ドイツ銀・米シティ、欧州株に強気転換 利下げなど追い風との見方

ドイツ銀行、第1四半期は予想上回る39%増益 関税は重し
 ドイツ銀行が29日発表した第1・四半期決算は、利益が前年同期比39%増加し、アナリスト予想を上回った。写真は同行のロゴ。スペインのマラガで昨年4月撮影(2025年 ロイター/Jon Nazca)
[7日 ロイター] - ドイツ銀行と米シティグループは、金利引き下げや企業決算への期待、政治見通しの改善が2025年の市場心理を後押しするとの見方から、欧州株に対する見通しを強気に転換した。
欧州市場は昨年、不安定な政治情勢やトランプ次期米大統領の関税案が欧州経済に与える影響への懸念から、米国市場に大きく後れを取った。24年にS&P総合500種(.SPX), opens new tabが20%上昇したのに対し、欧州の主要株価指数STOXX600種(.STOXX), opens new tabの上昇率はわずか6%にとどまった。
シティは、STOXX600種が今年末までに570ポイントに達すると予想。6日終値の時点では513.02ポイントだった。
一方、ドイツ銀は足元から15%上昇し、年末には590ポイントを付けると予想する。
ドイツ銀行のアナリストらは「ドル高は欧州企業の収益にとって一段の追い風となり、米国の新関税案によるマイナスの影響を相殺するはずだ」との見方を示した。
また、セクター別では、同銀は欧州のヘルスケアセクターを「オーバーウエート」に転じた。堅調な収益成長率の見通しのほか、金利との負の相関関係が強いことを理由とした。

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