フランス格付け、ムーディーズが引き下げ 予想外のタイミング

フランス格付け、ムーディーズが引き下げ 予想外のタイミング
 格付け会社ムーディーズは12月13日、フランスの格付けを「Aa2」から「Aa3」へ引き下げた。写真は、エッフェル塔を見る人。10月26日、パリで撮影(2024年 ロイター/Sarah Meyssonnier)
[パリ 13日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは13日、フランスの格付けを「Aa2」から「Aa3」へ引き下げた。財政の引き締めに向け、対立し合う議員らの支持を取り付けるようバイル新首相(73)への圧力が強まった。
定例の見直しではない予想外のタイミングで行われた格付け変更で、マクロン大統領が盟友で中道派のベテラン政治家バイル氏を新首相に任命した数時間後に発表された。見通しは安定的。フランスに対するムーディーズの格付けは、スタンダード&プアーズやフィッチと同水準になった。
バルニエ前首相は2025年度予算を成立させることができず、600億ユーロの予算削減に反対する左派および極右議員らによって退陣に追い込まれた。
ムーディーズは「次期政権が来年以降も、財政赤字を持続的に削減できる可能性は極めて低い」と予想。「その結果、フランスの財政は2024年10月の基本シナリオと比較して、今後3年間で大幅に弱まると予測している」とした。
政治の混乱でフランス国債のリスクプレミアムは一時、12年ぶりの高水準に達した。

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