国際人道法の重大な違反を示している。さらなる調査が必要だ」と語った。
その上でナセル病院で283人、シファ病院で30人の遺体が発見されたというパレスチナ当局の報告を裏付ける作業を進めていると説明した。
報告によると、遺体は廃棄物の山の下に埋められており、女性や高齢者も含まれていた。
これに対し、イスラエル軍はイスラエル国防軍(IDF)が遺体を埋めたとのパレスチナ当局の主張は「根拠がなく、事実無根」と主張。イスラエル人の人質を捜索する部隊はパレスチナ人がナセル病院近くに埋めた遺体を検査し、その後、元の場所に再び埋葬したと述べた。
声明で「検死は慎重に行われ、人質がいる可能性があると情報筋が示唆した場所でのみ行われた。検死は死者の尊厳を保ちながら丁重に行われた」とした。

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