世界初の民間宇宙遊泳前に一時管制不能、障害公表されず=関係筋

世界初の民間宇宙遊泳前に一時管制不能、障害公表されず=関係筋
 米スペースⅩが9月に行った世界初の民間宇宙遊泳ミッションで、地球を周回中の宇宙船「クルードラゴン」への地上管制が少なくとも1時間不能になっていたことが分かった。スペースX提供写真(2024年 ロイター)
[ワシントン 17日 ロイター] - 米スペースⅩが9月に行った世界初の民間宇宙遊泳ミッションで、地球を周回中の宇宙船「クルードラゴン」への地上管制が少なくとも1時間不能になっていたことが分かった。同社のカリフォルニア州施設で発生した停電が原因だった。事情に詳しい関係者3人が語った。
停電が起こったのは9月12日、宇宙船に搭乗した米実業家ら2人が船外活動を行う前だった。ロイターは停電の正確な時間を特定できなかった。2人はそれぞれ約10分間、高度約730キロの宇宙空間で、民間人として世界で初めて船外活動を成功させた。 もっと見る  
宇宙遊泳を行ったのは電子決済会社シフト4FOUR.Nの創設者ジャレッド・アイザックマン氏(41)とスペースXの技術者サラ・ギリス氏(30)。アイザックマン氏はトランプ次期大統領によって米航空宇宙局(NASA)長官に指名されている。アイザックマン氏と他の3人の乗員は停電中も無事で、スペースXのスターリンク衛星ネットワークを通じて地上との通信を維持していた。
この障害に関しては、これまで情報が開示されていなかった。米シンクタンク、ランド・コーポレーションの上級社会科学者、ダグラス・ライガー氏は、業界全体が何が起こっているかを知り、同様の事故を軽減したり防止したりできるようにするために情報開示が必要だと述べた。
スペースXと同社を率いるイーロン・マスク氏、NASAは、この件に関するロイターの質問に回答しなかった。

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トムソン・ロイター

Marisa Taylor, a Pulitzer Prize-winning investigative reporter, has more than two decades of experience covering business, healthcare, the Justice Department, and national security. As a Washington, D.C.-based reporter, she helped break the Panama Papers, which exposed offshore companies linked to more than 140 politicians. Taylor was also part of a team that exposed the CIA’s monitoring of Senate Intelligence Committee staff. She previously reported out of Texas, California, Virginia and Mexico. https://www.pulitzer.org/winners/staff-reuters https://www.reuters.com/authors/marisa-taylor/